09/9/5 山中千尋ライブ@ビルボード大阪

気持ちよく晴れる。
毎日が晴れてるともったいないと思う。
土曜日の朝はバラカン先生の「Weekend Sunshine」です。
8日に大阪でライブがあるエディー・リーダーが流れる。
続いて流れて来たのは懐かしい声。
スザンヌ・ベガ
80年代に『ルカ』という曲がヒットした。
ミュージックフェアだったか日本でも番組に出演してたのを見た記憶がある。
ちょっと内向的(病的)な線の細い危うい感じのするシンガー。
アルバムを一枚買った記憶がある。(たぶん、あると思う)
さっそく、You-Tube検索。

     http://www.youtube.com/watch?v=6V02TqA4Ur8
     

     http://www.youtube.com/watch?v=RZyxYL753w4
     



ルカは男の子の名前。
都会にアパートのようなところに住んでいる。
そのルカの独り言のような歌詞だ。


ぼくの名前はルカ、2階に住んでる、
もし夜中にもめ事や争いの音を聞いても、
決して何があったかぼくに聞かないでね


ルカは虐待されている子供なのだ。
この歌が売れた80年代、日本ではそれほど問題になっていなかったような気がする。
アメリカの街って恐いんだな、みたいな遠い国の出来事のような感覚があった。
同様のことがコメント欄にも書き込みがある。




それにしてもまた日記が渋滞してきた。
大西順子のライブの感想、京都祇園で飲み歩いたこと、石川の鮨屋「めくみ」の感想、
韓国のハチャメチャ映画『グッド バッド ウィアード』の感想、三上寛ライブの感想、
そして、山中千尋ライブの感想。
いつのまにか溜まってしまった。
この1週間で便秘解消します。


…ヒロはバレーボールの審判講習会で早朝に出る。
昼前に芦屋のプールへ行って泳ぎ、30分ほど歩く。
土曜日なので親子連れが多い。


…夜はビルボード大阪へジャズピアノを聴きに行く。
山中千尋トリオ、メンバーは以下の通り。


   山中 千尋 / Chihiro Yamanaka (Piano)
   岡田 慶太 / Keita Okada (Drums)
   脇 義典 / Yoshi Waki (Bass)


   


開演15分前に入る。
5500円のカジュアルシート、食事の給仕がつかない席。
(飲み物はセルフサービス、ドリンクチケット付)
ここが3000円台なら嬉しいのだが…。
大西順子の時もこの席はほぼ埋まっていた。


山中千尋澤野工房のCDで知った。
久保純子に似たルックスとはイメージの違う熱く激しいピアノという印象。
去年、知り合いがブログで彼女のライブが素晴らしいとい書いた。
ならば、一度は聴いてみよう。
今年のテーマは“骨董品ではない旬のジャズを聴く”だ。
大西順子が予想以上に良かった。
聴いたその夜に山中千尋トリオも予約した。


山中千尋が登場、招き入れたベースとドラムスの二人は浴衣姿!
会場が沸く。
おもむろにピアノが馴染みのあるイントロを奏でる。
『Take the A train(A列車でいこう)』
お、と思った。
これはいいね。
大西順子のクリスプなタッチとは違う指の運び、迫力ある低音、独特のリズム感。
この1曲聴いただけで元がとれた気分になる。
マジで。


僕の席から遠くはないのだが背中しか見えない。
ステージ衣装なので背中が大きく開いている。
汗で光る素肌が躍動する。
鍵盤の端から端までを小動物のように行ったり来たりする。
チャーミング、すごく嬉しそうにピアノを演奏する。
こんなに楽しそうにピアノを弾く人を見るのは初めてかも知れない。
しかも、上手い。
背中と指先しか見えないのに楽しそうだと一目瞭然。


ドラムとの掛け合いもいい。
浴衣姿のドラムスは助平な目でピアニストを見る。
こいつのドラムスが憎らしいほど上手いのだ。
どうだ、どうだ、とばかりにピアノに好色な目線を送る。
ベースは黙々と支える。


ブルーベックの『テイク・ファイブ』がまた良かった。
超有名な曲だがライブで聞くのは初めてかも知れない。
曲の合間に山中千尋が学生時代の話をする。
山中とベースの脇義典とはバークリー音楽院の同級生らしい。
山中が言う。
「ヨシくんはすごくピアノが上手くて、試験前によく彼に教えてもらいました。」
なんだかジャズ版『のだめ』みたいだな。
ちなみにバークリー音楽院はボストンにある名門カレッジ。
彼女はバークリー首席卒業なのだ。


アンコールは『八木節』
彼女の十八番、群馬の桐生出身なのだ。
ライブでは必ず演奏する曲らしい。
♪ちょいと出ました 三角野郎が 四角四面のやぐらの上で 音頭とるのもお恐れながら
(という歌詞を思い出したものの意味不明ですね)


シングルトーンで静かに入る。
と、あのメロディーが奏でられる。
あの墓場のメロディーだ。
♪ ゲ ゲ ゲゲゲのゲ 1コーラス分しっかりと弾いてしまう。
さすがバークリー首席のジャズ版『のだめ』だけあってお茶目なんですね。
一転してテンポアップ、テーマに入る。
ドライブ感あふれるジャズにアレンジした『八木節』は素晴らしかった。
ステージ前に肩こりでもないのに面白半分にバンテリンを塗ったらしい。
そのせいで肩や首の回りが燃えるように熱いという彼女の演奏は激しくヒートアップする。
凄い『八木節』を聴いた。


山中千尋トリオ@ビルボード大阪
ジャズのライブは楽しい、と痛感した夜。


     『八木節』
     http://www.youtube.com/watch?v=IBqCrXr2_9I
     

     ピアノソロはこちら。
     http://www.youtube.com/watch?v=5ScWCbTjQVo


…ライブ後、天一『よしむら』へ行く。
久々のカウンター、吉村さんが聞きたかったことがあるとのこと。
金沢の鮨の話かな? と思ったら大西順子のライブの件だった。
吉村さん、ジャズのファンだったんだ。


煮穴子をつまみに『山陰東郷』と越中『成政』の燗を飲む。
締めは濃厚芳醇の加賀『菊姫』の生原酒。
1合半くらいの量だが、けっこう酔っぱらってしまう。


…帰宅後、NHKFMのジャズ番組を聴く。
ソニー・ロリンズの特集だ。
今月7日がロリンズ79歳の誕生日なのだそう。
そう、消えつつあるジャズジャイアントの中でロリンズは生きている。
しかもバリバリの現役選手。


今夜はカリプソを中心に特集。
先ずは『セント・トーマス』から。
楽しそうに歌う野太いテナーの音。
思えば、ジャズのLPを最初に自分のこづかいで買ったのがロリンズだった。
植草甚一のエッセイに載っていたのだと思う。
ロリンズの『ヴィレッジ・バンガードの夜』とコルトレーンの同じ場所でのライブ盤。
ヴィレッジ・バンガードの夜』は珍しくピアノレスのトリオ。
テナーサックス、ベース、ドラムスの編成だった。
今考えると入門編としてはどうかと思う2枚だ。
おそらく2枚ともに入っている『朝日のようにさわやかに』がお目当てだったんだと思う。


ロリンズテナーは日本酒で言えば今日飲んだ『菊姫』の原酒のように濃厚な味わい。
あるいは野球で言うとかつての村田兆治のまさかりストレートのような豪腕。
ガンガン、バリバリ。ゴリゴリ、ウハウハと吹きまくる。
ある時、来日したロリンズがどこかのバー(?)に現れた。
ちょっと吹いてよ、と言われ吹き始めたら朝まで吹いていたという話を聞いた。
カラオケのマイクはなさない、みたいなものか。
とにかく、ロリンズは生きている。


     http://www.youtube.com/watch?v=v4DTR0I7xhA