ぷよねこ減量日記 2009/5-2016/1

旧ぷよねこ減量日記です。2016年1月に新旧交代してます。

2012/4/2 シマウマの気持ち

春の青空、風は冷たい。
朝、7時半起床、9時半からロードバイクで湾岸を15キロ走る。
Podcastで『キラ☆キラ』の最終回を聞く。
前の番組『ストリーム』が終わったのは何年前だったか。
2009年3月29日の日記に僕は書いている。


   …Podcastで『ストリーム』のエンディングを聴く。
   松本ともこが気丈に挨拶。
   頑張ってることがわかって不憫になる。
   たまたま、プレイリストでそのあとに並べていた曲が田端義夫の『早春賦』だった。
   番組終焉と別れの季節に見事なまでに合っていた。
    春は名のみの風の寒さや 谷のうぐいす 歌は思えど
    時にあらずと声も立てず 時にあらずと声も立てず
   番組終了は無念。
   まだ「時にあらず」と思われる。


   小西克哉氏は同世代。
   最近、氏が番組で話した印象的な話がある。
   産経新聞が日本の小中学生に欠けているのは『自尊心』であると記事にした。
   その記事で引用した調査結果は韓国も同じであまりに作為的であると看破した。
   そして言った。
   小中学生の評価指標で『協調性』とか『思いやり』とかはあるけれど、
   老若を問わず今の日本人に一番足りないのは『勇気』だと思う、と。
   愛国とか品格とか自尊心とかよりも、大事なのは『勇気』ではないか、と。
   正しいことを言う勇気。
   新しいことに一人で挑む勇気。
   他人と違う生き方を選ぶ勇気。


申し訳ないが『キラ☆キラ』の最終回を聞いても特に感慨はない。
どうしてだろう?


久米宏のラジオなんですけど』
堀井美香アナウンサーが一人でオープニングトークをする。
(この人は小島慶子と同期だったはず)
何が言いたいのかよくわからない。
ラジオパーソナリティーとしては稚拙な感じがする。
(ナレーションは上手そうな気がする)
でも、彼女のしゃべりを聞いているとほっとするのだ。
春のひだまりにいるようなほっこりした気分になれる。



芦屋の陽光緑地のユキヤナギが満開だ。


人工ビーチのバーベキュー広場に植えられたアーモンドの花も咲き始めた。
恥ずかしながら去年はこの花を「植樹されて間もないソメイヨシノ」と書いた。
葉が出る前に咲く、というのは似ているが花の大きさやつき方が全く違う。
観察眼の無さを露呈するはめになった。
「誤情報の訂正とおわび」http://d.hatena.ne.jp/shioshiohida/20110402/1301716413


写真には撮れなかったがアーモンドの木の根もとに可憐な青い花が咲く。
和名はオオイヌノフグリというこっぱずかしい名前を与えられた花。
学名はヴェロニカという。


オオシマザクラだろうか。
さわやかなライムグリーンの色合い。
桜が咲き始めていた。
芦屋総合公園には個人が植樹したエリアがある。
「妻の思い出」と書かれたプレートを見つけた。
13年前か…。


…ブログとフェイスブックから一ネタずつ。
琥珀色の戯れ言』の書き手は多忙な医師であるにもかかわらず読書ペースが尋常でなく凄い。
読書レビューは映画レビューと合わせて隔日くらいのペースでアップされる。
その中には上下二巻ものなんてのも含まれている。
読むのが速い人というのはいるのは知っているが僕にはとてもマネ出来ない。
僕もせめて一週間に一冊、出来れば二冊くらいのペースで読みたいのだが。
今日のエントリーは『銃・病原菌・鉄』というピューリッツァー賞の名著のレビュー。
http://d.hatena.ne.jp/fujipon/20120402
この本に関しては最近、久米宏もラジオで話していた。
琥珀色…』のレビューを読んで、へえ、と思ったことが一つ。
家畜についての考察で、シマウマは飼い慣らせない、という話。


  家畜化の候補となりうる、陸生の大型草食動物は、
  地球上に148種類いるそうなのですが、
  そのうち人類の歴史で実際に家畜化されたのは14種だけなのだそうです。


そもそもシマウマが特別ではなくて家畜になる動物の方が圧倒的に少数派なのですね。
牛、羊、山羊、豚、馬 これがメジャーな5種である。
なぜ鹿やシマウマは家畜にならなかったのか。


  (シマウマを)彼らを荷車につなぐことができたというのが、
  家畜化の試みにおいてもっとも成功した例である。
  シマウマに荷車を引かせることは、19世紀の南アフリカで何度も試みられている。
  また、変わり者のウォルター・ロスチャイルド卿が、
  ロンドンの町をシマウマに引かせた馬車で走りまわったこともあった。
  しかし、シマウマは歳をとるにつれ、どうしようもなく気性が荒くなり危険になる。  
  シマウマにはいったん人に噛みついたら絶対に離さないという不快な習性があり、
  毎年シマウマに噛みつかれて怪我をする動物監視員は、
  トラに噛みつかれる者よりもずっと多い。
  また、シマウマを投げ縄で捕まえることはほとんど不可能に近い。
  投げ縄が飛んでくると、ひょいと頭を下げてよけてしまうのだ。
  ロデオ大会の投げ縄部門で優勝したカウボーイでさえ、
  投げ縄でシマウマを捕まえることはほとんどできないという。
                 (草思社文庫『銃・病原菌・鉄』第9章より)


「なんだよ、馬とか牛とかはよう、ったく。
 人間に媚びてエサもらって一生を送るんか、ふん、おまえら家畜か!」
シマウマを筆頭に野生動物はみんなそう思っているだろう。
なんだか小島慶子を思い出してしまった。
450ページが上下2巻、手強そうだけど面白そうだなあ。
図書館に文庫があれば借りよう。
でも、情けないことに最近この手の本を読み通せたことがない。


瓦礫受け入れとニッポンの絆を強調する人たちに嫌な気持ちを感じていた。
それを考えることはいやな感じを伴っていて、それはなぜだろうと思っていた。
阪神大震災の時って甲子園浜で野焼きしてたよなあ。
今回、東北で処理出来ない理由ってのは瓦礫の量がケタ違いなのかな?
でも、わざわざ輸送費かけて全国の市町村が受け入れる意味ってあるの?
そして、そういう疑問を言えない空気を醸成していく政府とメディア。
日本国民なら協力して当然と煽る大都市圏の知事や市長の尊大なコメント。
受け入れを拒否するような発言をすればバッシングを受ける。
きれいごとの裏には何かあるんじゃないか思っていたが…。


Facebookでミネーロがシェアしていた記事、というかマンガ。
http://i.wook.jp/000218/218055/
確かに阪神大震災のときにこんな瓦礫を遠くへ運び出すって話はあまり聞かなかった。
;今回は瓦礫の量が比較にならないほど多いのだ、と僕は思いこまされていた。
;思えば人口密集地帯とほとんどが森林の人工希薄地帯。
一部は津波で太平洋へ運ばれていってしまった。
7年前、瓦礫は僕の住んでいた団地から1キロ圏内の甲子園浜に集められた。
(他にも集積された場所はあっただろう)
有害だと言われながら黒煙を出して数ヶ月ずっと野焼きしていたように記憶する。


この告発マンガ、うなづけることが多々ある。
瓦礫受け入れのPRに30億使った? 復興に使えよ、そんなもん。
瓦礫処理に膨大な費用がかかるなら地元で処理した方が雇用は増える。
沖縄まで輸送船で運ぶなんて話は僕は知らなかったが言語道断。
仕事場を失った原発マフィアが復興予算を狙って暗躍してるんじゃないのか?
上記のマンガに書かれていることが全て真実かどうかは僕にはわからない。
でも、ちょっと考えてみましょう。
アンテナを向けてウォッチングしてみましょう。
“絆”とか“ひとつ”とか耳障りのいいコピーに惑わされずに。
そう思った。


…今日はゴルフ中継の打合せと素材のプレビュー。
センバツは準決勝、決勝の組み合わせは光星(東北)と大阪桐蔭(近畿)となる。
天気予報が悪く、決勝のプレーボールが異例の16時となる。
でも、明日は爆弾低気圧通過でそれさえも危うい。


会議のあと最近では珍しく独酌する。
やりたかったんです、独酌。
天満『酒の奥田』で20分ほど立つ。
ビール小瓶とお酒を冷やで一合弱。
8時過ぎだったので目当ての肴が切れていた。
どて焼き、タマネギと下足の天ぷら、水餃子、おでん卵。
締めて1250円。


NHKオンデマンドでドラマ『夜明けのララバイ』を見た。
45分と短く、寝る前に見るのに都合がよい。
http://www.nhk.or.jp/dramatopics-blog/20000/109848.html
https://www.nhk-ondemand.jp/goods/G2012036736SC000/
第35回創作テレビドラマ大賞 大賞受賞作だそうです。
主演が谷村美月なので見ようと思った。
彼女は映画『海炭市叙景』で竹原ピストルの妹役を好演していた。
貧しく、地味で、切ない、幸薄い娘。
そんな印象が心に残った。


自傷行為を繰り返す叶江(かなえ)役が谷村美月、少年院帰りの元不良少女。
もう一人のヒロインが不治の病にかかっている緑里(みどり)、
子供の頃から入退院の繰り返しで22歳まで恋を知らない。
ふたりの女性の切ない青春、人間は何歳まで生きられたら幸福なのだろうか。
  


谷村美月がはすっぱな言葉遣いの(ちょっと古典的だが)不良少女を演じている。
海炭市叙景』や『阪急電車』とはまったく違う役柄だが悪くない。
発見は緑里を演じた蓮佛美沙子という女優。
れんふつみさこ、と読みます。
なんか不思議な感じで彼女が話すと心が笑顔になる感じ。
主役らしい顔立ちではないけれど独特の雰囲気を持っている。
どっかで見たよなあ、と思ったら映画『ハナミズキ』に出てた。
北海道の漁協で働く事務員の役だった。
漁村にいそうな女性をうまく演じていた。
れんふつみさこ、憶えておこう。


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
《BACK TO 2011》
2011/4/2 海辺の風景 http://d.hatena.ne.jp/shioshiohida/20110403/1301756450
メジャーリーグが開幕した。確定申告を今頃やっている。
 おかげで消費税の延滞ペナルティーを徴収されたのだ。


朝食の場の話題を二つ。


福島第一原発のある双葉町
ヒロは記憶にあると言う。
双葉商業って甲子園に何度か出たことあるよ、とのこと。
江川の頃、広島商業と1回戦で当たったはずだよ、とも。
エース佃(故人)と達川のバッテリー、ツーランスクイズの広商だ。
調べると0-12で広商に敗れている。
ヒロの記憶違いか、双葉商業ではなく双葉高校だった。
県立双葉高校は福島の強豪校のひとつ。
原発の北西5キロ圏内にある。
野球部は夏の甲子園めざして頑張っていたはずだ。
彼らはふたたび高校で野球が出来るのだろうか。


読売新聞の朝刊の名物コーナーに『人生案内』がある。
読者の悩みに著名人が答える人生相談だ。
今朝の樋口恵子さんの答えが奮っていた。
明解な回答が気持ちいい。
曖昧な答えでなぐさめようなんて中途半端なことはしない。
質問者もこれくらいビシッと言ってもらえたら本望ではないか。
スカッとするので全文書き写しますね。


 【相談】70代主婦。
 45年をともに過ごした夫が、数か月前に他界しました。
 ところが亡くなった後で、夫と3年前から交際している女性がいたことがわかりました。
 気付いたのは、夫の携帯電話のメールからです。
 女性は夫の入院中、度々病院を訪れていました。
 女性と旅行したり外食したりした写真もたくさん出てきました。
 彼女と話したところ、そうしたお金は全て夫が出したそうで、
 そのために夫は保険会社から受け取った年金を使い果たしていました。
 私はずっと夫を信じ、精いっぱい介護もしました。
 でも今は、あまりのショックで、夫と女性を許すことができません。
 夫の遺影を掲げることも、仏壇に気持ちよく手を合わせることもできないのです。
 この気持ちを和らげるにはどうしたらよいのか、悩んでいます。(千葉・K子)


 【回答】樋口恵子
 45年にわたって積み上げてきた結婚という大事業
 最後の最後に夫に女性ができて裏切られたとは、
 怒りと悔しさであなたの心が揺れ動くのは当然です。
 許す必要も、仏前に手を合わせる必要もないでしょう。
 遺影は飾らなくてもよし。
 周囲には「本人の遺言ですから」と言えばすみます。
 問題はあなたの心の平安の回復ですね。
 根本的には時間がかかるかもしれませんが、今そんなことを言っている暇はありません。
 夫君が元サラリーマンだったとしたら、遺族年金受給の手続きが必要ですし、
 何よりも10か月以内に相続手続きをしなければなりません。
 夫君は彼女との交際にだいぶお金を使ってしまったようですが、
 持ち家とか多少の遺産はあるでしょう。
 最近、あなたと同じ年頃の女から「後家の天井知らず」というせりふを聞いて唸なりました。
 夫君に先立たれた方ですが、誰にも遠慮がいらなくなり地域活動に打ち込んでいます。
 あなたも早くこれまでの生活を整理し喪失を解放に読み直して、未来志向で生きて下さい。
 それにしても、今や50年の長きにわたる結婚生活。最後まで気を抜かず、
 相手の動向を確かめる必要を痛感しました。


「喪失を解放に読み直して、未来志向で生きて下さい」
力感にあふれ、しかも実用的な、強い言葉です。