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2015/12/22 ボレロ・ザ・ファイナル

朝7時起床、自宅で仕事をする。
構成を手直ししてメールし、天気がいいのでジョギングを5キロほど。
今月、ここまで98キロ走った。
あすは3年連続3回目の出場となる宝塚ハーフ。


   ♪ てつわーん あとーむ


おばさん市長の歌う自由な音程の鉄腕アトムが今年も聞ける。
目標は特になし。
21キロちょっと走って、生きてフィニッシュ出来て、風呂入って、つめたいビールが一杯飲めたらそれでいい。
最近、なにか身体や精神に負荷がかかるようなことがあると、生還出来るだろうか、と考えてしまう。
加齢だからというわけじゃないだろう。
若くたって危険性はある。
臆病になってるだけだと思うけど…。


   


   


   


   




          




初めてシルヴィ・ギエムを見た日は7年前になる。
その日の日記はもうネット上に残っていない。

2009年1月18日…バレエを見に行く。
東京バレエ団がモーリス・ペジャールのガラをやる。
目玉は『ボレロ』、演じるのは客演のシルヴィ・ギエム
冬の雨、歩いて夙川駅まで行く。

西宮北口駅はものすごい人出だった。
雨でガーデンズへ家族連れが集中しているのだろうか。
バレエのあとで映画にでも、と思っていたが即座に諦める。

芸術文化ホールの大ホールは満席。
3つの演目はすべてペジャールの振付。
最初は群舞、『ギリシャの踊り』は前衛舞踏のような雰囲気。
男は上半身裸、女はレオタード。
なかなかどうして、魅せられるパフォーマンスだった。
休憩時間にバレエ通のヒロが、東京バレエ団って凄いね、今まで見ずに損した、と言う。
さすがペジャールにお墨付きをもらっただけにことはある。
(『ボレロ』を始めとするペジャール演目を許されているのは世界で二つだそうで、
 ペジャール自身のバレエ団以外にはこの東京バレエ団だけなのだ。)

二つ目は『中国の不思議な役人』というミュージカルっぽいバレエ。
音楽はバルトークで、これは意味がわからず見るのが苦行だった。
バルトークはサイトウ記念でも聞いたが僕にとって天敵のような音楽家だ。
ムンクの叫びのようなホーンが延々と続いたり精神がかき乱される。

最後に『ボレロ
踊るのはシルヴィ・ギエム、フランスのバレリーナ。
数人の男を従えて赤いちゃぶ台のようなポディウムで踊るシルヴィ。
ひとこと、圧巻でした。
ドキドキしました。
バレエで鳥肌は初めての経験でした。
あの音楽はズルいよなあと思う。
ピアニッシモから入ってじっくり20分かけてフォルテッシモまで登り詰める。
盛り上がらないはずがない。
シルヴィ・ギエムが美しい。
満場が本気の拍手。
1階席は全員がスタンディングオベイション。
天井桟敷の4階席にいた僕らも身を乗り出して拍手しました。

終わって出ると雨があがっていた。
ヒロが、シルヴィ・ギエムはいま世界ナンバーワンのプリンシパルやわ、と言う。
1965年生まれ、40歳を越えていると聞いて驚く。
実は今まではバレエにつきあっても正直言えば退屈だった。
でも、もういちど『ボレロ』見たい。

ペジャール版の『ボレロ』は映画『愛と哀しみのボレロ』ではじめて見た。
ジョルジュ・ドンが踊った。
だから、あれは男のものだと思っていた。
ヒロに、あれはもともとは女性に向けて作られた振り付けと聞いて驚く。
あの鞭のような肉体の動きは男性的なのに。

現代バレエは肉体を見るものだと思った。
シルヴィはまさに『完全なる身体(パーフェクトボディ)』
あの鋼のように研ぎすまされた肉体が、必ずしも人間の理想である、とは思わない。
が、芸術作品として人間を魅きつけるのは事実だ。
一度でいいから自分もあんな身体に、と思ってしまう。
現実は見たくない。


          


きょうは冬至、浴槽にゆずが浮いた。