ぷよねこ減量日記 2009/5-2016/1

旧ぷよねこ減量日記です。2016年1月に新旧交代してます。

2011/11/8 秘技 四十年殺し

東北の被災者ではないが、青天のへきれき。
2011年は世界的にも家庭的にも厄年となった。
ついでに、という感じで僕自身に、もひとつ雷(いかづち)が落ちた。
厄災の種は40年前に自らが蒔いていた。


高校1年生、僕が15歳の秋のこと。
体操競技西三河大会の前日、床運動の最終リハの演技中だった。
第2シリーズで前方抱込み宙返り〜ロンダート〜屈伸開脚側方宙返り、
最後の側宙が回り切らずに落下、左の肘を骨折した。
当時の高校レベルの床はバスケットやバレーと同じ体育館の固い板張りの上でやる。
少なくとも県大会の前の地区予選は試合でさえもそうだった。
思えばよく死ななかったものだと思う。


練習を中断して病院へ行き、ギブスで固定した。
固定しとけばくっつくだろう。
1972年当時はそんなアバウトな感じだったのだ。
その時、ちゃんと手術をしなかったのがまさか40年後に仇になるとは…。


左の小指が数年前からしびれる。
血管障害ではないか、脳梗塞?と疑い調べたが違った。
しびれはとれない。
ヒロにうながされて一度、専門医に検査してもらうことにした。
今日、甲子園にある整形外科へ行った。
県外からも患者さんが来るという評判の病院。
指のしびれ、最初は頸椎(首)の異常かもしれないと言われレントゲンを撮った。
頸椎はセーフだった。
古傷(骨折)の左肘を撮った。
レントゲン写真を見てベテラン医師は言った。
ちゃんと手術してないから傷が残ってるなあ、と。
小指と薬指がしびれるんです。
外側だけでしょ?
はい。
やっぱり、そうか。このあたりもしびれてる?(と手のひらを触る)
しびれてます。
決まり! それ、100%この病気です。
「肘部管症候群」(きょうぶかんしょうこうぐん)


手術ですね、と医師は言う。
しゅじゅつ?
あ、あの、小指がしびれてるだけなんすけど。
(肘も少し鈍痛がしますが)
よくある病気です。昨日も同じ病気の患者さん手術しました、と医師は言う。
びょうき?
しゅじゅつ?
入院は2泊3日、と医師は言う。
もちろん全身麻酔なのでいろいろと検査はしますよ、と医師は言う。
ぜんしんますい?
昨日の手術写真を見せましょう、と医師は言い、
肘関節部分をパックリと開いた解剖模型のようなグロい写真を見せてくれる。
びびらせてんのか?
先生、リ、リハビリでは治らないんですか?
しびれが2年も続いてるなら手術した方がいいね、と医師は言う。
しまいに左腕が痩せてきて小指と薬指が曲がったまま動かなくなるよ、と医師は言う。
帰宅してからWEBで調べてみる。
「幼児期に骨折した部分の関節が変形して大人になってから起こることもあります」
「治療の基本は手術で、肘部管症候群と診断がついたならば、できるだけ早く手術を行うことです」
とある。


「肘部管症候群」(ちゅうぶかんしょうこうぐん)
肘を酷使する野球の投手や職人さんに多いらしい。
僕はほぼデスクワークなので肘を使った記憶はない。
40年前にちゃんと治しておかなかったからだ。
まいったなあ。
実のところ、今、自分の手術してる場合じゃないですけど。


どなかたこの日記を読んでくれてる方で「肘部管症候群」になった人いますか?


写真はまったく関係なく朝に食べたホットビスケット。
自家製のバタークリームが美味しかった。