2012/3/23 ゼバスチャンとアマデウス

雨降りだからクラシックコンサートへ行こう。
センバツの雨天順延となったし、今日はインドアでお楽しみ。
とはいえ、ふと思いついて、ということじゃなくチケットは去年買っていたものです。


いつもは自転車で行く芸文センターですが、雨なので夙川駅まで歩いて阪急電車で一駅。
延原武春 テレマン室内オーケストラ@兵庫県芸術文化センター神戸女学院 小ホール
コンサートの主題は“セバスチャンとアマデウス
そう、ヨハン・セバスチャン・バッハとウォルフガング・アマデウスモーツアルトです。


クラシックはやっぱりバッハとモーツアルトだよね、と思う。
西洋音楽の歴史ではルネサンス音楽演奏家バロックのパイオニアとしての役割を果たしたモンテヴェルディや、
テレマンのように指導者なポジションの音楽家が実は重要なのだろうけど、やっぱり二人は二枚看板、スターなのだ。
大リーグで言えば、ベーブ・ルースルー・ゲーリッグタイ・カップサイ・ヤングではない。


嬉しいことに大好きな小ホールである。
右サイドだが前から2列目、演奏者まで3メートルくらいの至近距離。
あ、開演前のステージでチェンバロの調律をしている。
去年の11月、ケネス・ワイスの『ゴルドベルク』を全曲聴いた。
一生分のチェンバロを聞いたと思っていたが半年後にまた同じチェンバロを聞くことになるとは思いもしなかった。
http://d.hatena.ne.jp/shioshiohida/20111112/1321024583


何度も書くがこの小ホールは素晴らしい。
世界の演奏家がこのホールの音を絶賛する。
チェンバロ奏者のグスタフ・レオンハルトはよほど気に入ったのか、
高齢にもかかわらず来日するたびにこのホールで演奏している。
(惜しくも今年亡くなってしまいました)
今日は満席、平日の昼間なので年齢層は高い。
客層は音楽教師風多し。


第一部がバッハ、第二部がモーツァルト
指揮の延原武春さんは御年68の日本バロックの重鎮。
吉田義男さんを思わせる関西弁で解説しながら、ときに笑わせながら、小編成のオーケストラを指揮する。
「あの、かしこまらずに聞いて下さいよ。バッハやモーツアルトの時代はそうやったんですから。
 元々クラシックいうのはこのくらいの広さの宮廷で聞かせた音楽なんです。
 だから、チェンバロフォルテピアノも音が大きくないんです。
 時代が進んで沢山の人に聞かせるために大きな音が出るように楽器が改造されていくんです。
 でも、本来は楽器の音はこれくらいがいいんですよ。」


バッハ「2つのヴァイオリンのための協奏曲」
先日、スクリーンで久しぶりにウイリアム・ハートを見た。
彼の主演した『愛は静けさの中に(原題 chirdren of a lesser god)』でこの第2楽章が使われている。
映画を見たあと、僕はすぐにCDを買った。
美しい曲で、2つのヴァイオリンが優雅にスローダンスを踊っているように気持ちの良い音を奏でる。
心地よいリラクシング、呼吸が深くなる音楽だ。


ヴァイオリンは二人とも若い女性。
テレマン楽団のソリストである浅井咲乃というヴァイオリニストが可愛くてチャーミング。
彼女は京都市芸大出身、金子鉄心さんらともジョイントしてたり関西で幅広く活躍しているらしい。
http://www.youtube.com/watch?v=cLVfK1D7Suw
美しい曲を愛らしいヴァイオリニストが演奏する。
ちょっとおトクな気分。


今日の演奏はプログラムにアンダンテとなっていた。
本来はラルゴであるはずだが。
いや、本来がアンダンテなのだろうか?
アンダンテ=歩くような速さで
ラルゴ=ゆっくりと



モーツアルト「ロンド ニ長調
バッハの時代はチェンバロだったがモーツアルトになってフォルテピアノという小さめのピアノになる。
チェンバロは弦を弾いて音を出すが、このフォルテピアノから弦を叩いて音を出すようになった。
ただしペダルはまだない。


ピアニストがアンコールで演奏したロンド。
踊るように、遊ぶように、キラキラと輝く音がホールを満たす。
天才アマデウスの真骨頂だ。
(演奏はまったく別の人ですが)


バッハは凄い。
しかし、解説にもあったがモーツアルトの天才ぶりに凡人としてはただただ驚く。
コンサートで「交響曲第4番ニ長調K19」を演奏した。
明るく牧歌的な要素をもった変化に富む曲で、聞いていると心が浮き立つ。
なんとモーツアルトは9歳でこのシンフォニーを作ったのだという。
プログラムの解説にこんな一文があった。


   伝説とは、「現在」が「過去」になるのを防ぐための「時の防腐剤」なのだ。  ( 響 敏也 )



ゼバスチャンとアマデウス
クラシック界のスター競演は大満足でした。


…ホールを出ると雨は上がっていた。
ジュンク堂へ寄りヒロが『ガラスの仮面』の最新刊を買う。
夙川へ戻り、蕎麦「以知川」で早めの夕食。
僕が「うなとろ丼」、ヒロは「欧風カレーうどん」
どっちも正解、美味しくいただく。


写真は朝ごはん。
コイン精米で五分づきにしてみました。
毎日食べるのにこれくらいがちょうどいい。
色合いも美味しそう。
精米したては美味しいです。
これは広島産ミルキークイーン。
来月は宮城県ササニシキの五分づきにしてみよう。
ちなみに今朝のおかずは、豚肉と卵とスナップえんどうの中華風炒め、
焼き茄子の胡麻ペースト和え、本ししゃも2尾、キタアカリとわかめの味噌汁。


…昼間につぶやいたこと。
「最後に自転車旅行へ行ったのは8年前、テント泊したのは7年前、3000m峰に登ったのは6年と半年前、
 最後に海外ロケに行ったのは6年前、海外旅行へ行ったのは5年前、
 最後に飛行機に乗ったのは7ヶ月前、車を運転したのは同じく7ヶ月前。
 楽しいことが失われていく。本当に最後になりませんようにと雨に祈る。」


…『カーネーション』、糸子が88歳になってから徐々に良くなってきた。
「うちは今88や!そら88歳も大概なもんなんやで?体はあちこち弱るしなあ…杖ないと歩けんし、
 いつ死んだかておかしない歳やよって、いつ会うても娘らの顔には、
 まず「心配。大丈夫なんか?お母ちゃん」て書いちゃある。
 ほんでもなあ85超えたあたりかいな、ごっついエエこと気づいたんや、教えちゃろか?」
「年取るちゅう事はな…奇跡を見せる資格が付くちゅうことなんや」
「例えば若い子が元気に走り回ってたかて何もびっくりせえへんけど百歳が走り回っていたらそんだけで奇跡やろ?
 うちも88歳なって仕事も遊びもやりたい放題や…好き勝手やってるだけやのに周りがえらい喜ぶんや。
 老いる事が怖ない人間なんていてへん。年取ったらヨボヨボなって病気なって孤独になる…、
 けど、そのウチも、もう大した事せんでも鰻食べたり酒飲んだりするだけ人の役に立てるんや!
 ええ立場やろ?」


落ち込んだり、勇気づけられたりの毎日です。
ヒマだから余計なこと考えるんだね。



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《BACK TO 2011》
去年の今日はセンバツの開会式だった。
その日の日記は21日に貼りつけるつもりなので逆に今日は去年の21日の日記をフィードバックさせます。
2011/3/21 長谷川きよし@松方ホール http://d.hatena.ne.jp/shioshiohida/20110322/1300721851
谷川きよしのコンサートへ行った日だ。


谷川きよしのコンサートへ行く。
場所は神戸ハーバーランドにある神戸新聞会館の松方ホール。
土曜日の深夜、眼鏡堂氏が京都の隠れ家バーで長谷川きよし本人とたまたま同席した。
眼鏡堂メールで神戸で長谷川きよしのコンサートがあることを知る。
ヒロにそのことを話すと、行きたい、と言う。
彼女は長谷川きよしのファンなのだ。
数年前に西宮でコンサートを見て会場で直筆サイン入りCDを買って来た。
で昨日の夜、急きょ電話で予約した次第。


キヨシにしびれました。
アンコールの『愛の讃歌』はマジでじーんと胸に熱いものがこみあげた。
谷川きよしの訳詞、こんな出だしで歌い始めたのだ。


  たとえ空が落ちて


  地が裂け 崩れても


  ただお前だけを


  愛するわたし


  抱き空いて眠る


  このひとときこそは


  くちづけのうちに


  この世は消え果てる