ぷよねこ減量日記 2009/5-2016/1

旧ぷよねこ減量日記です。2016年1月に新旧交代してます。

2014/5/17 YOKOHAMA Day 2

グッモーニン・ヨコハマ! であります。
5時起床、シャワーを浴びて馬車道のホテルをチェックアウト、山下公園の現場に到着。
パラ・トライアスロンのスタート1時間前のトランジションエリア。
両脚切断、両腕切断、片脚切断、片腕切断、半身麻痺、視覚障がい…。
身体に多種多彩な(この表現が妥当かはわかりませんが)ハンディをもつ不屈のアスリートが世界中から横浜に集う。
筋肉隆々、引き締まったルックス、身体からみなぎる闘志、見てるだけで自然と心拍数が上がっていく。
快晴、されど北の風やや強く横浜港の海にうねりあり。
今から1時間後、スタートホーンの合図でうねる青黒い海に選手たちはダイブしていく。


久々の世界大会取材、空気が乾いてウエストコーストみたいな横浜です。
  


遠目ではきれいなんだか汚いんだかよくわからない横浜港の海。
選手曰く、“真っ黒な海” だそうです。
透明度はない。
ニュージーランドのオークランドやハワイや宮古島とは違いますよね。
どんな海でも、どんな湖でも、水路でも泳がねばならない。
選手にはタフな対応力が求められる。
  



片腕、片脚を切断、あるいは半身に運動障害のあるカテゴリーの選手がスタートを待つ。
次に視覚障がいの選手がスタート、最後は下肢に障がいのある(車椅子)の選手の順でした。

  


レスキュー隊も待機しています。
この人たちはライフセーバーなのかな。
  


スイムが始まった。
うねる海に挑むハンディキャップド・アイアンマン&ウーマンたち。
片腕で泳ぐ。
片脚で泳ぐ。
半身麻痺で泳ぐ。
両脚切断の選手、あるいは下肢運動障害の選手は腕だけで泳ぐ。
うねりに流されても腕をかき続けている。
目に見えない選手もガイドの指示を聞いてぐいぐい泳いでいく。


なんかさあ、正直恥ずかしいなあ。
自分は50mくらいしか泳げないんだよね。
何のハンディもないのに…。
ブレスが下手だから。
何度かトライしたけど出来ない。
でも、絶対に泳げるよね。
本気で泳ぎたいと思ってないからだよね。


取材対象のブラインド・トライアスリート山田敦子選手は海外のトップ選手に及ばずビリでした。
でも、あの海を泳いで、20キロ自転車で激走して、お腹の激痛に耐えて完走、自己ベストのタイム。
完走しただけで尊敬してしまいます。
フィニッシュ直後はボロボロだってけど少し休んだら余裕でインタビューに答えてくれました。
  


エリートレースには世界のトップ選手が出場。
男子ではあのロンドン五輪の金と銅のブラウンリー兄弟(英国)と銀のゴメス(スペイン)、
世界ランキングトップ10のうち7選手が出場している。
女子もワールドシリーズ連勝中のスティンプソン(英国)らトップ選手がエントリー。


人気者のブラウンリー兄弟の弟ジョナサン。
兄のアリステアは世界シリーズ2大会を欠場、横浜が初戦となった。
ロンドン五輪トライアスロン観戦記 http://d.hatena.ne.jp/shioshiohida/20120808/1344354902
  


男子のスイム〔1.5キロ)は凄い迫力でした。
  


国際映像の中継、ゴムボートにブームカメラ、ラジコンヘリも出動!
  


バイク(40キロ)のスピード感も半端なく恐怖です。
幸い大きなクラッシュ(落車)はありませんでした。
40キロを56分から58分で走る。
平均時速は40キロ/hを超えている。
  


トライアスロンのバイクについてエキスポの出店しているドイツのメーカーのスタッフに聞いた。
ヒルクライムはほとんど無いのでロードレースのバイクで言えばタイムトライアル用に近いのだとか。
直進性が高く、空気抵抗を減らすフレームの形状やライディングポジションが求められる。
ギア比も大きいんだろうな。
  


ラン(10キロ)、男子はキロ2分55秒前後のペースで走る。
泳いで、バイク40キロのあとでそのハイペース。
ロンドン五輪の金メダリストのブラウンリー兄は29分で走った。
トラックで、ランだけなら28分台前半ではないだろうか。
今回もトップ10の選手はほとんどが29分台。


銀杏並木が美しい山下公園通り。
ここは立派に世界標準です。
  
  

…選手たちがフィニッシュゲートにたどり着く。
長い長い旅から帰ってきたように迎えられる。
「おかえり、楽しかった?」
「辛かっただろうね」
「もう終わりだ。 君はよくがんばった」


わずか2時間に満たないレースなのに…なぜかそう思える。
マラソンなら2時間以上、ゴルフなんて1ラウンド5時間以上。
長い旅のイメージはトライアスロンが一番強い。
不思議なスポーツだと思った。


今回トライアスロンをはじめて現場で見た。
海を泳ぎ、自転車で長い距離を何周も踏み、さらに周回コースを走る。
あちこちのポイントに移動し選手たちの通過を見て、プレスルームでテレビ中継を見て、また現場に戻る。
スイムの時は中継でさえ誰が誰だかわからない。
バイクだと選手のナンバーやスーツのウエストに書かれた名前で識別出来るがヘルメットとグラスで表情はわからない。
ランになるとようやく顔を見ることが出来る。
闘志や疲労度があらわになる。
そういう順番も面白い。


女子は上田藍が感動的なレースを見せた。
    
  



男子はスペインの二人が最後の150mでスプリント勝負!
    
  




横浜で食べたもの。
昨日の夜は四川料理、この大辛の麻婆豆腐は独特の香りで旨し。
自分的には鶏肉を小さく切ってカラッと揚げたものと唐辛子を炒めた一品が気に入りました。
すでに紹興酒に移ってたけどビールに合うなあ。
給仕係の中国人の女の子が凄い。
メモをまったくとらずに次々と注文を受け、それが正確。
記憶力に自信があるのだろうな。
いわゆる地頭がいいのかもしれない。
僕だって昔は…、言うまい言うまい。
今はメモメモ。
帰りの新幹線では定番崎陽軒のしゅうまい6個入りとサッポロ黒ラベル
  


19時過ぎに新大阪着、局でプレビューして徳田酒店で秋刀魚の灰干し&卵かけごはんで締める。
久々の取材、疲労困憊です。