熱帯夜に冬の歌を聴く。
♪ だから Bye-Bye Love 外は白い雪の夜
NHK Eテレの「ミュージック・ポートレート」を見た。
http://www.nhk.or.jp/portrait/index.html
サッカー日本代表の長谷部、川島、内田の3人がそれぞれ好きな音楽について語る。
一番年下、なまいきな弟という感じの内田は僕の全く知らないミュージシャンの歌ばかり。
ま、息子がいたらこれくらいの世代だろうから仕方ない。
そう思って見ていた。
ところが、番組ラストのお題「日本人の魂を感じる曲」でウッチーが選んだのは、吉田拓郎「外は白い雪の夜」だった。
ウッチーはどこでこの歌を知ったんだろう。
ちょっと驚きだった。
(長谷部は「青春の影」、川島は「川の流れのように」)
「外は白い雪の夜」
作詞は松本隆、男女の思いを交互に歌う本人作の「木綿のハンカチーフ」と同じ構造を持った歌。
最初に男が切り出す。
大事な話がきみにあるんだ 本など読まずに 今聞いてくれ
僕たち何年つきあっただろうか 最初に出逢った場所もここだね
勘のするどい 君だから 何を話すか わかっているね
傷つけあって 生きるより なぐさめあって わかれよう
だから Bye-Bye Love 外は白い雪の夜
Bye-Bye Love 外は白い雪の夜
内田は言う。
「勘のするどい 君だから 何を話すか わかっているね、と言いながら、告白するんじゃなくて別れを切り出すところが切ないんだよね」
外国で暮らしていると、こういう感情はすごく日本的だと思うらしい。
女々しくて、切なくて、男はなんだか身勝手で、こんな歌が好きか、と問われたら強がって、キライだね、と答える。
でも、どこかこの歌に流れる感傷に心惹かれてしまう。
愛憎表裏一体。
ウッチー、なかなか深いなあ、とちょっと見直した。
僕は拓郎ファンだし、ドンピシャの世代だしこの歌は知っている。
自分にはこんな別れ方はとても出来ない。
でも、心情だけはじんわりと伝わる。