2011/8/6 夏はサヨクスタンドで

春はウヨク、夏はサヨクで開会式春夏連続の生開会式です。


個人的に注目の聖光学院(福島)の入場行進。
去年、2年生だった歳内投手のフォームの美しさとマウンドの立ち姿に魅せられました。


もちろん甲子園は暑かった。
でもレフトスタンドには浜風が吹いて意外に過ごしやすかった。
うーむ、開会式…。
実を言うとこの日午後に見た試合の印象が強烈すぎて開会式の感動が吹き飛んでしまったのだ。
あまり書くことがなくてすいません。
ただ、選手宣誓はいつから、ああいうオリジナルな語りになったのだろう。
実際にどういうシステムで内容が決定されているのか、
スピーチライター的なスタッフが介在してるのかは知らない。
昔はごくごくシンプルだったような気がする。
「我々選手一同は、スポーツマンシップにのっとり、正々堂々と闘うことを誓います」
感動的な宣誓を楽しみにしてる人もいるだろうし、それも有りかなとは思う。
が、僕は力強い「我々選手一同は」のシンプルな宣誓を支持する。
おそらく僕らは選手宣誓に特別なメッセージをこめる必要がない時代を生きてきたのだと思う。
それは幸福な時代だったのかもしれない。
誤解されないように。
僕はセンバツの時も、この夏も、選手宣誓に心を動かされている。
それでも、あえて、どちらが好ましいか、と問われたらシンプルな定型を支持する。
スポーツ選手や芸能人が政治的な発言をすることを特別視するくせに、
都合の良いメッセージだけを同調圧力で高校生に語らせるやり方が好きではない。
思えば、センバツの開会式は尋常でない空気に満ちていた。
震災から2週間も経っていなかったのだ。


お目当ては第3試合です。
いったん帰宅して出直します。


聖光学院の一塁側内野席、買えました。


聖光学院(福島)vs 日南学園(宮崎)を1塁内野席で観戦。
エース歳内のサヨナラ打、偶然に撮れました。フォーカスは金網ですが…。
 


日南学園のリリーフ村田投手、このあとマウンドで崩れ落ちます。
打撃も守備も日南はよく鍛えられた好チームだった。
まさに紙一重の差でした。
  


劇的、薄氷、自作自演(?)のエースが16奪三振で自らのバットでサヨナラ勝ち。
殊勲は右に写っている18番でした。
この写真を撮った時もスタンドから「いいぞ、18番!」と何度も声が飛んでました。

1塁側スタンドで応援していた人たちはずっと見ていた。
小さくてじゃがいもみたいな顔をした君を。
試合中、ずぅぅぅぅぅぅっと大きな声をあげて仲間を鼓舞していたのを。
守備から戻ってくる選手に真っ先に駆け寄って声をかけていた姿を。
バットや手袋や滑り止めのスプレーやレガースを率先してかたづけ、休まず動いていた君を。
どんなチームにも君のような選手がいるのかもしれない。
宇佐見優介 3年 地方予選出場なし。
出身のいわき市立小川中学をネットで検索すると放射線値のサイトがトップに出てくる。
君の両親に伝えたい。
甲子園の大舞台で息子さんはしっかりと戦ってましたよ。


僕がグズグズしてる間にこの試合の素晴らしいリポートがアップされました。
『福島の特別な夏』
今大会、僕が聖光学院を応援したいと思うきっかけとなった「ほぼ日」のコンテンツです。
読みながら試合を思い出してまた鼓動が激しくなりました。(高血圧なのにね)


そうそう、リポートを読んで思いだした。
7回、同点に追いついたあの犠牲フライのこと。
確かに3塁ランナーはおかしな動きをしていた。
あの場面、日南のライトがフライを捕った瞬間、僕は3塁ランナーの遠藤君に目を移した。
ハーフウェイから彼は一旦諦めたように帰塁したのだ。
その時、僕はボールを見ていなかった。
推測するに日南の右翼手はスイッチをオフにしたのだと思う。
気がつけば遠藤君は躊躇なしにリターン、本塁に突っ込んでいた。
逆転!
歓声で僕はそれがどんなプレーだったかを忘れていた。
ディレードタッチアップ!
凄いプレーだったのかもしれない。


その秀逸な試合リポートはこちら。
ちょっと長いですが読み応え十分です。
「書けることは起こったことのほんの一部に過ぎない」と永田泰大さんは書いている。
それでも人に感動を伝えることが出来る。
書く人に勇気を与えてくれるような文章だ。
http://www.1101.com/fukushima/2011-08-07.html


九州勢はどこも強い。
歳内を擁する聖光学院であろうとも五分五分だなと予想していた。
力強いバッターの打球を見て、正直負けるかもと思った。
「ほぼ日」のレポートにもあるように宮崎は去年、口蹄疫の件で大変な目に遭った。
無観客で予選を行なわざるを得なくなった。
ほとんどの学校が応援のないまま敗れ去った。
今回は敵役のようになってしまった。


とにかく、どこかのチームに感情移入して現場で見るという行為は価値がある。
取材でもなく、義理でもなく、自分勝手な片思いのような思い入れであるゆえに。
近鉄ライナーズの応援団長の旗振りオヤジが言ってた。
「人を応援するって素晴らしいことやで」


しびれるような試合。
見ていた人に、おめでとう、と言いたい試合でした。
サヨナラの瞬間から僕の心拍数は上がりっぱなしだった。
興奮しまくり、ヒロに携帯でメールした。
現場に来ていた記者にもメールした。
高校野球に興味ありそうな人に片っ端からメールした。
その一つが録画で見ようとしていた人の情報管制網を破ってしまったらしい。
申し訳ない。