ぷよねこ減量日記 2009/5-2016/1

旧ぷよねこ減量日記です。2016年1月に新旧交代してます。

2012/3/22 9回裏二死走者なし

甲子園1塁アルプス、トーホグのおやじらの顔がいい。
横断幕のメッセージがなくてもわかる不屈の面構えだ。



気温は上がったが薄曇り、ちょっと肌寒く感じる。
センバツ朝の第一試合に北海道の女満別が出場、九州学院と対戦する。
女満別の全校生徒数100名ちょっとの小規模公立校、21世紀枠で出場だ。
NHK実況アナ「九州学院の攻撃が終わりしだいニュースをお届けします」
(ニュースがあって)
甲子園に映像が戻って開口一番「女満別の攻撃が終わってしまいました」
そんな試合だった。
6−0、完封負け。


午後から自転車で甲子園。
第3試合で登場する石巻工業を応援する。
途中、ローソンに寄る。
景気づけにとカップ酒と少しのつまみを買う。


1塁特別内野席を買う。
1200円、夏と違って春の平日は待たずに買える。


宮城の農民 佐々木さんも石巻工業の応援に来たいと言ってた。
でも、瓦礫処理のバイトで腰(ヘルニア)をやってしまい病院通い、長距離バスには耐えられない。
かわりに応援してきますよと約束したのだ。
驚いたことに1塁アルプスは超満員、応援団で埋まっている。
かたや3塁の神村学園は少数精鋭、彼らにとってやりにくい試合だろう。


2006年、当時、身体障害者野球の日本代表だった佐々木さんを取材しミニドキュメントを作った。
その際、地元での練習風景を撮影した。
佐々木さんの練習場は石巻の総合運動公園、その野球場でいっしょに練習したのが石巻の少年野球チームだった。
当時、小学生だった彼らの数人が石巻工業高校へ進学した。
今回のセンバツ、そのうち4人がベンチ入りしているのだ。


素振りをする佐々木さんのバックで練習しているのが石巻の少年野球チーム(名前を失念!)です。
彼らが5年後に大津波に遭い、その翌年に甲子園でセンバツに出場することになる。
                                       2006年10月26日撮影。
    

この球場は津波に飲まれることはなかったが、震災後は自衛隊の基地となっていて使えない。
参考動画  http://www.youtube.com/watch?v=715apI8-qRM



九州(沖縄)勢は強い。
春は特に強いなと感じる。
このところ毎年、どこかが決勝まで上がってくる。
去年は九州国際大付属が準優勝、一昨年は興南が優勝、3年前は長崎清峰が優勝、4年前も沖縄尚学が優勝…。


石巻工業のエース三浦投手は立ち上がり1点、2回にも追加点を奪われる。
打線は相手の左投手にタイミングが合っていない。


4回、2番斉藤にスリーベースが飛び出す。
続く選手宣誓した3番主将阿部翔人がセンターへ弾き返す。
1点を返すと石工アルプスが勢いづく。


満塁から相手エラーも出て走者一掃。
(ある意味で神村学園のショートは名脇役)
石巻工業が試合をひっくり返す。


ところが、この回の攻撃でエース三浦が右手に死球を受けてしまう。
痛みをこらえて投げるも変化球にキレがなく神村学園の打線につかまる。
満塁から四球、押し出しで同点とされる。
2番手は阿部剛、しかしここで内野に痛い送球ミス。
あっさりと逆転を許してしまう。
9-5、4点差で9回裏の攻撃。
冒頭の写真はそのときのアルプスだ。



バットの快音が響くたびに立ち上がり打球を追う。
しかし、二度目の逆転はなかった。
ゲームセット。
石巻工業、1回戦敗退。


神村の校歌が流れる中、ベンチ裏まで近づく。
石巻工業ナインにスタンドから声がかかる。
「また帰って来いよ〜!」
「ナイスゲーム!」
「キャプテン、また来いよ〜!」
監督の笑顔に阿部主将は涙をこらえてうなづいた。


今から石巻まで帰る応援団。
あきらめんなよ。



…その後、入院していた永田整形外科で診断書をピックアップし阪神電車で梅田へ出る。
2ヶ月ぶりの散髪、のち大阪のソウルフード インディアンカレー で夕食。
昨日は開会式〜見舞い〜試合観戦、一昨日はリレーマラソン〜ニュースデスク勤務、3日前は自転車で神戸往復&映画3本。
夜にプールへ行きたかったけどぐったりと疲れてしまった。
恥ずかしながら、ぷよねこ遊び疲れです。
小学生か。


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《BACK TO 2011》
2011/3/22 海にたじろぐ http://d.hatena.ne.jp/shioshiohida/20110323/1300863456


日常に戻ろうと自分にかけ声をかけた。
にもかかわらず、3.11以来 朝のジョギングをサボっていた。
震災のせいにしてグータラを決めこんでいたとも言える。
ぐずぐずとテレビの前で文句ばっかり言ってる人間と同種の体たらく。
震災を自己利益のために利用していることに他ならない。
ジョギングを再開しよう。
日常の活動を始めよう。


新西宮マリーナへの往復5キロの海沿いのコース。
走り始める。
海を見てドキっとする。
心が海岸線に近づくのを抵抗する感じ。
テレビで見た10日前の映像がフラッシュバックする。
穏やかな凪の海ですぐに慣れたけど、ちょっと驚いた。


Podcastの『キラ☆キラ』で町山智宏の話を聞く。
ソ連の原潜事故を題材にした映画『K19(ケイナインティーン)』
K19という原子力潜水艦が事故を起こす。
冷却装置が故障してメルトダウンの危機が迫る。
乗組員が冷却水のバルブを修理するために放射能が充満した危険ゾーンへ入っていく。
作業できる時間は10分が限界。
乗組員はひとりづつ家族の名前を呼んで原子炉のあるゾーンへ入って行く。
強烈な放射能で皮膚がただれ被爆して次々と死んでいく。
町山氏は福島原発の事故を知りこの映画を思い出したという。
実は僕もそうだった。
印象に残る強烈なシーンだった。
いま、あんなことが福島原発で起きているのだろうか。


夜はセルジオと木下酒店へ行く。
ラグビー好きの店主が楽しみにしてた国際試合が次々に中止になって悲しいとのこと。
その気持ちわかります。