2011/7/5 VIGORE 海を渡る!

いっしょに旅をした自転車には特別な愛着を抱く。
今でも忘れられない思い出の自転車たちが数台ある。
去年、清水の舞台から飛び降りるつもりで買ったVigore(ヴィゴーレ)、
こいつと旅をしようと思いながら1年以上も経ってしまった。
梅雨の晴れ間に淡路島へ行こうと思った。
自宅を出て西へ走る。
神戸を過ぎ、明石まで40キロちょっと。
明石からジェノバライン(高速船)で淡路島の岩屋へ渡る。


時間的にも体力的にも島一周150キロ走破は出来ない。
(通の間では淡路島一周を“アワイチ”というらしい)
最初のコンビニに無料の淡路島サイクリングガイドが置いてあった。
北半分60キロのコースがある。
岩屋から津名(志筑)、津名から西海岸へ島を横断し時計回りに岩屋へ戻る。
距離計は101キロを越えた。
ほぼ平坦で、向かい風も弱かったので思いのほか距離を走れた。
前に乗っていたマウンテンバイクで一日100キロ走るのはキツかった。
さすがロードレーサー! さすがヴィゴーレ!
岩屋から明石へ戻り、JR明石駅から輪行し西宮へ帰還する。
距離計は104.90キロになっていた。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


朝7時前に起床、ヒロが作っておいてくれた豚汁と卵かけご飯の朝食を食べる。
ウエストバッグかザックか迷ってぐずぐず、予定より大幅に遅れ8時に自宅を出る。
臨港線〜(阪神芦屋駅)〜鳴尾御影線〜(新在家)〜摩耶海岸通〜(三宮)
三宮まで16キロ、1時間近くかかってしまう。
本気で飛ばせば30分ちょっとで行けるのだが…無理はしない。
ファミマで凍らせたアクエリアス500mlを買う。
市街地に表示されている温度計は27度、猛暑日ではないのが救い。


写真1 摩耶海岸通りは車もなく広々として、いつ来ても気持ちいい。 
写真2 たくましい女性ジョガー、日焼け具合から見てトライアスリートかな。


写真3.4. 新在家の43号線沿いに見つけた店。「朝Bar はじめます!」のボードが出てました。
朝7時から11時までが朝バー、折しも午前8時過ぎ、周りは出勤するサラリーマンばかり。
神戸製鋼の最寄り駅だから夜勤明けの製鉄マン狙いかな?
ダス・クライネ・カフェは独語で「ちいさな店」、なかなかファンキーな店です。


三宮から明石まではさらに時間がかかってしまう。
以前に何度か自転車で走ったがどのルートを行けば安全かがわからない。
元町からメリケン波止場へ出て海沿いの2号線をひたすら西進する。
湊川、長田を経由、須磨海岸へは意外と早く出られた。
(以前は中央卸売市場和田岬経由で須磨へ出たことを思い出した)
須磨海岸から明石までが時間がかかってしまった。
天気はいいし、景色は夏っぽくて、ウキウキした気分になる。
自然と海の見えるルートを選択してしまう。
そのまま海岸沿いに行くと行き止まりになってたりして無駄が多い。
須磨〜塩屋〜垂水〜マリンピア神戸(垂水海岸のアウトレット)
〜アジュール舞子(明石海峡大橋の人工ビーチ)〜大倉海岸(明石の人工ビーチ)
海沿いに風光明媚が目白押し。
写真を撮りながらゆっくりのんびり進む。
ロードバイクには申し訳ないほどの低速運行。
明石港に着いたのは11時半になる。
自宅を出てから3時間半、距離計は44キロ。
平均速度は18キロを越えている。
止まっている時間を除けば女子マラソンのトップランナーくらいのペース。
明石港の水揚場では名物「昼網」の競りをやっていた。
水揚げ場の隣がジェノバラインの乗り場。
たこフェリーが廃止されて以来、神戸と明石を結ぶ唯一の航路。
http://www.jenova-line.co.jp/index.php
ただし高速船なので車は乗れません。
250名ほどが乗れる『まりんふらわあ2』、乗り場にはすでに学生さんたちが並んでいる。
11時40分発岩屋行き、大人450円、自転車200円、所要時間13分。
たとえ近郊の旅でも旅程に船が加わると旅情が増す。
旅の風が吹いてくるのだ。


写真5 須磨海岸に来るのはいつ以来だろうか? 甥っ子のタカくんが小学生の頃に
    須磨浦遊園や水族園に連れてきた時以来だから10年近く前だ。
写真6 すでに海開き、最近の海の家はオシャレですね。ハワイ風あり、バリ島風あり、
    アメリカのウエストコースト風あり、タレントショップあり、驚いた。


写真7 巨大な建造物を見ると日本人技術者の偉大さを感じる。
    明石海峡大橋を見たことがない人はぜひご覧下さい。
    おそらく100人に98人はその巨大さに啞然とすると思います。
    ヴィゴーレと海、カラーリングが夏の海に合わないな。
    派手な色のフレームが好きなくせに買おうとすると尻込みしてしまう。


写真8 橋のたもとに移設された孫文記念館。
    「移情閣」という素敵な別名があります。向こうに見えるのが淡路島。


写真9 旧「たこフェリー」の乗り場。高速土日1000円が廃止のトドメになったと言う。
写真10 ジェノバとは関係があるのだろうか。瀬戸内海=地中海だから?


写真11 この感じですよね。海を渡って別の陸へ行く。旅情ポイントがいっきにアップする。
写真12 神戸沖で巨大クレーンが稼働中。おそらく吉田組のフローティングクレーンだ。
    「第50吉田号」と見た。深田サルベージの「武蔵」と同レベルの日本有数の船だ。


「まりんふらわあ2」は橋の下を横切り淡路島岩屋港に到着。
同じ県内なのに島というだけで遠くへ来たという感覚がわき起こる。
光と影のコントラストが強いように思えるのはきっと気のせいだ。
で、写真をモノクロームにしてみる。
なかなかいいじゃんと自画自賛。
写真13 岩屋のポートターミナルへ接岸する。すでに次の乗客が列を作っている。
写真14 岩屋に到着する制服姿の女子高生たち。12時前、もう帰宅か、まさか登校?
    明石や神戸に通っている子らも多いのだろう。




…時計回りに走り出す。
島は交通量が少なくて気持ちよく走れる。
すぐにファミリーマートがあった。
ほぼ正午、おにぎりを一つ補給しておく。
店内に淡路島のサイクリングガイド(無料)が置いてある。
岩屋スタートの25キロコースというのも50キロコースもある。
でもこれだと津名まで行かないんだよな。
ランチは津名の『いづも庵』に決めていた。
ちょっとキツいけど60キロコースをチョイスした。
頼むぞ、ヴィゴーレ!

ファミマには空気圧が分かる本格的な空気入れ(インフレーター)も常備してある。
リアのタイヤの圧が少なくなっていたので借りる。


淡路島イーストコーストをいい感じで南下する。
交通量の少ない広々とした道が続く。
時々、反対車線をサイクリストのカップルやおじさんが行く。
ウェイブハンド、あるいはスマイルで挨拶する。
50キロを過ぎたあたりからスピードが落ちる。
ほぼ25-30キロ/時平均だったのが25まで上げるのが辛い。
もちろんシャカリキに走るつもりはないからいいのだけど余裕は消えていく。
履いてきたジョギングシューズが合わないのか足先もしびれてくる。
計算では67キロあたりで津名に到着する。
ガス欠もあったのだろう。
50キロから先の17キロがこのツーリングの正念場だった。


写真15 このツーリングでフローズン飲料を2本買った。アクエリアスCCレモンウォーター。
    2時間もすれば溶けるが信号待ちのたびに少しずつ飲めるのが楽しみになる。
    首筋にあててもいい。
写真16 淡路島東海岸、見えるのは大阪湾なのに大洋のように広く感じる。


写真17 にゃ〜! 
    浦という集落にある市立の猫美術館の看板。イラストとかではなく漢字一文字。
    最初はあ然として通過、写真を撮るべきと思い直して引き返す。
写真18 看板シリーズ第2弾。文楽座の創設者のお墓があるらしい。
    上り坂の途中だったので立ち寄る余裕無し。
    そういえば淡路島の人形浄瑠璃は有名で常設の劇場もあるのだ。


写真19 淡路の大観音です。
    高さ80m、開眼が1982年、そして現在は観光施設としては閉鎖されています。
    倒壊の危険もあるとか…地震が来たら怖いですよね。
    20代の頃、四国一周しての帰りに見た時は観光バスで賑わっていた記憶がある。
    あれは84年くらいだったろうか。思えば出来たてホヤホヤだったのだ。


写真20 平坦と言えどもゆるやかなアップダウンはあります。
    走行距離60キロあたりで登りがある。ロードレースでいう脚が消耗していく。


写真21 14時過ぎ、66キロ走ったあたりでランチの目的地に到着。
    淡路市志筑の『いづも庵』 http://www.izumoan.shop-site.jp/
写真22 洗面所で顔を洗ってさっぱりしたら目の前に冷蔵ケース。
    ビール! さすがに残り40キロのことを考えて代用品にしておく。


写真23 石焼き牛丼、淡路牛と淡路名産のタマネギ、ネギを使っての逸品です。
    一部では日本一旨い牛丼との噂もある。
    熱く焼けた石製の器に盛ってある熱々の牛丼におつゆを回し入れます。
    ジャーという音が食欲をそそる。
    肉が旨い。タマネギが甘い。お焦げのご飯が絶品。
    だしは関西風で薄味だが、その分素材の美味しさがよくわかる。
    吉野屋などの牛丼は関東風でどうしても味が濃すぎる。
    これで880円はリーズナブル。
    次はタマネギつけ麺を食べてみたい。



(「ぷよねこ減量日記」を読んでる方は飽きたころかと思いますが続けます。)
…日本一の牛丼(!)で腹ごしらえを終えたらまた走る。
志筑(しづき)の交差点を西へ曲がる。
淡路島を横断してウエストコーストへ出るのだ。
この60キロコースは大きなアップダウンは無い。
東海岸から西海岸へ
このあたり惰性で走っている感じ。
距離計があまり進まない感覚があった。
伊弉諾神宮(いざなぎ)という大きな神社があり、横断する道はその参道でもある。
ほどなく西海岸の郡家(ぐんげ)という集落へ出る。
のどかな西海岸、海沿いをひたすら北上する。
絵に描いたようなシーサイドコース、風も追い風でペースも上がる。
岩屋まで残り20キロの地点で15分ほど休憩をとる。
海とヴィゴーレを見ながら横になる。
30度は越えているだろうけどダメージは少ない。
平均速度も20キロ/時を下回っている。
でも、ここからは南風が背中を押してくれる。
快調なペース。
80キロ、85キロ、90キロと距離は伸びる。
野島のファミマで最後の休憩をとる。
野島は阪神淡路大震災を起こした活断層(野島断層)のある集落。
ラスト10キロ。
海の向こうにビル群が見えてくる。
スパートをかける余裕もあり。
16時過ぎ、岩屋港に到着。


写真24 西海岸はこんな道をひたすら走ります。ほぼフラット。
    南からの追い風、ちょっと坂道があると嬉しくなるくらい。
    下り坂では45キロ/hくらいは軽く出ますが自重。


写真25 西海岸の道は「淡路サンセットライン」と呼ばれる。
    落日にはちょっと早かったが光る海に漁船がぽつん、典型的な瀬戸内の風景。
写真26 日本中どこの海沿いも共通する地形、集落と集落の間には大小の峠があって、
    そこを越えると違った風景が見える。淡路島西岸のフラットな海岸でも同じ。


写真27 距離計(トリップメーター)が100キロを越えた!
    走りに徹するロード乗りで淡路のようなフラットなコースなら一日160〜200は走る。
    僕もラストスパート出来る“脚”を残していた。
写真28 どこにもフォーカスが来ていないピンぼけ写真、構図は好きなのに残念。


…16時40分発の「まりんふらわあ2」で岩屋港を離れる。
淡路島日帰りツーリング、わずか4時間半の滞在でした。
積み込まれた自転車は行きと同じく僕の一台だけ。
明石に到着後、「魚の棚(うおんたな)」商店街をひやかして駅までクルーズ。
駅前で前輪をはずして輪行袋に収納する。
モンベルの「リンコウバッグクイックキャリー」
この輪行袋をを使うのは初めてでした。
以前使っていたものに比べかなり薄い生地で頼りないが何よりも軽くて小さいのがいい。
最初なので収納まで8分くらいかかってしまう。
慣れれば5分で可能だろう。
空いている各駅停車の一番前の車輌に乗る。
朝、3時間半かけて自転車で来た道を1時間弱で戻る。
さくら夙川駅で再び組み立てようとするが前輪のクイックリリースを締めるナットが無い。
どうやら運搬中に落としてしまったようだ。
上から被せる仕組みのバッグなのが禍したか。
これは初めての失敗。
乗らずに押して帰宅。
前輪をフォークにひっかけたままで乗ったら外れた時に惨事となる。
ま、歩くのもいいさ、100キロ以上もサドルの上だったんだ。


写真29 乗船前に自販機で缶ビールを買っておく。
    出港後、2階のデッキでプシュ! 自転車旅行の至福の締めであります。
写真30 短い旅だけどすっかり相棒になったヴィゴーレ。
    おとなしくデッキにつながれて身体を休めてます。


写真31 車中の相棒。
    不覚にも工具(六角レンチセット)を忘れてきたのでサドルが下げられない。
    気まずそうに顔を出したまま運転席の後ろでうずくまってました。


サイクルコンピュータによると今回のデータは以下の通り。
走行距離 104.90キロ
平均速度 17.5キロ/h(言い訳すれば押して歩いた距離も含む)
最高速度 40.3キロ/h(場所は憶えてない)
消費カロリー 1355キロカロリー
CO2   15.73(これって単位は何?)
走行時間 5時間58分25秒


1355キロカロリーも消費したのに夜は焼きそば&やきめし弁当と缶チューハイ
ほぼ同じ熱量を摂取したことになる。


自宅で水風呂に入っている時に揺れる。
和歌山で震度5強と速報が入る。