2011/10/16 Day9

スペシャリスト(職人)たちに稀代のオールアラウンダーが真っ向勝負。
内村航平が種目別ゆかでG難度『リ・ジョンソン』を成功させた。
英語表記すれば、Triple twisting Double backflip on floor (2回宙返り3回ひねり)。
トリプルツイストダブルバックフリップ、
プロレスの必殺技のような高難度の技で内村は名だたるゆかのスペシャリストをねじ伏せた。


        


今日から種目別決勝。
各種目のスペシャリスト8人が一発勝負でメダルを争う。
僕の担当は男子ゆかとつり輪。
上記のように内村がゆかで金メダルを獲得。
キャリアで初めて日本人の金メダル中継です。
内村の採点を巡って日本のコーチから抗議があり得点変更。
G難度のリ・ジョンソンが抱こみのルドルフと判定されていたのだ。
結局、ビデオで確認し3回ひねりが認められ0.2加点された。


スロー再生対応では内村の最初のシリーズは除外していた。
が、団体、個人総合とは違って内村は勝負に出た。
あれ?いつもと違う。
急きょスーパースローで対応する。
再生した時にはよく見えてなかった。
僕も抱え込みの新月面(ルドルフ)だと思った。
それほど3回ひねりの速さは尋常ではないのだ。
あとでハイスピードでもう一度再生すべきだったと悔やむ。
(ちゃんと撮れてたかどうかは不明)
事前にもう少し情報を入れておくべきだった。

    

控え室に戻って2回宙返り3回ひねりについて調べてみる。
リ・ジョンソン北朝鮮の選手です。
昔から新技に執念を燃やす選手がいる。
塚原光男がそういうタイプだった。
彼は自分の欠点を補うためにオリジナルにこだわった。
80年代ではゲイロード(アメリカ)、90年代にはリューキン(ソ連)らが。いる
昔、監物栄三さんにインタビューしたことがある。
監物は70年代に世界チャンピオンになったオールラウンダーだ。
塚原がムーンサルトで華々しく活躍してる頃、監物さんも月面宙返りは出来たという。
「あれは塚原くんの技だから」とあえてしなかった。
オールラウンダーの誇りというものだろう。

     


You-tubeでこんな動画を見つけた。
内村航平の練習シーン、情熱大陸の映像だろうか。
「2回宙返り4回ひねり」
練習で4回ひねりが出来てこそ、世界の舞台で3回ひねりが出来る。


    


つり輪の種目別は中国のスペシャリストが金メダル。
最終演技者の山室のスローで失敗してしまった。
ハイスピードカメラで力技のF難度を再生しようと試みた。
予想以上に時間を使い、しかも得点が出るのが異様に早かった。
(あとで知ったのだが競技進行上の圧力があったらしい)
なんと最初のスローで得点が出てしまった。
あわてて下りて事なきを得る。
ハイスピード、あれば使いたいが使わない選択もあった。
ライブが一番、これが基本です。
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ケータリングはこんなふうにメニュー表示されます。
本来はひとつ選ぶのですがみんな、少しずつダブルで、とわがままオーダーしてます。
クリエイティブ・ママというケータリングサービスの会社が2名で現場へやってきます。


…テレビスタッフの控え室の前が喫煙スペース。
先日はルーマニアのスーパースター ウルジカ(現コーチ)が煙草休憩してました。
この白いワイシャツの人はサワオ・カトウさん。
僕にとって神様みたいな人です。


オリンピックの金メダル8個はカール・スイス、マーク・スピッツの9個に次ぐ偉業。
メキシコ、ミュンヘンと個人総合2連覇も前人未踏。
年若いスタッフはそんな人とも知らず煙草をくゆらすのでした。
ニッポンの美しい体操の権化。


1972ミュンヘンの栄光。
個人総合で中山が銅、監物が銀、加藤沢男が金。
ドイツのコメンタリーがついた3人の演技です。