ぷよねこ減量日記 2009/5-2016/1

旧ぷよねこ減量日記です。2016年1月に新旧交代してます。

2012/7/19 縄暖簾の向こう

夏の京都、川端二条にあるトラッドな酒場。
まだ十分に明るい夕方5時過ぎ、口開けの客となる。
戸は開け放たれている。
川端通りを走る車のエンジン音と鴨川の涼しい川風が縄のれんのフィルター越しに届く。
年季の入ったカウンターで冷えたキリンラガーを飲む。
振り向けば、縄のれんの向こうに緑濃き水無月の京都。

  


眼鏡堂上洛す。
僕は「フランソワ喫茶室」で時間をつぶし、鴨川の河川敷を二条まで歩く。
増水した川で若者が数人泳いでいる。
川岸の草に坐って本を読みながら眼鏡堂を待つ。
水音と川風が気持ちいい。
やがて川上からポロシャツ、短パンの眼鏡堂氏が現れる。
赤垣屋、K-6、たすく、最後はロッキングチェアと4軒はしご。
眼鏡堂は宿への帰り道、祇園遊亀で締めの独酌。
英国倫敦へ旅立つ前、都吞みを満喫したようです。


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朝は筋トレ、トレーナーについてもらうのもラスト2回です。
大胸筋をいじめる。たぶんお尻も筋肉痛になるだろう。
体重はコンスタントに71キロから70キロ台に安定。
少し絞れば目標の60キロ台に到達するだろう。
体脂肪20%切りはどうだろう?
身体を鍛えるのはいいが、仕事がない。
ふと考える。
身体健康、仕事順調。これがベスト。「とてもいい」
身体不健康、仕事なし。これがワースト。「とても悪い」
では、身体健康仕事なし、身体不健康仕事順調、どっちがいいか?
「いい」のはやっぱり前者だろう。
そう考えて自分を慰めている。


午後から阪急電車で河原町へ出る。
一昨日の山鉾巡行、人で埋まった四条通りを東へ歩く。
高瀬川沿いの道に入る。
目に青葉、耳にせせらぎ、蒸し暑さも少しはやわらぐ。
  


フランソワ喫茶室で涼む。
今日はクラシック音楽のボリュームが抑え目だ。
時間帯によって変わるのだろうか。
禁煙エリアでは女性グループ客の話し声がうるさくて音楽が楽しめない。
次からは喫煙エリアにしよう。
  


二条大橋あたり、増水した鴨川。
若者たちが水浴びしていた。
  



川岸の草地に座り、本を読みながら眼鏡堂を待つ。
近藤史恵『サクリファイス』、再読なのにたまらなく面白い。
ストーンズに『友を待つ(Waiting On A Friend)』という渋い曲がある。
http://www.youtube.com/watch?v=r8MhpofxMgk


  Watching girls go passing by
  It ain't the latest thing
  I'm just sitting on the riverside
  I'm just trying to make some sense


  Out of these girls go passing by
  The tales they tell of men
  I'm not waiting on a lady
  I'm just waiting on a friend


       (一部歌詞を替えてます)


  



やがて眼鏡堂合流、赤垣屋のカウンターにて瓶ビールを飲む。
いいですねえ。名酒場の吞み心地。
お燗番は四代目、赤垣屋四世であります。
背後で三代目が見守っている。
肴は、かつお刺身、地鶏焼き、ニシンと茄子の炊き合わせ、蛸と焼き豆腐。
高タンパク低脂肪。
ぬる燗をお銚子で2本。
ほろ酔いです。


店を出て6時過ぎ、まだ明るい。
二条大橋の上流に眼鏡堂氏が必ず渡るという飛び石がある。
増水して靴のままでは渡れない。
脱ぎますか、と眼鏡堂。
ほろ酔い、川風、裸足に水。
きもちいいに決まってるでしょ。
京都の大学生気分で鴨川渡りの段。
ジュリアス・シーザーは言った。
「ルビコン川は渡らねばならぬ、ならば今渡ろう!」
眼鏡堂は言った。
「鴨川は渡らねばならぬ。対岸には良いバーがある。」


ストーンズに続いてオーティスだ。
R&Bの名曲『ドッグ・オブ・ザ・ベイ』な気分。
http://www.youtube.com/watch?v=mrb1TCQwxXA


  Sitting on the stone in the river  
   I 'll be sitting when the night comes
  Watching the waters flow down
  And I watch 'em roll away again 
  Wasting time


  



『K-6』で一杯、四富会館の国産ワインバー『たすく』で赤白ワインを一杯ずつ。
最後は四条御幸町の『ロッキング・チェアー』で柑橘系ロングカクテルで締める。
町屋改造のクラシックなバー。
この店、いい感じで落ち着きます。
店の前に赤いミニベロとマウンテンバイクが停めてある。
自転車でバーに来るのも京都スタイル。
  


ロッキング・チェア。
ミルドレッド・ベイリーが歌う名曲を思い出した。
作ったのはあの『スターダスト』のホーギー・カーマイケル。
映画『真夏の夜のジャズ』でサッチモとジャック・ティーガーデンの名シーンを思い出す。


  あのオンボロな揺り椅子に坐らせてくれ
  せがれよ、酒を一杯くれ
  そろそろお迎えが来たようだ


22時半、京都呑み散会。
僕はマクドナルドで珈琲を買い、眼鏡堂は祇園まで歩いて5軒目『遊亀』。
英国倫敦、良き仕事、良き旅を。