ぷよねこ減量日記 2009/5-2016/1

旧ぷよねこ減量日記です。2016年1月に新旧交代してます。

10/6/16 スエーデン&南ア@新開地

六甲連山が霧に覆われ、山影が見え隠れする。
いつもは笑っているようにあっけらかんとした新緑の山がどこか憂いを見せている。
カッコつけんなよ、と馴染みの山に声をかける。
でも…キミなかなか渋いよ。


あるブログに紹介されていたキース・ジャレットの新作をDL購入する。
http://blog.livedoor.jp/blowmiles217/archives/51461526.html
最近、マーク・ノップラーやペンタングル(!)についても書いてる。
なかなか趣味がいい。(同世代なのだろうか、と思う)
Keith Jarrett + Charlie Haden 『JASMINE』というアルバムです。
半年ほど前にも『 The Melody at Night, With You 』を買った。
キース・ジャレットパット・メセニーは定期的に聴きたくなる。
こういう音楽はアルバムまるごと買って聴くのが正しい。

ジャスミン

ジャスミン

The Melody At Night, With You

The Melody At Night, With You


Giantでサイクルジョグ15キロ。
大潮なのだろうか、いつにも増して潮位が高い。
霧の六甲と言い、大潮の海と言い、自然は定点観測が楽しい。



…昨日見て3.5ブラヴォーと採点した北野映画アウトレイジ』、
今日になっていろんなシーンが甦ってくる。
ああ、あのシーンはあの伏線を回収してるのか、なんて。
組織のためとかオヤジのためとか兄弟のためとか言いながら、
結局はテメエのことしか考えていない奴らの殺し合い映画。
この映画のいいところは誰にも感情移入しないから、
安心して(?)殺されるのを見ることが出来るところ。
誰もかわいそうに思わないで済むカタルシス、です。
4ブラヴォー ?
北野監督、ちとポイント上げときました。


…今日はヒロのリクエストで新開地へ2本立てを見に行く。
いつものパルシネマではなくCinema Kobe という2番館。
名前が変わっただけで元の『新劇会館』です。
調べると最後に行ったのが2003年。
ギャング・オブ・ニューヨーク』と『K19』を観た。
とにかく久々です。
酔っぱらってクダまいたり、涼みにきて一日過ごすオッちゃんや、
たまに変態オヤジも出没するので敬遠していたのは事実。


神戸新開地といえば淀川長治の育った『映画の都』
僕が神戸に住んでいた80年代、すでに廃れていたとは言え映画館がズラリと並んでいた。
湊川温泉劇場、テアトルKS、神戸松竹劇場、聚楽館、ロマン座、神戸東映劇場、
神戸東映パラス、公園劇場、神戸スバル座、菊水キネマクラブ、新劇、神戸東宝
神戸シネマ、神戸名画、福原シネマ、福原映劇なんてのもあったかな?
どれも今に比べれば大きな映画館だった。
神戸松竹劇場、聚楽館だったかは僕が知っている中でも一番巨大なスクリーンだ。
今日行く新劇会館も3階席まである大きなスクリーンだった。


いつものように地下の『よつばや』で名物ピロシキを買って入る。
夫婦50割引で一人1000円、一本当たり500円也。


新開地のアーケードで見た立ち食いうどんの店。
ちょっとしたB級ホラー映画?
地球外の生物がうどん化して人間を襲う。
『恐怖!宇宙から来た殺人うどん』



…ミレニアム ドラゴンタトゥーの女』@Cinema Kobe


亡くなったスディーグ・ラーソンのベストセラーの画化。
スエーデン映画です。
スエーデンの映画と言えば…イングマル・ベルイマンを思い出す。
それと『マイ・ライフ・アズ・ア・ドッグ』!
ラッセ・ハルストレム監督の映画はどれも好きで、僕の中では常に4ブラヴォー以上。
ギルバート・グレイプ』『サイダー・ハウス・ルール』『ショコラ』
シッピング・ニュース』などなど。
彼の映画でスクリーンに映し出される風景が好きなのかも。
勝手なイメージで言えば新潮クレストブックスの表紙のような静謐感。
ECMというジャズレーベルのアルバムジャケットのような透明感。


ハルストレム作品とは味わいは全く違うがこの『ミレニアム』の風景もいい。
特に主人公が謎解きをする舞台のバルト海に浮かぶ島の冬景色。


ヒロは原作を読んでいる。
僕は読まないで見た。
予備知識も最低限。
結末はまったく知らずに見た。
面白かった。
サスペンスとして楽しめました。
見る前には2時間半は長いなと思ってたが全く退屈ではなかった。
4ブラヴォー。


・主人公のミカエルを演じているスエーデン俳優が普通のオッサンで渋い。
 ゲイリー・シニーズというハリウッド俳優を疲れさせた感じ。
 ヒロは原作を読んでもっと若くていい男をイメージしていたらしく落胆。
ドラゴン・タトゥーの女である調査員リスベット。
 ストーリー的には主人公ではないのだがこの映画、たぶん原作も、彼女がキーなのだ。
 鼻ピアス、刺青、パンク女、自閉症、トラウマ、そして天才的な頭脳。
 美人過ぎないキャスティングもリアルで成功か。
・天才ハッカーである彼女も、彼女の師匠格のデブオタクのハッカーも、
 主人公であるジャーナリストのミカエルもAppleマークのノートを使っている。
 おそらく最新のMacBook Pro OS�の見慣れた画面に親しみを抱く。
・洋物サスペンスで戸惑ってしまうのは聖書の記述が謎解きに出てくるところ。
 こういうのが出てくると非キリスト教の人間は、そうなんですかハイハイ、となる。
 ちょっと困ったところ。


http://www.youtube.com/watch?v=Tx3NZyTkr2w



…『インビクタス』@Cinema Kobe


巨匠イーストウッド監督作品。
ロードショー公開の時に見損ねたが、ようやく捕まえた。
今、お茶の間でおなじみの国、南アフリカが舞台。
ただしブブゼラは鳴りません。
95年ラグビーワールドカップの裏側にはこんな物語があったのか。

http://www.youtube.com/watch?v=SWLm16Kip-w



スプリングボクスの選手がロベン島を訪れるシーンが良かった。
これも事実なのだろうか。
原作を借りて読みかけのまま、でも映画を見て読みたくなった。


予告編にも使われている台詞。
スプリングボクスの優勝の確率を問うマンデラ大統領。
補佐官『専門家の予測ではよくて準々決勝かと』
マンデラ『専門家の予測ではわたしはまだ監獄の中だ』


インビクタス=不屈
我が運命を指揮するのは我なり。
我が魂を制するのは我なり。
誰かが大いなる赦しを決意しないと憎しみの連鎖は止まらなかった。
4ブラヴォーです。


ラグビーW杯の公式ソング『World Reunion』
この映画のためのテーマ曲ではないけれどラストシーンにも、映画全体のテーマにも合致。
いい選曲です。
http://www.youtube.com/watch?v=isXlv8EGqaw


95年の南アW杯といえば、さすらいのタイトヘッド 浜ちゃんの出場した大会ではないか。
スプリングボクスの決勝の相手はオールブラックス
怪物ロムー擁する最強軍団の強さをマンデラが聞くシーンに日本が登場する。
「日本戦は145ー17、世界最多得点記録です」
ジョナ・ロムー役がそっくり!)


圧倒的強さのオールブラックスが南アに敗れた。
オールブラックスの選手の半数が前日に食中毒を起こしたという話も(?)。
ニュージーランドではこの映画、どんな反響なのだろう。


映画の後は『グリル一平』で夕食。
絶品&定番のオムライスを堪能。



…帰宅してチリvsホンジェラスを観る。
実況アナ『チリは好守の切り替えが早いですね。』
解説(金田)『この人たち、攻撃したくて守備するんですよ。』
よくわかります。


続くスペインvsスイス。
堅守スイスが千載一遇のチャンスに怒濤の速攻。
無敵艦隊、初戦に打撃を喰らう。