ぷよねこ減量日記 2009/5-2016/1

旧ぷよねこ減量日記です。2016年1月に新旧交代してます。

2011/7/3 「べえ」はいなかった…。

映像をストックした外付けのHDを持ち出しMacBookで編集した。
6月の白馬方面の登山記録をまとめる。
日曜デスクの環境は悪くない。


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目が覚めたのが8時前、深夜まで身体が起きていると寝つくのが遅れる。
当然のごとく寝坊、すでに陽は高い刻、トイレで朝刊を読む。
読売の一面は日本学術会議の分科会がはじきだした原発撤退後の試算。
原発やめたら20年後は過程の電気代が2121円も高くなる。維持なら372円増で済むという。
さらに原発維持+安全強化という選択はさらに負担増になると指摘している。


あくまで、エネルギー政策の議論に役立てる、というのが狙いだとある。
朝のトイレで便意を待ちながら、そもそも、という数多の疑問がわき上がってくる。
そもそも、自由競争でもない電気代ってどうやって決めてるの?
電力会社ってコストをかけても電気代上げたら取り戻せるのでは?
だとしたら原子力というリスクを選択する必要があったの?
電力会社=国、ならば株式会社にして投資を募ってガツガツ儲ける必要があるの?
エリア独占っていう仕組みは誰にとって都合がよかったんだろう?
電力事業を自由化していたら原発はどうなってたんだろう?
危険だと認可されなかっただろうか、それとも逆に…。
そういう諸々を解決しないまま「20年後、2121円増」という数字に意味があるのだろうか?


ネットで調べるとこの分科会とは違う指摘もある。
http://mainichi.jp/select/today/news/20110703k0000e020017000c.html
どの情報をチョイスして新聞の一面にするかはいまだに大きな意味がある。
戦後日本の電力政策の決定に際し、マスコミの世論誘導が大きな役割を果たしたと言う。
今朝の読売一面の見出しを目にしてその事実を思い出した。


ついでに言えば、今はこんな時代になって以前より良かったのかもしれないと僕も時々思う。
http://d.hatena.ne.jp/Chikirin/?of=3


数多の原発本が書店に並んでいる。
3.11を忘れまいと思っても、僕の心から少しずつ薄らいでいるというのが正直な感覚。
眼鏡堂さんは最近、何度も気仙沼を訪れ、地元民だけに地についた関わりようだ。
3.11当初、興奮し突っ込んでいった人たちは今どうなんだろう。
自分はどうだろうと考える。
わずか4ヶ月前なのだ。
当時の日記を読み返すと思いが断片化しているのを感じる。
ここらでガツンと刺激を入れよう。
佐野眞一さんの本がいい。
週刊現代で吉岡忍が辛口でありながらも、衰えないその眼力を讃える書評を書いていた。
津波原発』、ど真ん中ストレートなタイトルがいい。
同じように危険が指摘される炭鉱で炭鉱節が生まれたのに原発節が生まれない理由は?
佐野眞一さんの小文字の世界観をもういちど我が胸に刻みつけようと思う。

津波と原発

津波と原発



…5月10日に「とても牛はさがせない」という題で日記をアップした。
http://d.hatena.ne.jp/shioshiohida/20110511/1305048720
原発事故の警戒区域に一時帰宅した川内村の畜産業 秋元哲雄さんの記事を読んで、
日記には記事をコピペしただけだったが、やりきれない気分だった。


  「畜産業を営む秋元哲雄さん(74)は到着するとすぐに、
   妻カツ子さん(73)とともに牛を捜しに出た。
   警戒区域に指定される前の先月20日、飼っていた牛10頭を放したといい、
  「もう餌をあげることもできなくなるから、やむを得ず放した」と話す。
   滞在時間中に牛は一頭も見つからず、秋元さんは
  「家の中の物を持ち帰るだけなら2時間で足りるが、とても牛は捜せない」と漏らした。


とても牛は捜せない。
この74歳のおじいさんがどうしてこんな目にあわなければいけないのか。
この老夫婦に何の落ち度があるのだろうか。
村で35年間、牛を飼って暮らしてきた。
家族のように牛を思う気持ちが伝わる。
こんな酷い目にあってもユーモアを忘れない。
宮城の米作り農家、友人の佐々木さんを思い出した。


  秋元哲雄さん(74)は35年間畜産業を営んできた。
  …「防護服を着てったら、オレのこと宇宙人と思わねえかな」
  …普段「べえ」と呼んでいる牛との再会を心待ちにしていた。
  だが約20日ぶりに訪れた牧場に牛の姿はなかった"


この小さな記事が今も強く心に残っている。
べえに会えなかった老夫婦の悲しみを思う。
原発の是非に関しては怪しげな数字や詭弁が跋扈する。
コストやデータで安全を論じられても聞く耳はない。



…今日は久々のニュースデスク、野球が2試合あった。
阪神は横浜に大勝、今日もまたお立ち台にオトコマエの藤井が立った。
オリックスソフトバンクに連夜のサヨナラ勝ち、大阪夏の陣シリーズに3連勝!
うーむ、去年散々ケチをつけた自分としてはすまないという気持ちになる。
http://d.hatena.ne.jp/shioshiohida/20100717/1279333602


デスクの時の夕食は社員食堂か出前になる。
社食は飽きるし、出前は不条理に高い。
この前、みずばらしい焼き肉定食にA藤が1200円も払っていた。
今日は京阪モールにT夢記者の分もいっしょに買い出しにいく。
折しも在庫整理の時刻、肉屋のとんかつ弁当がバーゲンで315円だった。
とんかつ、嫌いじゃないけど、カロリーが…。
結局、315円の魅力に負ける。


ウインブルドン男子決勝はナダルジョコビッチ
初制覇への執念とスキを与えなかったジョコビッチナダルをねじ伏せる。


読書家のピース又吉の推薦図書『炎上する君』(西加奈子)を読んでいる。
不可思議な笑いの短編集で、最初の一編「太陽の上」は難解だった。
ではと表題作の「炎上する君」を読むが、うーむ、これも結局よくわからない。
ま、いい。
たまにはこういうこともある。
もう2編くらいは読んでみようと思っている。