2012/8/20 松井が見上げた空

甲子園の外野スタンドで朝から生ビールを飲む。
ベスト8激突、緑の芝ではこれから始まる大一番に臨む外野手たちがキャッチボールを始めている。
16歳から18歳の少年たちは、阪急ブレーブスも、南海ホークスも、江夏も、江川も、知らない。
あのね君たち、その場所はちょうど阪神タイガースの池田って外野手が
凡フライをぽろりと落として転倒したあたりだよ。
昭和生まれのおじさんは声に出して笑い、
可愛い売り子さんから買ったスーパードライの生をごくりと飲んだ。

  


その売り子さんは遠くから階段を駆け上がってきた。
そのとき、すでにカップに半分ほどの生ビールを注ぎ終えていて、
「いま、タンクを交換したばかりなのでよく冷えてますよ」
サービストークと笑顔5秒分でカップは満タンになった。
千円札と100円玉を出す。
間髪入れずワンコインが戻る。
ゲッツーをとられた気分。
好守の2塁手のような売り子さん。
生ビールのタンクを背負った彼女たちは前足の太い日本犬のようだ。
酷暑の階段の上り下りは強靱な足腰を作る。
スポーツ選手なら重量挙げの八木かなえタイプだ。


今日も奪三振15、されど神奈川の2年生エースの夏はネクストバッターズサークルで終わった。
8回、相手の主軸打者、3番田村に三遊間を破られ、4番北条に左中間を越され3失点。
ABCラジオが、好投手松井、空を見上げてひとつため息をつきました、と実況する。
ため息なのか、ひとつ深呼吸して切り替えようとしたのか、
遠いセンターから天をあおぐエースの姿がはっきりとわかった。
見上げた銀傘の上空には青い空に白い雲、絵本のような空だった。
 
  
 
松井投手とはまったく関係ないけれど日本シリーズでの有名な一句を思い出す。


    円城寺 あれがボールか 秋の空  


人は悲しいときに空を見上げる。
今日の僕は昭和モードらしい。


ベスト8で甲子園をあとにする桐光ナイン。
4試合で奪三振68、一試合平均17は驚異の数字。
森山未來似の2年生左腕は号泣したという。
それにしても再試合があったにしろ板東英二の83の大会記録も凄い。
170センチの彼が少なくとも松井くらいのペースで
バッタバッタと三振を奪っていったのだ。
ただのゆで卵じゃなかった。


  



誰かに似ていると思ったら森山未來!
  

  


浜風のビアガーデン。
甲子園の最上段は特等席、しかも入場無料。

 


ランチはららぽーと甲子園にてペッパーランチ。