2011/11/22 体育の時間

阪急電車で大阪梅田へ移動、2時間目は体育です。
体育と言っても実技ではなくスポーツ映画、いやスポーツというより経済学かも。
マネーボール』@ステーションシティシネマ
ステーションシティシネマで見るのは初めて、駅近の、というか駅ビルにあるシネコンです。  


眼鏡堂氏とO氏に原作「マネーボール」の存在を知らされたのは2004年アリゾナキャンプ取材の時だった。
読んだのはそれから2ヶ月後の2004年5月、読了した日の日記にこうある。


   マイケル・ルイスマネーボール」読了。
   面白かった。メジャーリーグファンの嫁にも読ませよう。
   価値観の革命というのは面白い話になると知る。
   アスレティックスのホームゲーム、
   ゲーム中にトレーニングルームでGMビリー・ビーンが汗を流していると思うと何だか嬉しくなる。
   革命は拡がっている。
   ドジャースのGMにポール・デポデスタ、レッドソックスのGMに28歳のセオ・エプスタイン、
   ブルージェイズのGMにJ.P.リッチアーディだ。
   この4チームの2004年にあるいは来年にひそかに注目しよう。


   「マネーボール」の面白いエピソード。
   選球眼のいいハッテバーグという打者が粘りに粘る。
   ボールは決して振らず、ストライクは全てカットする。
   どんなボールを狙いっているのかわからない。
   投手はベテランの左腕ジェイミー・モイヤー。
   我慢出来なくなったモイヤーはマウンドから歩み寄りハッテバーグに言った。
   「どこに投げて欲しいんだ? 言え! そこに投げてやるから」

                                   (2004年5月8日)
    
     



導入は2001年のアリーグプレーオフ地区シリーズの実際の中継映像。
アスレチックスがジョニー・デーモン、ジェイソン・ジオンビの活躍で善戦するもヤンキースに敗れる。
その年のオフ、主力のデーモンはボストンへ、ジオンビはニューヨークに奪われる。
物語はそこから始まる。
金持ち父さんと貧乏父さん、いや金満球団と貧乏球団。
最初にGMのビリ・ビーンが言った。
『これは不公平な戦いだ』と。
僕の背中に電気が走った。
不公平!
そう、不公平が生み出す濃厚な味はスポーツの試合には不可欠だ。
そもそも公平な戦いなど無い。
何らかのハンディがあってこそ勝負の存在価値が生まれる。
毎年のようにスター選手を獲得する金満球団があってこそ貧乏球団に肩入れする。
強力な留学生がいてこそ、日本人だけの大学を応援する。
古豪名門があってこそ、無名の公立を勝たせたいと思う。
池田高校を日本中が応援したのは強力打線を擁したからではない。
そもそもは、田舎の、公立で、人数が少ない、からだ。
『これは不公平な戦いだ』
戦いの狼煙を上げたビリー・ビーン
さあ、オークランド・アスレチックスを応援しよう。
物語はこんな感じで始まる。
2時間強、僕は一度も飽きずにスクリーンに引きこまれた。
原作の副題に「The Art of Winning An Unfair Game」とある。
不公平なゲームに勝つ技術、だ。


愛読しているブログ『琥珀色の戯言』の書き手がレビューをアップしている。
氏は広島カープのファンで、カープのファンはシンパシーを感じて面白いだろうと書いている。
なかなか簡潔で的確、読ませるのでご一読を。
http://d.hatena.ne.jp/fujipon/20111120#p1
加えて眼鏡堂氏が前々回のNumberに書いたビリー・ビーンのインタビューをまた読みたくなった。
聞いたところによるとインタビューに与えられた時間は15分だっけか?
15分一本勝負!って感覚だろうな。


映画の後半にボストンのフェンウェイパークが登場する。
冬のボストン、誰もいないボールパーク
「これが本当の球場だよ」
詳細は曖昧だがそんな台詞があった。
センター、バックネット裏のゲートからビーンとレッドソックスのオーナーが入るシーン。
白いペンキの文字でNO REENTRYとあるゲート。
2005年にヤンキース戦を観戦した時に使った入場口だ。
懐かしい。