2014/12/13 老ジャズメンの宵

前回の総選挙は2年前、2012年の12月16日だった。
今思えば…負け戦とわかってて(わからなかった?)解散した民主党の浅はかさと自民党のしたたかさに腹が立つ。
その時から選挙報道への無関心さが加速したような気がする。
あれ以来、投票は行ってるし今回も棄権はしない。
今の安倍政権を選んだのは国民だ、と言われるけど生まれた一度も自民党に投票したことがないのにそう言われても困る。
もはや空しくNOを表明し続けるしかない。


2年前の投票日前日の日記にこうある。
「暗い未來」 http://d.hatena.ne.jp/shioshiohida/20121216/1355590273
その年は珍しく秋から年末にかけて番組が立てこみ忙しかった。


   編集スタジオのトイレから見た雨の新梅田スカイビル。
   展望台まで雨雲が覆い見通しは悪い。
   日本の未来を暗示するようでした。
   僕には民主党と自民党の違いがわからない。
   なのに選挙戦で気持ち悪いCMで金を使い、国会で足の引っ張り合いをしている。
   明日は総選挙です。


当日の日記には、「人を育てる箱根駅伝」(生島淳)を読んだ感想や十三で見た映画のことが書いてある。
「悪寒」 http://d.hatena.ne.jp/shioshiohida/20121217/1355699869
もちろん投票へは行ったが、テレビは一切見なかった。現実から目をそむけている。
あとで池上氏のテレビ東京の選挙特番が面白かったと聞いた。


  総選挙は投票率も悪く自民圧勝の暗澹たる結果。
  脚本家の大石静さんがブログに書いている。


    選挙に行ったら、投票所は長蛇の列だったのに、投票率は低いらしい。
    私の周りに棄権する感じの人がいないし、今回は選ぶ側が問われるような緊張感ある選挙だと思うのだけれど、
    手応えと現実は違うんだな〜と思う。
    視聴率が悪い時の感じに似ている。


  僕の友人にも棄権しそうな人はいない、と思う。
  日曜日の大阪駅周辺はすごい人出だった。
  この中の半分近くの人が投票権を放棄している。
     


  2008年の安倍政権なんて野田内閣と何ら変わらない、いやそれ以下の惨憺たる内閣だった。
  選挙って誰も得点してないのにオウンゴールだけで決まるサッカーやエラーと四死球だけで点が入る野球の試合みたい。
  そんな試合みたいですか?
  こんな試合の関心(投票率)が薄いのも少し納得、かも。
  日本の国政選挙ってここ数年ずっとそんな展開だ。


  帰宅してチェルシーとコリンチャンスの後半だけ見る。
  アベやハシモトやノダの顔は見たくないのでテレビは見ずに風邪薬飲んで寝ます。
  少し悪寒がする。


NHKで俳優の宝田明が生放送のトーク中に、「戦争をするような政治家には投票したくない」という旨のことを発言したら、
NHKの司会者が「それぞれ考え方がありますから」と言ったそうな。
戦争にそれぞれ考え方?
戦争に反対ですと発言することがまるで不穏当なことのように取りなす。
2年前のあの総選挙の結果を受けて日本はそんな国になってしまった。
3年前に大事故を起こし、住民を追い出し、みんなで反省した原子力発電も再稼働へ向かっていく。
経済政策は僕らにとって負担増でしかなかった。
給料(賃金)は上がらないし、物価は上がり続ける。
ヒトラーのナチス党は、全有権者から見た「絶対得票率」では過半数を超えなかった。
ただ、投票に行かない無効票を除いた得票では過半数を超えていた。
選挙に行かない無関心層がモンスターを作りだした。
投票率が下がると圧勝するような政権があしたまた選ばれると思うと暗澹たる気持ちになる。


日記に選挙のことを書かない。
2年前に続いて一度だけふたたびNOを言わせてもらいます。
明日は投票日です。



…風は冷たい。
寒中空は青く晴れ渡る。
海沿いの5キロコースを走る。
キロ6分半くらいのペース。
じんわり汗をかく程度。

  


回生病院の前の遊歩道でブロンプトンに乗った3人の男女が愛車の写真を撮っていた。
きらめく海とブロンプトン、画になりますよね。
(この写真はその背景になった海だけです)
  



…今日も昨日と同じ西宮北口駅前の芸文センター小ホールでジャズコンサートです。
ビブラフォン88、ピアノ80、ベース78 トリオで249歳。
今回のライブセッションに出る予定だったサックスの大御所 古谷充は
このトリオを “ 没落したマフィアの老ボスたち ” とツイッターで呼んでいた。
(命名者も78歳 手指をケガして息子が代演してました)
           


御年八十八、ヴィブラフォン奏者の鍋島直昶(なおてる)さんは佐賀鍋島家直系の子孫である。
世が世ならお殿様、武士道は死ぬことと見つけたり、の鍋島藩の藩主。
   


二夜連続のジャズコンサートは両方とも大満足でした。
特にきょうは小ホールの最前列だったのでまさにライブという音の響きを味わえた。
目の前で演奏している平均年齢82歳のじいさまたち。
若い頃はやんちゃでぶいぶい言わしてたんだろうな。
そして、いま後期高齢者となってもこんなに素敵な音を聞かせることが出来る。
ビブラフォンを生で聴くのは初めてじゃないだろうか。
大ホールのアンサンブルのひとつとして聞いたことはあるがトリオ演奏は初めて。
残響が耳にやさしくていいですね。
この楽器の奏者としてはライオネル・ハンプトン、ミルト・ジャクソン、ボビー・ハッチャーソン、ゲイリー・バートンを思い出す。
共鳴管の裏側にモーターで回る羽根がついてるのを初めて知った。
これで残響をコントロールしているのだ。
ただの鉄琴じゃなかった。
ビブラフォンは運搬が大変なので海外の演奏者が来日すると鍋島さんに貸してくれと言われるらしい。
きょう演奏した楽器には何人ものサインがしてあった。
ライオネル・ハンプトンの十八番「スターダスト」が素晴らしい。


第一部の最後の方でベートーベンのピアノソナタ悲愴の第二楽章をジャズにアレンジしたものを聞く。
パセティークと呼ばれる美しい旋律。
そうか、これが悲愴か。
メロディーは何度も聞いたことがある。
不覚にも僕はこの有名な曲を知らなかった。


そして、不覚にも、演奏を聴きながら涙が出た。
老ミュージシャンが奏でる音楽にはいつも泣かされる。
ホロヴィッツの「トロイメライ」もそうだった。
淡々と弾くテディ・ウイルソンのピアノも泣いた。
ベニー・グッドマンのメモリーズ・オブ・ユーには涙が止まらなかった。
激動の半世紀を生き抜いてきた音楽家たちの出す音には敵わない。
https://www.youtube.com/watch?v=Zlak-Jeo1Zk 
(1980年の東芝オーレックスジャズフェスティバルの映像だと思う。なつかしい。)            
「世界は日の出を待っている」なんて凄いメッセージだ。


一部のラストで女性ヴォーカリストが登場。
Cheek to Cheekをコケティッシュに溌剌と歌う。
たなかりかさんという若い女性で彼女の歌が良かった。
わざわざライブに出かけてゆくとこういう発見があるのがいい。
近々、ミスター・ケリーズでライブがあるらしい。
ドラムスの東原力哉さんも凄い。
ヒロは今まで聞いたドラマーの中で一番凄かったという。
晩年の勝新、あるいは上田馬之介みたいな荒くれた風貌もいい。
この人もいつかじっくり聞きたい。


アンコールは彼女がメル・トーメの The Christmass Song を歌った。


たなかりか Tea For Two


…コンサートは15時からだったので終わったのが17時過ぎ。
我が家は財政難なのでコンサートで散財したあと外食はなし。
スーパーで買い物して家めしです。
おととい山形いも煮風のきのこ鍋を食べた。
きょうはそのアレンジで牛きのこ鍋の中華風を試す。
WEB の「きょうの料理」にレシピが載っていた。
http://www.kyounoryouri.jp/recipe/12308_牛きのこ鍋.html
和風のしょうゆ味ではなく中華スープでごま油と黒コショウで味つけする。
こんな感じです。
  


うーん、イマイチでした。
中華だしはあまりに人工的な味で舌に残る。
なによりキノコの良さが死んでしまう。
今後の採用はなし、ですな。


…今夜、素敵なジャズを聴かせてくれたのはすんでのところで戦争へ行って死ぬところだった世代。
最高齢の鍋島さんは予科練に志願して試験に落ちて命拾いしたという。(真偽はわかりませんが)
ジャズを聴きながら戦争のことを思った。
戦争の出来る国を指向している安倍政権を思う。
きょうのトリオの時代みたいに徴兵制になることはないかもしれない。
超格差社会。
アメリカのように志願制になるだろう。
命運尽きようとしている国民国家同士の意味のない紛争が遠くない未來に起こるもしれない、
低所得者層のこどもたちはどこにも逃げられない時代が来るかもしれない。
あすは総選挙の投票日。






ころで幸運にも免れた世代 そしていま選挙 もう徴兵制はないだろうけど格差社会で志願制で 意味のない戦争