2004/10/14 珈琲時光と小学生日記

…hanaeの「小学生日記」の表紙と映画「珈琲時光


午前7時過ぎ起床。
晴れ。朝は短パンではこの頃ちょっと寒い。
退院後、ちょっと以前より寒がりになった気がする。
昨日、日本vsオマーンの前半だけ見て寝た。
夢で結果を知ったのか起き抜けに「0-1で負けか…」と何故か思いこんでいた。
夢の中では負けていたのだ。
朝起きて新聞を取りに行きながら
ジーコどうするんだろ?オマーンの悲劇なんて一次予選敗退じゃドラマにもならない。
サッカー協会はどうするんだ?
ドイツには行けないままあと2年をどう過ごすのだ?なんて勝手に心配していたら勝っていた。
いったい何なんだ。
体重が72.60になった。嬉しい。


…ニューヨークvsボストンの第二戦、部分日食の太陽の下、
Jog&Walkから帰ってくるとペドロ・マルチネスはとうに降板していた。
1対3でヤンキースがリード、スタジアムにまたあの不吉なメタリカのテーマソングが流れ背番号42が登場した。今夜もリベラ。トーリ監督レッドソックスをかなり警戒している。
ジョニー・デーモンのバットを木っ端みじんにしたぞ。


…昨日は「生島眼鏡店」の次回ネタで作家のS氏と電話とメールで相談。
中1週間なんてすぐだな。
言い訳ではないけど休んでいるとぺースがいまいちつかめない。
上高地へ行っている間にすぐに水曜、木曜と時間が過ぎていく。
S氏とメールをやりとりしているうちに何となく決まってきた感じ。
スポーツの「○○効果」についてやってみようと言うことになる。
懐かしい映像も出てくるかも、乞うご期待!(と言っておこう)


…Jog&Walkしているときに聞いているラジオ番組「恵俊章のディア・フレンズ」に
中学生でモデルで作家のHANAEという子が出演していた。
何でも彼女の書いた作文集「小学生日記」が話題になっているとか?
知ってました?帰ってヒロに聞くと知っているという。
僕は知らなかった。
眼鏡堂さんは知っているだろうか?
雑誌(少女向けのティーン誌だろう)のSPOONに「国立中学生日記」というのを連載していて
そのHPを観ると何編か載っていた。
読むとなるほど面白い。
すごく分かりやすいし、感性も優れていて、僕が気づかないことに敏感だ。
視点も興味深い。バイリンガルゆえに日本語に正確で読んでいていいなあと素直に思う。
Amazonで買って姪っ子の実花(小学4年)に送ってやろう。
こんな日記だ。(無許可転載)


小学生日記 HANAE
ローマの休日」を借りようと思ってツタヤに行ったけど、なかったので「ミュージック・オブ・ハート」にした…っていうよりも、わたしが迷うよりも先にお母さんがパッと選んじゃったんだけど。いつもは3つぐらいDVDを借りてくるのに、それ1つだけだったから、つまらなかったらどうするのかな、ってちょっと心配だった。
 夕食をサッサと食べて、待ちに待った映画だ。このために、帰りにシュークリームも買ってきたんだ。
 映画が始まってすぐにわかった、なんでお母さんがこの映画を選んだのか。ニューヨークだ。マンハッタンだ。ハーレムだ。住んでいた所のすぐそばだ。全部覚えているわけじゃないけど、映画に出てくる小学校を見ても、先生を見ても、なんだかすごくなつかしい。こんな感じだったよなあ、って思った。わたしは3年間アメリカの学校に行った。プリスクールから9年生まであるカトリックの学校で、モトイも同じところだったから、いつでも会えた。この映画と同じように、いろいろな子がいた。肌の色もみんなちがうし、英語をしゃべれない子もいた。わたしは、先生も学校も大好きで、最高だった。毎日、本当に楽しかった。
 映画をみながら、急に次から次へと思い出した。いっぺんに引出しが開いたように、大事な思い出が飛び出して来た。この映画はホントにあった話だって知ったとたん、ホントにわたしもそこにいるような気持ちになった。
 主人公の女の先生は、泣いたり笑ったりが激しくて、あんまり好きじゃないけど、この先生が子供達に言うことばを聞いて、ハッとした。前に聞いた事があることばだったから。
“You shouldn't quit something just because it's hard”
(むずかしいから、っていう理由だけであきらめちゃだめ)
とか…。
“play from your heart”(心で演奏するのよ)
とか。それから、
“I'm proud of you.”
これって、日本語でどういうのかな。
うまく訳せない。このことばは何度も言われたから、英語ではっきり覚えている。
わたしの幼稚園の先生だったミス・ミアは、この映画のバイオリンの先生と同じように厳しかったけど、
しょっちゅうほめてくれた。一日になんども。
 映画では、最後に「カーネギーホール」っていう大きなホールでコンサートをする。
その時は有名な音楽家も入って、いっしょに演奏する。すごい感動的。
こんなふうにみんなで演奏するのっていいなあ、って思った。
学校にこういう音楽の先生がいてうらやましい。
 この時の制服にしてもそうなんだけど、みんなちがう。
それで、ひとりひとりが光ってるんだ。
そうだ、そういうのも、わたしがアメリカの学校で好きなところだった。
 お母さんは、映画を見ながら言った。
「アメリカは、元気になれるところだよね。」
「じゃ、日本は?」
わたしが聞くと、すこしハハッと笑って、
「日本は、反省ばっかりするところ。」
と言う。なんか、意味不明。アメリカは元気になれるところ、っていうのは、そうだなあと思う。
わたしは、アメリカでは今以上に元気だったもの。
 でも、わたしが日本に帰って来て最初に「しちゃいけない」と思ったのは、
「showyになること(人前で自慢するみたいなこと)」だった。
べつに悪い事だと思ってなかったけど、何となく日本ではダメなんだな、ってすぐにわかった。
ヘンな反応されるから。
 モトイが日本に帰って来た時に、わたしに言った。
「ハナエ、日本人っぽくなって、へん。ハナエじゃないみたいだよ。」
って。だからわたしは言ったんだ。
「日本人っぽくなるようにしてるんだもん。日本語もしゃべれるようになるには、日本人みたいにしないと、
って思ったんだもん。」
って。そしたら、
“That's stupid.”
って言われた。今考えると、確かにわたしが言ってた事、おかしい。
だって、アメリカでは、英語を話せるようになるために、アメリカになれるために
「アメリカ人っぽくなる」なんてないもの。
第一、みんなちがうから。「アメリカ人」って誰?どの人?って感じ。
 この映画を見て、アメリカがなつかしくなって、あの頃の友達や先生に会いたくなった。
…っていうよりも、あの頃のままの自分で、またあの頃の友達に会いたい、って思った。
別に、今がいやだとか、小さい頃に戻りたい、っていうわけじゃないんだけど…。
 でも、みんなもう、バラバラかもしれない。
わたしの大親友ミシェルは、お父さんとお母さんがホンジュラスの人で、英語とスペイン語が話せた。
わたしが日本に帰って来る時、
ミシェルは「フロリダに親せきがたくさんいるから、わたしもそのうち引っ越す」って言ってたから、
もうニューヨークにはいないかもしれない。
ジャン・フェリープはどうかなあ。
フランスに帰っちゃったかな。ジャン・フェリープのこと、よくトイレの外で待ち伏せしたっけ。
ちょっと気に入ってたんだ。
でも、ライバルがいっぱいいて大変だった。
特にクリストル。クリストルは、生まれてすぐにジャマイカから来た、って言ってたっけ。
コーンローっていう、細かく三つ編みにした髪型がすごく似合って、かわいかった。頭につけていたオイルが光って、わたしは、クリストルの丸い金のピアスもうらやましかった。
そういえば、ナディーンはどうしてるかな。
エジプトから来たばかりで、あんまり英語が話せなかったけど、
家ではアラビア語とフランス語を話すんだって言ってた。
ナディーンのお母さんとうちのお母さんが仲が良かったんだっけ? 
おんなじアパートだったし。
お人形みたいで、青と緑がまじった目をしていて、いつもみんなから「ビューティフル」って言われてた。
中国人とか韓国人の子は、どの子も静かで、先生からおこられることは一度もなかった。
ひとり、ロシア人の女の子で、おとなしくて頭がいい子がいたんだけど、
幼稚園から2年生にスキップしちゃったから、名前は思い出せない。
 あそこは、わたしにとって天国だった。まだ小さかったからかもしれないけど、
先生からおこられても全然平気だったし、ほめられることもたくさんあったし、
「はずかしい」なんて思った事もなかった。なんか、のびのびーって感じだったな。
今のわたしとはちょっとちがう。
 夏休みに、DVDで「ペイ・フォワード」っていう映画も見たけど、同じアメリカなのに、ピンと来なかった。ニューヨークと全然ちがうし、白人ばっかり出てきて「アメリカってこんなだった?」って思った。
あ、あとさあ、あの映画では、最後に主人公の男の子を刺して殺しちゃうのが
ヒスパニックの男の子っていうのも、わたしはちょっといやだった。
 モトイもいっしょに見ていて、「なんか、サベツだよな」って言ってた。
まあね、モトイはヒスパニックの友達が多いし。
なんたって、モトイのガールフレンドはブエルトリコ出身だっていうからね。
「ミュージック・オブ・ハート」の中では、ヒスパニックの子も多くて、あんまり英語がわからなくて、
学校からの手紙を辞書を引きながら読んでるお父さんとかも出てきて、
「こっちの方がよくあるよね」って思った。
それに、みんなそれぞれ、いろんな事情をかかえている。
 いろんな子が、みんなでいっしょに一つの目標を持って、
最後に「やったー!」っていう気持ちを味わえるのって、いい。何かがんばってやるのって、
やっぱりかっこいい。
 演奏し終わった時、みんな、“I'm proud of myself.”って感じだったし。
 元気が出る映画だった。
 わたしは、「またアメリカに住みたい」っては思わないけど、また行ってみたい。
わたしが生まれた国だもの。受験が終ったら行けるかな…。
ミス・ミアにも会いたい。覚えてるかな、わたしのこと。
小学生日記04/1/28)


侯孝賢作品「珈琲時光」を観る。
シネカノン神戸、かつてはオーガスタという複合ショッピングビルだったが今は違う名前のビル。
ダイエー系だったからなあ。映画はちょっと寝てしまった。
一青窈浅野忠信もセリフ回しなんかは自然でいい感じなのだけれど。
東京の今の風景が主人公の映画だろう。
何の嘘も虚飾もなくロケで淡々と描いていく。
人間はその東京で自然に生活している。
神保町の古い喫茶店が出てくる、お茶の水の駅のホームが出てくる、有楽町の駅もそのまま出てくる、
主人公の二人ともアップルのPowerbook G4を持っている。
一青窈がいろんな人に見えてくる。近藤サトのようであったり、政井マヤのようであったり、
西尾由佳理のように見えたりする不思議。
珈琲の映画だけあって映画館へ行く途中に老舗「元町サントス」で
濃いクラシックな珈琲とトースト(¥160でゆで卵付き)で昼食、
帰りも神戸から三宮まで歩き元町の「エビアン」で休憩。
禁を犯してシフォンケーキを食べてしまう。
でも、その分すごーく歩いたからと言い訳する。
今日は冷え込んだ。
神戸の夕暮れは澄んだ空気で透明感があって美しかった。
ちなみに…


珈 琲 時 光 【こーひーじこう】とは
珈琲を味わうひととき。気分転換し、気持ちをリセットして自分の人生に立ち向かうことができるような、
短いけれど貴重で濃密な時間という意味が込められている。

今、「雨スポSTYLE」のスタッフの中でも古い喫茶店がブームなのだ。
映画の舞台もそのまま神田の神保町なのです。
映画は観なくてもいいけどHPを覗いてみてはどうでしょう。