朝チェックするとTwitterのタイムラインが【オシム】と【グラーツ】で埋められている。
スペインvsホンジェラスの試合をオシムがつぶやいているのだ。
この試合の主審は日本人だったらしい。
執行委員氏のコラムを読む。
オシムはこの試合のスペインに激怒して失望している。
オシムはスペインのサッカーが大好きだ。
ゆえに何度も「残念だ」という言葉がこぼれ出る。
(ちなみに僕もあのダイレクトパスが面白いようにつながるサッカーは好きです。
学生時代に旅したバルセロナの宿でスペインvsイングランドを中継していた。
ピンボールマシンのようなスピーディーなパスサッカーを見て興奮した記憶がある。
初めて見るサッカーだった。サッカーってこんなに面白いんだと知った。)
『今日のオシムと世界標準』以下抜粋。
(17分ビジャ先制ゴール)
「まだそんなに喜ぶな。相手がスイスだったら突破はできなかった。」
(フェルナンドトーレスのプレイに)
「まだコンディションが戻っていない。2ヶ月前ならあそこでダッシュだ。
コンディションが悪いとアイデアは生まれないものだ。」
(前半終了直前)
「ポルトガルはコレクティブにプレイしたから大量点が取れた。
きょうのスペインは個人でプレイしている。
もっと強い相手ならこのやり方では点は取れない。」
(後半開始直前)
「ホンジュラスは11個の穴が開いている。
穴がありすぎてどこから攻めたらよいか分からないのかも知れない。
エゴイスト風邪に感染しているかのようだ。単純にやればいいんだよ。」
(再三に渡って単独でドリブル突破を図るナバスに)
「こいつは退場だ。目の前のボールをプレゼントするから家に帰れ。」
執行委員氏はこの試合のディレクターに苦言を呈する。
ハンドを見逃した日本人レフリーをことさら糾弾するかのようなカットを重ねる。
序盤、スペインPKかと思われるシーンが続くが西村主審は流した。
スロー再生でハンドであることを見せ、何度も西村主審のショットをインサート、
前半終了では引き上げる西村主審を延々とフォローした。
「この主審は間違っている」というディレクターの強烈なメッセージだ。
私はこういう映像を好まない。
ディレクターの傲慢さを感じてしまう。
中継映像は事実を伝えるべきだ。
それ以上でも以下でもない。
ディレクターは批評家ではない。
中継カメラは言論機関ではない。
もしディレクターの判断が間違っていたらと思うとぞっとする。
実況は修正できるが、映像は修正できない。
時々、選手やレフリーを断罪するような中継のカット割りを見せられる。
明らかにディレクターの意図、もしくは嫌悪、があからさま。
こういうところにディレクターの人間性が出る。
記者会見の会場で見かける「どう責任をとるんだ!」と声高に迫る記者を思い出す。
そのくせ自分たちマスコミが間違っていても誰も責任をとらない。
「もしディレクターの判断が間違っていたらと思うとぞっとする。」
今回の中継はマスメディアの放漫さに通じる。
「実況は修正できるが、映像は修正できない」
重く深いコメントだと思う。
ワールドカップは多くのことを教えてくれる。
…同じくTwitterのタイムラインでiPhoneの新OSがリリースされたことを知る。
さっそくiTuneをアップデートしてダウンロードする。
マルチタスクとフォルダ機能の追加が目玉だが、やり方がわからない。
直感でやってみよう。
…湿った海風の中、10キロほどサイクルジョッグ。
自転車で10キロは大した運動量にはならない。
それでも帰って体重を量ると、72.40キロ。
参考記録だが嬉しい。
…朝から編集の予定だったが午後からに変更する。
それでも疲れが降り積もる雪のようにたまっているのを実感。
たいした仕事やってないのにね。
20年オチの中古車にだましだまし乗っている感覚。
道が悪ければ(準備不足だと)スタックするし、
エンジンをふかすと(無理すると)エンストする。
行き詰まって夕刻、閑職のA部氏と立ち飲みに行ってしまう。
息抜きは勤務中の飲酒に限る。
不良中年ですね。
石川遼のとれたてのインタビューをチェックして帰宅。
明日出来ることは今日しない、です。
人生はダンドリ、と相反するポリシー。
冷静と情熱、然り。
人間には異なったプリンシプルが同居しているのだ。
駅からの帰り道。
降り始めた雨が豪雨となる。
不良中年に天罰。
ずぶぬれになって帰宅する。
ヒロは時々 悪事をはたらく。
密かご禁制のおいしいカレーを作るのだ。
雨に濡れて部屋に入るとカレーの匂い。
夜中のちょいカレー。
これに優る悦楽は少ない。
しかも、きのうのカレー、なのだ。
さらにポイント高。
冷蔵庫の缶ビールも冷えている。
自宅炎上。
8月に三十路さんと丼さんが刺客として僕を襲うらしい。
敵は本能寺にあり。
東の刺客の前に自宅に刺客あり、でした。
待望(?)の酒コミック『酒のほそ道』ラズウェル細木の新刊が出る。
amazonで注文した吉田一郎『国マニア』も届いていた。
夜更けのちょいカレー&缶ビールと『酒のほそ道』、ささやかで確実な幸福。
その先に待つ確実なカタストロフィ、ゆえに禁断の味。
『ほそ道』の主人公の岩間さんと僕が似ているとヒロは言う。
1時過ぎ、寝ようかなと思ったがロンドンで行われているもうひとつのW杯を見てしまう。
ウインブルドン1回戦でナダルとニシコリが対戦。
ニシコリって外国人の名前にありそうですね。
眠気が襲う。
たまらず沈む。