ぷよねこ減量日記 2009/5-2016/1

旧ぷよねこ減量日記です。2016年1月に新旧交代してます。

2011/9/5 虹の彼方に

涼しかったけど雨はしっかり降りました。
Yahooの天気予報では午後から晴れマークになってるのに、
「みんなで実況 今の天気」ではほとんどの人が西宮を『雨』をクリックしてる。
実際に降ってるし。


夕方、病院へ行っているヒロから携帯メールで写真が送られてきた。
地上13階のばあばあの病室から大きな虹が見えたそうだ。
看護師さんが、虹です!虹です! とそれぞれの病室に知らせに来てくれたそうだ。
虹は吉兆だよね。



…今日はしばらく読み続けたい二つのブログに出会った。
(一つはブログではなく闘病エッセイのようなものかな?)


『僕らの高校野球』 http://d.hatena.ne.jp/photo-dia2/
昨日、この日記にhatenaのスター(星マーク)をつけてくれた人がいた。
スターとはFBの「いいね!」のようなもので、その日のタイトルの横にある星。
僕の日記にスターは滅多につかないので見知らぬ人がつけてくれると嬉しい。
スターがついたのは8/18の『熟れていく夏』、
「福島の特別な夏」のことや丼さん、三十路さんと飲んだことを書いた日の日記だった。
http://d.hatena.ne.jp/shioshiohida/20110819/1313724573


スターをくれた人は『僕らの高校野球』というブログを書いてる人。
(同じhatena仲間だったのですぐにたどりつけた)
『僕らの高校野球』は素敵な写真日記だった。
ライトスタンドで大逆転劇を目撃した智弁と横浜の試合の写真が載っている。
トリミングしてるのだろうけど、なかなかセンスがいい。
YUKAとクレジットがあるから女性だろうか。
http://d.hatena.ne.jp/photo-dia2/20110902
クローズアップもいいけど、一枚目のワイドショットがいい。
スポーツ専門ではないだろうがプロの人かもしれない。



『困ってるひと』 http://www.poplarbeech.com/komatteruhito/005094.html
『困ってるひと』とは本のタイトルである。著者は大野更紗さんという26歳の女性。
ブックマークしているブログ「琥珀色の戯言」でそのレビューが紹介されていた。
http://d.hatena.ne.jp/fujipon/20110905#p1


読みたいと思った。
少し検索してみるとネットでもその一部が読めることがわかった。
iPadでダウンロードして保存、オフラインで読むことにした。


梅田へ出る電車の中で読む。
ビルマ難民を救いたい、と研究者として活動していた大野更紗さんは、
上智大学の大学院に入った年、原因不明の難病に冒され、道半ばにして闘病の日々が始まる。
連載を最初から3本ほど読む。
ズキンズキンと心に響く。
闘病記? いや、ライトエッセイ?
どっちでもいい。
これは、何というか、確実に、読む価値のある文章だと感じた。
読む人を変える力を秘めている。
人生を自ら終えてしまおうと覚悟するほど彼女はシリアスな状況だった。
なのに、大野更紗という女子はユーモアを忘れない。
僕は半世紀以上生きているので、人生って公平じゃない、と知っている。
でも、問いかけてしまう。
どうして神様はこんな若くて優秀な女性に酷い仕打ちをするのか。
彼女自身が書いている。


   神さまとやらがいらっしゃるのであれば、あの世ではまず、
   ご正座していただき、「どういうおつもりで」と小一時間は説教を垂れ、
   飛び蹴りを食らわせなければならん。
   どうしてくれようか。わたしの美尻・美肌をかえせー!


                (第5回「わたし、絶叫する」より)


これだけを抜粋して読むと、何をおおげさな、と思うかもしれない。
ぜひ一度、最初の0章から読んでみて下さい。
彼女の寛容さ、覚悟、彼女の人間としての価値が驚くはずです。
僕はこういう感覚を持てる人が好きです。
連載を始めるにあたり彼女が書いた決意が心に響く。


   この連載は、いわゆる「闘病記」ではない。
   もちろん、その要素も兼ねざるを得ないけれど。
   いま、わたしにとって、生きることは、はっきり言ってチョー苦痛。
   困難山盛り。一瞬一瞬、一つ一つの動作、すべて、エブリシング、たたかい。
   もうね、ひとりの人間が、たった一日を生きることが、これほど大変なことか!


   それでも、いま、「絶望は、しない」と決めたわたしがいる。
   こんな惨憺たる世の中でも、光が、希望があると、
   そのへんを通行するうだつのあがらなそうなオジサンをひっつかまえて、
   ケータイをピコピコして横列歩行してくる女学生を抱きしめて、
   「だいじょうぶだから!」と叫んであげたい気持ちにあふれている。
   そんな傍迷惑な気持ちなどいらないという意見はとりあえず置いておく。
   何があったかって? もーいろいろ、すごいことがあったんですよ。
   人生は、アメイジングなんですよ。


   いま、この社会を、生きるって、たぶん、すごくしんどい。
   病気にかかっているかどうかにかかわらず。年齢や、社会的ポジションにかかわらず。
   結構みんな、多かれ少なかれ苦しくって、「困ってる」と思うのだが、どう? 
   どうしてこんなに苦しいのか、みんな困らなくてはならないのか、
   エクストリーム「困ってるひと」としては、いろいろ思うところがあるのです。


   それでは、命からがら、連載スタアト。
   どうか、しばしのお付き合いを。


ネットの連載を読んで、本を買おうと思った。
本を読んでからまた感想を書こう。
それにしても齢五十を越えて、僕は本来は人を指導する年齢なのに、
自分より若い人の書くものに教えられてばかりいる。
でも、いいものを読んで影響されて、少しでも人生が楽しく感じられたらそれもいい。
申し訳ないけど。


…今日は梅田へ出てセルジオとコーヒーを飲み少し話す。
月末に佐々木さんのとこで稲刈りを見に行けるかどうか。
5月に田植えを見た。
なら、刈り取りを見てみたい。
そういう単純な気持ち。
行けるかどうかは五分五分かな。
仙台では叔母さんたちが今週末も気仙沼パンを売っている。
3.11から半年、頑張れと言われなくてもみんなやるべきことをやっている。
でも、無理しないでおこう。
こういうのは成り行きにまかせていい。


阪神百貨店の地下でいろいろと買いものをする。
朝の起き抜けのおめざ用ベーグルを6個。
明日の朝食用にヒロの大好物のメロ(銀むつ)の西京漬けを2切れ。
北海道物産市で今日の夕食にイカめしを2つ買う。


なでしこジャパンのオーストラリア戦を後半から見る。
決勝ゴールは永里がボールをキープして川澄! 1−0で逃げ切った。
後半30分、ベンチに下がった川澄ちゃんだが、中継映像が何度も抜く。
ユニカメが抜いているにしては不自然過ぎる頻度で川澄ちゃんがアップになる。
たぶん、国際映像のカッティング。
中国のディレクターお気に入りなのだろう。


録画しておいたNHKのダークエイジロマン「大聖堂」を2本見る。
見たらその先が見たくなってもう一本だけ見る。
結局3話、3時間も見てしまった。
2時過ぎに寝床に入る。
ばあばあの退院後の話をヒロとしていたら寝られなくなる。
『困ってるひと』の言葉を思い出す。


  いま、「絶望は、しない」と決めたわたしがいる。


夕方、病室から見たという虹を思い出す。
虹の彼方に(オーヴァー・ザ・レインボー)


  Somewhere over the rainbow          
  Skies are blue                 
  And the dreams that you dare to dream     
  Really do come true  
 

  虹の彼方、空はどこまでも青い
  そして、そこでは、
  あなたが強く望めば夢は叶う
   

気がつけば朝刊をポストに入れる音が聞こえた。
朝、起きられないな。