ぷよねこ減量日記 2009/5-2016/1

旧ぷよねこ減量日記です。2016年1月に新旧交代してます。

2004/7/27 吉祥寺の午後

芝公園のホテルを8時過ぎに出て地下鉄で神保町へ。都営新宿線に乗り換える。そんなにラッシュでなく少しほっとする。新宿を過ぎて京王線に入る。笹塚という駅で乗り換えなければ行かなかったのかどうか迷う。まあ、いいやとそのまま橋本行きというのに乗り続ける。座れたし。
で、明大前とかを過ぎて調布までのんびり行く。電車の中にある路線図を見るとこの調布で乗り換えなければいけない。目指すは「飛田給」という駅(変な駅名?)八王子行が来たので迷わず飛び乗る。発車して「次は府中」というアナウンス。府中の次が飛田給かなと路線図を見ると飛田給なんて通り越してしまうことに気づく。乗ったのは急行だった。府中で降り、反対のホームまで急ぐ。ちょうど待っていた新宿行きの各駅停車に飛び乗る。やれやれ、昔はこんなことはぜーったいにあり得ないことだった。電車に関しては丹念に調べて知り尽くしてから乗るタイプのはずだった。高校生の時の一人旅も、大学生になってあちこち旅したときも。外国でさえも。
行くと決めた場所にはちゃんと行けたのに。最近、この手のグズグズが多いなあ。あちこちを風任せでふらふらするときはいいけど。ちゃんと時間に行かなければならないときに…。

…日盛りのフットサル場で番組の収録。やたら水分を摂る。水分を摂るのはいいが消化器官が耐えられるだろうか?500mlのペットボトルをいっきに飲んでしまう自分にびっくり。たいして動いていないのにね。眼鏡店の収録も無事終わった。クイズの設問はもう少しカルトでも良かったかな?3問ぐらい連続で。でも、手探りだったから仕方ないかな。その割に暑い中、出演者がそれなりに乗ってくれて感謝。生島さんの出題のとちり(マラドーナの「…抜きゴール」の問題)で宮迫、蛍原、ペナルティらのお笑い陣がいっせいにツッコミをいれてきたのがよかった。宮迫が小声で「すいませんって言って、すいませんって言って」と囁く。結局、慣れない芸で「すんません」をするのだが、店主が責められている時の表情が絶品。ご苦労様でした。

…収録後、眼鏡堂さんの車で吉祥寺へ。東急に入っている蕎麦屋松屋」でビールと板わさに
ゴマだれの盛りを2枚食べる。ゴマだれの蕎麦は初めて。蕎麦もタレも旨かった。2枚食べたあとに普通の返しでもう一枚と思ったが…やめておく。(今思えば食べておけば良かったなあ)
裏通りを歩いて「田中珈琲店」だったか?落ち着いた正統派の珈琲店へ入る。すぐ隣にも「武蔵野文庫」というよさげな店もある。なーんか、久しぶりに喫茶店らしい喫茶店に入ったなあ。
昔、といっても6年ほど前まで西宮の甲子園口駅の近くに「ルーシー・ヴァン・ペルツ」という喫茶店があって、ジャズ喫茶でありながら全面ガラス張りの店で西海岸のジャズがかかっていていい感じだった。冬の暖かい日に散歩しながらその店に行って、一番高いブルーマウンテン(¥600くらいしたかな?)と手作りのシンプルなケーキを2時間ほどかけて楽しんだ。行くのはいつも一人だった。ああ、何か懐かしいなあ。その店も宝塚かどこかへ移転してしまった。
そう、喫茶店と言えば京都だ。京都ではやっぱり喫茶店だろう。スターバックスタリーズより「六曜社」や「築地」や「フランソワ」、鴨川を渡れば「進々堂」、今出川の「ほんやら堂」や「わびすけ」 もう京都には1年以上行ってないなあ。以前は銀閣寺に我らが厳窟王のTさん(記録映画の演出家 僕より10歳以上先輩です)がいて秋になると必ず遊びに行っていたものだ。そのTさんも天理に引っ込んで行く理由もなくなってしまった。秋になったら行こう。あの京都的喫茶店空間を楽しもう。時代とともにそんな店も加速度的に消滅して行ってるので遅くならないうちに。吉祥寺の喫茶店でそんなことを思い出した。その後、ブックス・パルコへ寄って眼鏡堂オススメの小川洋子博士の愛した数式」を買う。吉祥寺といえば思い出したのが、大学時代の下宿の大家さんのところに孫娘が来ていた。その娘は金沢の短大に通っていて実家は東京の吉祥寺だという話を聞いたのを思い出す。クミちゃん(公美という名前だった)という彼女の話す東京言葉になぜかあこがれた。そういえば当時、ちょっと流行ったシュガーという3人組の真ん中の娘によく似ていた。それと吉祥寺と言えば斉藤哲夫だ。バンジョーの音が通りの向こうから聞こえてきそうな昭和40年代の吉祥寺。いろんなことがあって僕は当時あこがれていたのかもしれないなあ。

C  Em(onB) Am7 G7
吉祥寺を通りぬけて 右へ左へとほんの少し
F Em G7 C
そうさ今日は良い天気 とても良い気分だから
F C
君に会いに行こう


待つことの程もなくに ロングヘアーが疲れていた君は
寝不足気味乍らも やっと朝のごあいさつ
そうご機嫌いかが

吉祥寺から南へ下りて 折れて曲がってまっすぐに
ほら遠くから聞こえてくるよ 君は今日も歌ってる
ちょっと急がなくちゃ

くわえたばこで足踏みし乍ら 
僕を迎えてくれる君の笑い顔にも
昨日の疲れの中に寂しさが残ってる
久しぶりじゃないか

吉祥寺にも冷たい雨が降る 
そんな時君はじっと待っている
誰かが訪ねてくることを じっと待ち乍らも
心は曇り空

吉祥寺へ行こう 君が待っている吉祥寺へ
そうさ今日は良い天気 とても良い気分だから
君に会いに行こう

待つことの程もなくに ロングヘアーが疲れていた君は
寝不足気味乍らも やっと朝のごあいさつ
そうご機嫌いかが

吹く風は大通りをぬけて 
急ぎ足で君の部屋へやってくる
君はゆっくりとたばこをふかし乍らバンジョーを鳴らす
吉祥寺明日晴れるか

斉藤哲夫「吉祥寺」より)