2015/1/24 近江と京を愉しむ。

イスラム国関連のニュースに耳を塞ぎたいのは
アベシンゾーの顔を見たり声を聞くのが嫌だから、という理由もある。
いま、ここでそう感じているのをあえて日記に書いておこうと思った。
かの組織が今回のようなことをするのは事前にある程度わかっていた。
「許し難い暴挙である」とか、「一刻も早く解放することを要求する」と
まるで予期せぬことのように言う。
国内外(特に国向けの)アピールであると分かっているが、
この事態は首相官邸ではわかっていたことじゃなかったのだろうか。
中東訪問中に2億ドル援助を申し出た。
「難民救済、国内の治安安定に使って欲しい」それだけを言うべきだった。


ここからはうがった見方だと思われるかも知れない。
前にも書いたが、あえて今書いておきたい。
こういう事態はアベシンゾーと首相官邸(現政権)にとって
有利に働いているのではないだろうか。
・無法の敵と戦う宰相としてマスメディアの露出度が高まる。
 この場合、相手が問答無用の鬼畜である方がいい。
 (たとえアピールのためのアピールだとしても首相という立場であるから)
・こういう事態は明らかに国民に“戦闘やむなし” とか“自衛隊を派遣せよ”、
 “核兵器を持つべきだ”という好戦的な空気を醸造する。
 強いては集団的自衛権という解釈すら甘いという声も起こるわかりやすい案件だ。
・ついでにいえば東京オリンピック開催という御旗と同様に原発再稼働やむなし
 という空気を育てる理由にもなりうる。


たまたま、木村靖二「第一次世界大戦」をパラパラと読んでいる。
あの世界大戦はきっかけとなったサラエボの暗殺から1年もかからずに火の手が上がった。
それまでヨーロッパは「平和な十九世紀」と呼ばれ繁栄を謳歌し、
サラエボ暗殺が起こっても戦争が起きるなんて誰も思わない空気だっとという。
戦争への危機感がないばかりか、市民層の青年のあいだには、ロマンチックな戦争像を描き、
戦争を平凡な日常生活からの脱出のチャンスと見なす傾向すらあったという。
経験したことのない世界戦争というのはある意味ロマンを感じさせるものでもあったのだ。
(しかし、参戦した青年たちはそこで地獄を見ることになった)


ひるがえって現代を考える。
イスラム国という国家でもない相手との戦争なんて想像がつかないことかもしれない。
今回醸造された空気からどんな結末が生まれるか?
1年後、アベシンゾーがどんな存在(偶像)になっているか。
既存国家が圧倒的な軍事力でイスラム国の支配地域を解放したとして、あとに残るのはどんな世界だろうか。
すべてが後戻り出来ないほど “世界が変わっている” のではないか。
あのアフター9.11 どころではない変わりようで。
耳を塞ぎたい。


…朝、筋トレへ行く。
やっぱり身体は疲れている実感があるので無理はしない。
3種類の基本的なマシンをしっかりやる。


明日はびわ湖レイクサイドマラソン(ハーフ)の本番。
午後から準備をしてJRで京都へ向かう。
京都で前泊してスタート地点の大津へ向かうという算段。
京都の宿は京都駅近くのホステル、相部屋二段ベッドのバジッドホテルだ。
じゃらんポイントを使えば常宿のトラベラーズインの半額だ。
15時過ぎに京都へ到着、チェックインする。
ニュージーランド風と銘打っている。
清潔でモダンなデザインの宿でした。
2007年にヘルシンキで泊まったホステルに似ている。
あのときはシングルルームだったので相部屋形式のホステルに泊まるのはいつ以来だろうか?
ざっと脳内検索すると…2005年あたりに神保町のサクラホテルに泊まったころだろうか。
海外ではしょうちゅう泊まっていたけど最後は1997年のアラスカかな。

  


マラソン会場の大津はJRで2駅。
コースとなる琵琶湖岸を走ってみたかったので4時過ぎに大津へ行く。
トレラン、あるいは通勤ラン用のボディメーカーのバックパックとユレニクイという名のランニングポーチ。
これなら背負ってるというストレスがほとんどなく楽に走れる。
今後もロングランやトレランの時はこれでいこう。


大津の駅を出ると正面に琵琶湖がある。
どーんと長い下り坂が続く。
湖岸に出るとすぐ左手に比叡山がどーん、その北に雪をのせた比良山系の蓬莱山が見える。
その先の比良山やマキノは霞んで見えない。

  


山頂にびわこバレーのスキー場のオレンジ色の灯りが見える。
  


高橋尚子の「RUN(ラン)百景」でも紹介されていた湖岸のランニングコースは素晴らしい。
宍道湖畔の松江もそうだったが水のある場所を走るのは気持ちがいい。
レマン湖のジュネーブ、チューリッヒ湖のチューリッヒ、
バイエルンのガルミッシュバルテンキルヒェンもそうだった。
若い頃にジョギング趣味があったらいろんな街を走れただろうな。
思えばゆっくりと走るって若い頃は出来なかった。
誰か教えてくれたら人生も変わったのに、と大げさだけどそれくらい思う。

  


比叡山には雪はなかった。比叡というと僕の中では京都のイメージだったけど
大津では圧倒的な存在感がある。
この街の人は毎日びわ湖と比叡山を眺めて暮らしているのだと想像できる。
東を望むと近江富士(三上山)が見える。
  


明日のスタート地点の近江大橋の見えるあたりまで行って往復する。
浜大津駅まで7キロちょっと走る。
意外だが身体が軽い。
このところ筋トレはしてたけど走る方はいい練習が出来てなかった。
逆に疲労が溜まってないのかも。

  


夕方6時、湖岸のレストラン。
いつのまにか日本中がオシャレになってしまったよなあ。
  


京阪電鉄浜大津から三条京阪へ出る。
ことし初めての川端二条赤垣屋。
カウンターは満席だったが夕方7時前でそろそろ最初の客が一回転する頃だ。
先客の二人が、お勘定して、と席を空けてもらう。
湯気を立てるおでん鍋の正面、特等席だ。

 


四代目の若大将がお燗番。
きょうはひとりですか?
眼鏡堂さんはアメリカへ出張中です。
カウンターに並んだ料理の写真をメッセージで飛ばす。
おおお、と感嘆の返信。
いまならお席空いてますよ。


  


隣りに赤垣屋の常連が座る。
ぼくらが志村喬と呼んでいる年配の御仁。
メールで眼鏡堂氏が、その人は黒ビールのはず、と言う。
チラ見すると黒の小瓶がなくなりそうだ。
コン、と若旦那がだまった枡を置く。
升酒が注がれた、とメールする。
そのローテーションは不変だ、と返信。
なにやってんだ?
一人酒のひそかな楽しみ。


カウンター正面の上に大きな鏡がある。
おそらく酒蔵会社の名前が入った鏡で、古い酒屋とかによくある、あれは何と呼べばいいのだろう?
ちょっと上目遣いに見るとカウンターに僕と志村喬さんが映っている。
なんか、映画のシーンみたいでいいんですよ、これが。
写真撮りたくなるけど無粋です。
見て楽しむだけにしました。
これも一人酒のひそかな楽しみ。


びわ湖のマラソンに出るんです、と言うと若旦那は2連連続で京都マラソン外れたとのこと。
京都の小中学校では駅伝や長距離走の大会が伝統行事のように行われてるって話を聞く。
京都や兵庫や福島県の出身者が長距離強いのはその自治体の陸協がどれだけ力を入れているかが大きいのだ。
なんでも若旦那は何度か優勝した経験があるという。
初マラソンでサブ4はいけそうだな。


樽酒の熱燗がどうしてこんなに美味しいのだろうか。
名誉冠熱燗2本、つきだしにこんにゃくの土佐煮、もんごいかのお造り、鶏皮串焼き塩2本、鯖の煮つけに里芋。
さっと小一時間で切り上げた。


京阪電車で二駅、清水五条駅で下車。
五条大橋を渡って高瀬川沿いを下る。
弁天湯という銭湯がある。
いい感じ。
  


さらに少し下ると川沿いに梅湯という銭湯があった。
事前に調べた風呂屋だ。
高瀬川、三日月、風呂屋の暖簾。
そのまま映画のセットになりそうな雰囲気だ。
寝る前に身体をぬくめよう。


おっさん、結構楽しんでます。
ハーフマラソンのタイムは明日の心だ。

 



受付やリビングには外国人ツーリストだらけだったがベッドルームは日本人ばかりだった。
ほろ酔いでいい気分だし英語脳を目覚めさせようと思って覚悟してたのだけれど拍子抜け。
でも、レース前日だし、ゆっくり眠れそうでホッとしたのも事実。


※この夜、深夜3時頃にチェックインしてくる客がいたのには閉口した。