ぷよねこ減量日記 2009/5-2016/1

旧ぷよねこ減量日記です。2016年1月に新旧交代してます。

09/8/26 てんを洗う

京都三条ホテルで目覚める。
エアコンが効き過ぎて寒い。
古いホテルなので羽毛布団などなく毛布一枚だ。
エアコンの調節をどこでするのかわからないまま震えて眠る。
ベッドサイドにあったが時すでに遅し。
風邪を引いてなければいいが。


9時にチェックアウト。
昨日よりいくらか湿度が増しているような気がする。
8月にしては日射しは柔らかい。
三条大橋のたもと、尊皇の武士 高山彦九郎が御所にひれ伏す。
ここが東海道の起点とある碑がある。
橋を渡るとあの池田屋事件池田屋の跡、今は居酒屋か。
高瀬川の畔にある松屋で朝食セットを食べる。
四条河原町まで歩き阪急で帰宅。


…少しうしろめたい気持ちで帰宅。
いつも玄関で出迎えてくれるぬいぐるみの“てん”がいない。
MLB中継を見てるのか?
テレビの前のソファに鉄製の自転車カゴがあって、その上にてんが鎮座している。
あれ、オマエなんでここにいるの? と問うと、
てん、お風呂に入ってん、とヒロが言う。
そういえば昨日「あした天気良かったらてんを洗うね」と言ってたのを思い出す。
生まれて初めてお風呂に入ったのだ。
押し洗いしたら茶色い汁が出たよ、と言う。
僕らがさわりまくるので手垢や手脂でコテコテになっていたのだ。
濡れた毛を乾かしているのだった。
持ち上げると水を吸って重たい。
でも、さっぱりして気持ちよさそう。

     

 
…とにかく自堕落に過ごす。
祇園の酒が残っているわけでもないのだろうけど身体に芯がない。
だからゴロゴロ寝転んでしまう。
いったん横になると畳の上だろうがソファだろうが動くことが出来ない。
しばし、まどろむ。
いつもまでも動けない。
僕がソファを占領すると、ヒロは畳の上で寝転んで本を読んでいる。
あたりが暗くなってくる。
自堕落な夫婦。
いつのまにかヒロも本を放り出して寝入っている。
これじゃあ夜更かしするのも当然だね。
てんの水分もいつのまにか脱けて、すっかり乾いている。
みんな昼間は働いている。
子供もいないから子育てもない。
大事なことをやってないという喪失感をちりちりと感じる。
その分やりたいことがあったのか、と自らに問う。
答えはない。
僕ら二人は自堕落な暮らしをしてると思う。
気持ちいいのだけれど…。
身体だけじゃなくて精神からも芯がなくなっていくようで不安になる。
8月は…うまく過ごせなかった。
山登りにも行かなかった。
それに、ちょっと自分を甘やかしすぎた気がする。
9月はしゃきっと身体と心に芯をつくろう。


夕食はスパゲッティ。
今日はアルコールを抜く。
ソファで『いい旅夢気分』を見る。
朝岡雪路と松原千明モト冬樹が木曽路を旅している。
千畳敷カールへ行く。
あいにくガスって展望がない。
それでも咲き誇るコバイケイソウが見事だ。
僕ら夫婦が木曽駒に登ったのは99年の初夏だった。
天気に恵まれ頂上からの夕景は格別だった。
頂上で笛を吹いている女性がいた。
思えばあの笛はティン・ウィッスルだった。
登山者は彼女の奏でる宮崎アニメの主題歌『君をのせて』にしばし聞き入った。


そのままテレビ大阪で映画『メン・イン・ブラック』を見る。
二人とも見ているはずなのにストーリー展開を全く忘れている。
エンディングはこんなだったかな?


NHK教育で『ライフ 井上陽水〜40年を語る〜』を見る。
井上陽水リリーフランキーがインタビュー、というか対談をする。
ナレーションは宮沢りえ
親交のあるミュージシャンが多数出演。
持田香織の「いつのまにか少女は」が妙にハマって良かった。
♪きみは どこで うまれたの そだってきたの
と歌う、そのアンニュイな舌っ足らずさがいい。
ジョイントする際に彼女は「心もよう」を歌いたいと言ったそうだが、
陽水が、この歌を歌ったら? と薦めたそうな。

     http://www.youtube.com/watch?v=FcrPEVJSi7o
     


ついでに見つけた「こころ」という曲も良かった。
     http://www.youtube.com/watch?v=wRDuyZ0d75I