10/7/6 Winner takes nothing,Loser takes all.

W杯でも高校野球でもチャンピオンシップというのは非情な大会です。
圧倒的多数の敗者とオンリーワンの勝者を分けるために存在する。
たった一人のチャンピオンを決めるための戦いなのです。
戦線から消えていく敗者は健闘を讃えられるが他には何も得ない。
英雄的な存在となることで心のバランスを保つ。
勝者より敗者から英雄は生まれる。
いつからか英雄的という言葉には悲劇の匂いがするようになった。
(Heroic そもそも語源がそうなのかもしれませんが不明)
ワールドカップは敗者の大会。
そんなことを思ったのは数日前の内田先生のブログを読んだ影響です。
http://blog.tatsuru.com/2010/06/30_1235.php


  渾身のシュートがノーゴール判定されて、天を仰ぐイングランドの8番、
  フランク・ランパードの絶望的な表情にウチダは深い親近感を覚えるのである。
  
  この瞬間、世界でもっとも深く共感された人間は君だと思うよ、フランク。
  
  だって、「人生って、ほんとにそういうもん」だから。
  
  君はこのノーゴール判定ゆえに、サッカー史に名前をとどめることになるだろう。
  
  悲劇性こそがサッカープレイヤーとしての「栄光」のありかただからである。
  
  あらゆるボールゲームの起源は他者との共感のプラットフォームを形成することである。
  
  私たちは敗者に共感する。
  だからトーナメントは一チーム以外すべてが敗者になるように
  (勝者も勝ち続けることができないように)制度設計されているのである。
  
  敗者に一掬の涙と花束を。
  
  コマノくんもあまり気を落とさないようにね。


「敗者に一掬の涙と花束を」ですか。
Winner takes nothing 勝者には何もやるな(by ヘミングウェイ)ですね。
本来は「勝者は何もとらない」と訳すのでしょうか。
何もやるな、は願望なんでしょうね。
学生時代にいきがって買った短編集だけど全部読まないうちに本棚行きになったぜ。
今になってその意味が少しわかる気がする。


オランダ、ウルグアイ、ドイツ、スペイン。
“負ける”ことが出来ず大会を終えるのはどの国でしょうか。
仏教的に言えば成仏できない国はただひとつ。


「勝者には何もやるな」
このフレーズに似合うシンガーは彼しかいません。
ヴァン・ザ・マン!
http://www.youtube.com/watch?v=UFF1wJN75Z0



ちなみに勝ち抜き戦をトーナメントと呼ぶのは日本だけでしょうか。
(韓国あたりはそれに倣っているような気がする)
トーナメントはあくまで大会を意味する用語。
以前からなんとなく和製用語なんだろうなと思ってました。
だって、ゴルフのトーナメントは勝ち抜き戦じゃないし。
ラグビーブログを書いている楕円系萬週報氏に教えてもらった記憶があります。


勝ち抜き戦は「ノックアウトトーナメント」あるいは「ノックアウトステージ」と言う。
相手を倒して前に進むイメージ、凄くわかりやすい。


総当たりを日本でリーグ戦という。
これもW杯のグループステージの方式なら「グループトーナメント」
あるいは「ラウンドロビントーナメント」と言う。


W杯で言う決勝トーナメントは「ステージ2」と呼ぶ。
進出の方式が勝ち上がり戦「ノックアウトトーナメント」なのです。


グループリーグ、決勝トーナメントという呼称は
日本国内で使うのは間違っていないけど国際的には通じない。
ダイエット、みたいなものですね。
本来は食餌療法(減量とは限らない)の意味なのに、
運動して痩せることを誰もがダイエットと呼ぶ。
もう日本語になっちゃったからいいけど。
ちなみにヒロは管理栄養士。
英語でdietitianです。


関係ないけど日本代表の面々について。
長友は香川照之の弥太郎、川島はエハラマサヒロ、駒野は石原良純に見えてしまう。