09/9/17 牛と笠岳とお燗ビールと

朝、牧場に牛たちが山から下りてきた。


あんまり天気がいいので山登りをした。
南志賀の笠岳2076m登頂。


東京の両国でお燗ビールを飲んだ。

なんだか絵日記みたいだ。

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高原の温泉宿で目覚める。
快晴、牧場に霧は無い。
牛も見えない。
6時半起床、朝風呂の至福。
気持ちがいいので散歩ついでに下の駐車場に停めておいた車を宿の前に移動させる。
北アルプスの山並みが遠望出来る。
目の前に白馬連峰、右へ五竜、鹿島槍、槍穂高へと続く。

     



昨日は夜中に起きてNHKスペシャルを見てしまう。
松平の説得力ありそうなナビゲートで『マネー資本主義のゆくえ』を訝しげに考える。
どうしようもないですね。


ボリュームたっぷりの洋風朝食。
ソーセージに厚切りベーコン、オムレツにサラダ、ちょっとボリュームが多い。
トースト一枚とゆで卵とコーヒー程度でいいです。

     



ふと、外を見ると宿の周りに黒い牛が何頭もいる。
僕のフィットのボディを牛がなめ回している。

     
     



…今日は東京へ移動。
午前中は吉村さん推奨のにネズミ大根の「おしぼりうどん」の店へ行く予定だった。
が、あまりに天気がいい。
もったいないくらい。
おしぼりうどんは諦めよう。
晴れた空は神様からの贈り物(ギフト)です。
神様は気まぐれ。
一生懸命お願いしてもギフトはもらえないのが世の常。
「たいていはうまくいかない、それでいい」とヴァン・モリスンは言った。
ギフトは有り難く受けよう。


牧場を見下ろす高台でティン・ウィッスルを吹いてみる。
あれ? 音がうまく出ない。
なんで?
何もかもうまくは運ばない。


南志賀の笠岳に登る。
茶店のある登山口に車を停める。
登山の装備はない。
ざっと見て20分くらいで頂上へ行けるだろう。
ジョギング用の短パンに履き替える。
ジョギングシューズとトートバッグで登り始める。
急な階段、頂上直下はちょっとしたぬかるみがある。
ええ聞いてないよ、と悲鳴を上げるジョギングシューズ。
でも実直なミズノのシューズは信頼できます。 


とにかく、途中の展望が素晴らしい。
2076m、頂上にある大きな岩の上に祠があった。
初老の登山者が一人。
志賀高原の熊ノ湯から2時間くらいかけて歩いてきたらしい。
あれは南アルプスですかね、と白馬を指さして言う。
いえいえ、あれは北アルプス、と説明してあげる。
どこからですか?
関西の西宮です。
そうですか、いいですねえ若い人は。
いえいえもう若くはありませんよ。
金、体力、ひま この三つは人生でなかなか揃わないねえ、とおじさんはぽつりと言う。
私はヒマは腐るほどあるんです。
只見の山に登った。
人の入らないコースを歩いた。
森の中で食事をしようとしたら木の上からクマが落ちてきた。
クマも私も腰抜かしましたよ。
そんな話を聞く。

     


頂上は虫が多い。
そういえばミツバチ減っているそうな。
携帯電話の世界的普及で電波が彼らの帰巣本能を狂わせているのだとか。

    
     



昼過ぎに車を返し、長野新幹線で東京へ向かう。
上信国境には壁のような2千メートル級の山 道がついているだけでも凄い。


レール&レンタカーの乗車券。
西宮から長野経由で東京、2割引、7640円也。
京葉線八丁堀駅で終わり。

    
     




長野新幹線からの車窓、浅間山に雲が沸く。
そういえば連載執筆中のF島さんからメールが届く。
三上寛の歌詞を引用。
「新幹線の窓から昇る朝日を見ていると雲をかきわけでてくるものはマイケル・ジョーダン」(黒く、飛ぶ人)
山と沸き上がる雲を見ていると本当に雲を突き破って出てきそうな気がするから不思議。
イマジネーションを刺激する言葉の力。


軽井沢過ぎる。
いつか行った旅を思い出す。
5月、新緑の軽井沢、4時間歩いて越えた碓氷峠、辿り着いた霧積温泉
あれはいい旅だった。
時を重ねると良い旅はよい思い出ばかりが記憶に刻印される。
悪い旅もそれなりの笑い話になる。
時というものの本質には善意があるのだろうか。


…東京着。
京葉線八丁堀駅へ、ドーミーイン八丁堀にチェックイン。
両国駅で眼鏡堂氏と合流。
『ポパイ』というビアホールへ行く。
バイツェンからピルズナー、エール、そしてお燗ビールまで世界の麦酒を楽しむ。
従業員も気持ちいい。
大相撲が終わる頃、狭い店内が満席で活況を呈する。
仕事終わりの三茶氏が合流。
ご馳走になってしまう。


神保町『ミロンガ』で珈琲を飲んで散会。
眼鏡氏と東京駅まで30分ほど歩く。
夜風が涼しい。