2012/8/7 もうしょうがないです。

明け方までサッカーを見ていた。
ぼんやりと目覚めてシャワーを浴び珈琲を飲むともう10時だった。
体重は2日連続で70.25キロ、あと250グラムだ。


少し暑さがゆるむ。
今夜は寝る前のエアコンは無しで眠れそうだ。


…梅田に映画を観に行く。
テオ・アンゲロブロスの追悼上映で『霧の中の風景』を見る。
ガーデンシネマで1000円で見られる。
好きな映画で確かプログラムも買った記憶がある。
学生時代に見たと思っていたが1988年の映画だから明らかに卒業後だ。
大阪か神戸のどこかの映画館で見たのだろう。


ユリシーズの瞳』も好きな映画。
アンゲロプロスでは僕のベストかもしれない。
おととし、早稲田松竹で『霧の中の風景』と2本立てでかかっていたが5時間半に怖じ気づいて回避。
マストロヤンニ主演の『こうのとりたちすさんで』は未見。



映画館で見るべき映画だと思う。
そんなに古い映画ではないのにフィルムは傷だらけだった。
でも、それも味つけの一つだと思ってスクリーンを見続けた。
いつか修復されてデジタルリマスターということになるのだろう。
11歳の姉と5歳の弟のドイツへの旅。
字幕翻訳は池澤夏樹


軍払い下げのアーミーパーカーにニット帽の姉ヴァーラとダッフルコートに分厚いマフラーの弟アレキサンダー。
この二人の着こなし(?)がいい。


国際列車に無賃乗車したシーンで5歳の弟のモノローグがある。
これがいい。
異国への旅の魅力を十二分に表現している。


   木の葉のように、旅をしてます。
   世界は不思議です。
   鞄や、凍てついた駅や、わからない言葉と身振り。
   恐ろしい夜。
   でも、楽しい旅です。
   まだまだ続きます

             (テオ・アンゲロプロス霧の中の風景』より)


思えば、英語もほとんど通じない国を一人で旅したのはいつが最後だったろうか。


ラストシーンの長回し
繰り返し流れるクラリネット(あるいはソプラノサックス)のテーマが胸に刻まれる。

      


梅田ガーデンシネマでは9月にタルコフスキー特集をやる。
何を隠そう僕はこの著名な監督作品をひとつも観たことがない。
僕の村は戦場だった」「鏡」「惑星ソラリス」「ノスタルジア
このうち2作品は観たい。



見終わって新梅田食道街に寄る。
「つばめ食堂」でレーベンブロイと冷えたリースリングを一杯ずつ飲む。
つまみは自家製のチーズの燻製、普段は食べないけどこの店のポテトサラダは必ず注文する。
しめて1600円のちょっとした贅沢。


…夜は五輪中継数珠つなぎ。
仕事でもないのにこんな毎日でいいのか、と思わないこともないけれど、もう仕方ないですよね。
楽しめばいいんだ、と自分に言い聞かせる。
明日からは市内で高校生の野球大会も始まる。
そうそう、週刊朝日を買わないと。


てなわけで、先ずは男子トライアスロンです。
夜はトレーニングに行く予定なのに時間がどんどん過ぎてゆく。
バイクで取材したことのある田山選手が先頭集団(プロトン)で走る。
北京のときはスイムでちょっと写っただけであとは全く見えなかったけど今年は違う。
欧米の大きな選手の中だとひときわ小柄、黄色いヘルメットが返って目立つ。
終止レースを引っ張るのは地元英国のブラウンリー兄弟。
兄アリステア(24)が金、弟ジョナサン(22)が銅、兄弟揃って表彰台となる。
聞けば前回の五輪は20歳で12位、北京以後に急成長した若いトライアスリートであるらしい。
兄リステアがランでペースを上げ独走状態。
いつものゴール前のデッドヒートはなかったのが見る立場としてはちょっと残念。
女子なんて金メダルは同着の写真判定、銅メダルの選手も2秒差だった。
ハイドパークの周回コースが素晴らしい。
ロンドンへ行くたびに必ずジョギングする場所なので風景を見ただけですぐに場所がわかる。
おまけに空撮も入れてくれるので位置関係も一目瞭然。
驚いたのは最後のラン10キロを優勝したブラウンリー兄は29分07秒で走ったこと。
トラックなら28分台のスピード、キロ3分以下のハイペースだ。
4位までの選手が30分を切っている。
恐るべしトライアスリート
     


9時過ぎ、ポートウェーブ西宮へ行く。
バイクを漕ぎながら体操種目別と女子バレーを見る。
もうしょうがないです。


種目別平行棒に田中兄弟が登場する。
うーむ、緊張してたんだろうか妙に大事に行き過ぎた感があって演技が硬かった。
いくつかのミスが出て着地も決めきらない。
中国のヒョウ・テツは全身に気合いをみなぎらせて演技に臨んでいた。
オレはこれで金メダルを獲るためにロンドンへ来た、という強い意志が感じられた。
そこで勝負あり。
確かに田中兄弟は倒立姿勢も美しく丁寧だと思う。
でも体操にも闘争心が必要だ。
特に今のスペシャリストの競演では目立つことが重要。
田中兄弟は難度を上げず、攻めずに守った。
挑戦者なんだから攻めろよと事情は知らねどそう思った。


鉄棒は予想通りだった。
オランダのイケメン、鉄棒のスペシャリスト ゾンダーマンが攻めて勝った。
東京の世界体操の時に初めて見た。
G難度、F難度のてんこ盛り。
圧巻の3連続離れ技を成功させた。
ちょっと荒っぽいけどこれだけやれば気持ちいい。
金メダル持ってけ、という気持ちになる。
カッシーナ(伸身コールマン)、コールマン、コバチ、マルケロフ、ゲイロード2。
これぞゾンダーマン・ショック。
彼の鉄棒の衝撃は去年の日記にも書いてます。
http://d.hatena.ne.jp/shioshiohida/20111020/1319039517
鉄棒に内村が出てたらなあ、と残念に思う。
D得点アップへ内村は意欲的だった。
カッシーナ、コールマン、アドラーひねり〜リューキン(伸身トカチェフ1回ひねり)、決めはフェデルチェンコ!
これならゾンダーマンに勝てたはずだ。
ロンドンの器具とマッチせず、練習や予選で落下もしていたので、仮に種目別に残っても攻められなかったかもしれない。




体操と交互にチャンネルを換えて見たのが女子バレー準々決勝。
日本がここ数年分が悪い中国に挑む。
接戦が続く。
3セット終了で帰宅、テレビで見ようとするとヒロは種目別の平均台を見ている。
Vリーグ中継を放送された試合を全て見るというバレーボールマニア。
途中まで見てたけど怖くて見られないと言う。
そういうもんか。
自室でラジオ中継を聞く。
解説の寺廻の声が何度も裏返る。
ここはキムラだ、キムラしかないんだ! と叫んでいる。
フルセット。
12-12になったよとヒロに伝えると怒られた。
先にマッチポイントを握ったのは日本。
しかし、逆王手をかけられ耐え忍んだ末にふたたび王手!
たまらずテレビつけろと言う。
チャンネルを変えた瞬間に決まった。
中国に勝った。
これもなでしこ効果だろうか。
     


28-26 23-25 25-23 23-25 18-16
全セットが2点差、逆に負けていたらどれだけ悔しいか。
でも、今まで中国に対してはどれだけ善戦しても勝てなかった。
オリンピックの大一番で勝った。
こういうこともある。



続いて女子卓球団体決勝。
ここに日本がいる。
僕のようなただ見ているだけの部外者はそれだけで感動してしまう。
予想通り抵抗するも届かず。
準決勝でシンガポールに勝ったときに涙する日本チームをヒロと話す。
「もう終わったって感じだね」
バカにしてると誤解しないで欲しい。
彼女たちの表情から見えたのは、これで終わった、という達成感だった。
登頂成功、今回はこれ以上登るべき頂はなし。
そんな感じ。
かなたにそびえる8000m峰、その高峰を支える分厚い層。
中国を脅かすのは4年後か20年後か。


僕は平野早矢香の隠れファンです
     



続きまして男子サッカー準決勝、日本vsメキシコが始まる。
ヒロは眠っている。
僕も何度か落ちる。
気がつけば2-1でロスタイムに突入。
頼みの吉田マヤがボールを奪われ3点目。
メキシコは上手かった。
後半、清武に代えて宇佐美はないだろう。
全くマッチしてないし顔つきからも期待感が持てない。
永井、大津、宇佐美、斉藤と並べて頭でっかちになる。
ボランチの扇原と山口の負担は大きい。
メキシコの監督が言う。
「10歳のときに見たメキシコ五輪の日本戦、カマモトの名前は忘れない」
次は3位決定戦、相手は韓国か。
また徹夜か。
もうしょうがないです。