09/6/18 京都 美山へ行く。

       

朝8時過ぎに南森町で待ち合わせ。
セルジオが借りたレンタカー(日産マーチ)で美山へ行く。
彼は地元のかやぶき保存会との打ち合わせが目的で仕事だが、僕は物見遊山。
以前から一度は行って見たかった場所だった。


梅雨の晴れ間が続く。
晴れときどき曇り、蒸し暑い一日だった。
美山までおよそ2時間のドライブ。
セルジオが仕事をしている間、茅葺きの家々が集まる保存地区を一人で歩く。
家々の庭には芙蓉や菖蒲など夏の花々が咲いて、道の脇に流れる水は澄んで美しい。
幸福なニッポンの村だ。
緑の濃い山々から流れ出す清流に鮎釣りの人が立つ。


観光案内が置いてある木造の建物があり、「ご自由に休憩してください」と書いてある。
中はひんやりして気持ちいい。
誰もいないのでティン・ウィッスルを吹いてみる。
音色が木に響く。
これが僕の吹く笛の音か?と疑ってしまうほどいい音響だ。
「サリー・ガーデン」や「春の日は花と輝く」を吹く。
顔が自然とニヤついて困る。
突然、一人のおばあちゃんが入ってきた。
途中でやめるわけにもいかず吹き続ける。
拍手をしてくれるわけでもなく表情を変えずに聞いている。
観光バスで来たのだが坂道のある村を歩くのはキツいのでここで待っていますとのこと。
身内以外で僕の初めてのオーディエンス。


セルジオが打ち合わせ終えて戻る。
彼が仲間たちと米作りをしている水田を見に行く。
うわあ、草が伸びてるなあ、とセルジオ
夏は草刈りが大変なのだという。


「まるや」という村の食堂で昼ご飯を食べる。
地鶏で作った親子丼が旨いとのこと。
ハーフサイズの親子丼と小さなうどんを食べる。
甘みのある京風だしが旨い。
   


美山には有名な芦生の森がある。
芦生は「あしう」と読む。
京大の演習林で開発や植林を免れて原生林が残っている森だ。
森にはトロッコの鉄路が走っている。
トロッコ道をしばらく歩く。
緑が濃い。
調子に乗ってティン・ウィッスルを吹く。
ドーナル・ラニーの「Tribute To Peadar O'Donnell」のソロ。
CDではイーリアンパイプスだがティン・ウィッスルのD管でも吹ける。
調子っぱずれのアイリッシュメロディーが流れる。
森の野鳥や動物は迷惑してただろう。

マンションなので笛の練習ははばかられる。
時々、こんなふうにレンタカーを借りて森を歩きながら練習しようかな。
デイパックの携帯ストーブを入れておけばコーヒーが飲める。
カーステレオでカラオケ(ギターの伴奏)に合わせることも出来るしね。
当面の練習曲は「サリー・ガーデン」http://www.youtube.com/watch?v=Py3juFS_Zx8&feature
「春の日は花と輝く」http://www.youtube.com/watch?v=9qoR_HDdzG4&feature
ミンストレル・ボーイ」http://www.youtube.com/watch?v=iGRdfM0n994
セルジオから教えてもらった「ティアーズ・オブ・ストーン」もいい。
http://www.youtube.com/watch?v=dNHaqbQYNic&feature
アイリッシュなのに京都の竹林で吹きたい気分になる。
楽譜がないのでCDを聞いて採譜しよう。

   




帰路、能勢の秘湯「山空海温泉」に寄る。
去年の5月に来て以来だからおよど1年ぶりの再訪。
http://diary.cgiboy.com/d01/shiohiro/index.cgi?y=2008&m=5#20
駐車場に神戸ナンバーのベンツが1台停まっている。
なんか嫌な予感。


当たった。
ぬるい湯にベンツの主が浸かっていた。
背中の辨天様が湯にふやけていた。
辨天様は長湯でなかなか上がらない。
僕らは口数少なく静かな時間を過ごした。
リラックス?
出来たけど…。
かすかな緊張が混じっていたことは否定できない。

     

…レンタカーを返して木下酒店へ行く。
瓶ビールに鯖カレー缶、揚げたてのイワシの天ぷら。
旨い! 
旨いのはわかっている。
セルジオに言った。
「これでいいよなあ、俺らは」
しみじみそう思う。
「これでいいよ、ベツになあ、高いもん食わなくてもいいよなあ」
心の底からそう思えるほどビールと天ぷらは旨かった。
他に何も要らない。
でもまあ、そういうわけにはいきまへんな。
人は強欲で愚かだから。


携帯にミズノのM川クンから電話が入る。
先日Dさんにラグビー酒場で紹介されたフランスから来た青年だ。
じゃあ、ちょっと飲もうか、と木下酒店に誘う。
リーブル梅田で『ザ・レスラー』を見終わったA部氏が合流。
テレビでは広島大竹と楽天マーくんの投げ合いが続いている。
M川クン合流、聞けば彼のお父さんは僕らと同世代だという。
息子をお父さん3人が囲んで飲む図となる。
パリ生まれのパリ育ちに鯖カレーを食べさせてみる。
オヤジ密度の高い酒屋の立ち飲みはどう映っただろうか。
パリ大学出身で日本語がこれだけ自然に話せるということは完璧なバイリンガル
初めて暮らす母国はどんな感じなのだろう。
「よしむら」に電話すると2席分空いているとのこと。
じゃあ、とM川クンにはお引き取り願う。
なんて冷たいオヤジだろうと思っただろうか。
いやいや、物事には順番があるだよ。
今日はレッスン1、街場の立ち呑み編です。
ミズノオープンが終わったら白頭園でワインを飲みましょう。


セルジオと別れてA部氏と久々の『よしむら』へ行く。
信州のバカンスから帰った夫妻、松本の立ち飲み『8オンス』に感動したとのこと。
5軒くらいはハシゴすると豪語していた吉村さんは『8オンス』にハマり沈没。
恐るべき立ち飲みである。


吉村さんも言ってたが、料理が特に美味しい(不味くはないが)というでもない、
お酒が特に美味しいというわけでもない、店の女性が美人で愛想がいいというわけでもない。
おまけに10人入れば息苦しいほどに狭い。
薦めた僕らもわかっているし、ゆえに薦めていいのか自信がないのだった。
松本に行ってホテルから歩いて20歩くらいの店に入って、
「今夜はここで飲み続けてもいい」と思わせる。
あの酒場の存在自体が奇跡みたいな感じなんですよね。
ベツに、って思う人もいるでしょうね。
08/2/22 「酒味至福也於信州松本城下」に初「8オンス」のリポートあり。
http://diary.cgiboy.com/d01/shiohiro/index.cgi?y=2008&m=2#22


仕事帰りの常連K社長も来店。
スタジオに来た高橋恵子との2ショット写真を自慢げに見せてくれる。
お、井川遥との2ショットもある。
ちょっとうらやましい。
じゃあ、がんばって仕事しろって?