ぷよねこ減量日記 2009/5-2016/1

旧ぷよねこ減量日記です。2016年1月に新旧交代してます。

2012/8/1 ジュリー、今の見てくれましたか?

4年に一度、柔道という競技を見るにつけついてモヤモヤしたものを感じずにはいられない。
シドニーアテネは現地にいて柔道は見なかった。
ただ日本人がどうなったという結果を新聞で知るだけだった。
ルールに関してとやかく思った記憶はない。


ジュリー制度が採用されたのは今回からだろうか。
要は審判のレベルが低いので中央でベテランの競技委員がコントロールしろということだろう。
おかげで審判は地位はガタ落ちだ。
技をかける。
審判が“WAZAARI”、“YUKO”などと判定を下す。
その段階では確定しない。
ジュリーにお伺いをたてる。
「今のはYUKOでいいすか?」「ダメ」「じゃあ取り消しますわ」
けっこう頻繁に判定が覆る。
選手の中には技を決めた直後、審判を見ずにジュリーを見る。
解説の金丸が「この選手、アピールするとこがセンターテーブルですからね。審判なんか見てませんよ」
センターテーブルとはジュリーのいる正面の競技委員席を指す。
 


誰かがツイートしてた。
相手にダメージを与えないような柔道が格闘技なのだろうか。
オリンピック競技としてのポジションを維持するために柔道という競技が変節してきたのは理解できる。
でも、いまや格闘技ではない。
選手は審判やジュリーにアピールすること躍起になる。
実際はそんなことはないだろうけどそう見えてしまう。
格闘技ではなく採点競技だ。
見る者はフィギュアスケートや体操と同種のストレスを抱えてしまう。
「今の技見ててくれました?」
これは格闘技じゃないよね。
そもそもあらゆる格闘技は相手にダメージを与えるという本分を抜いてしまうことで五輪競技として生き残ってきた。
仕方ないのかな、と思う。


一方で夢想してしまう。
漫画や映画の原作みたいな想像だ。
一人の柔道家が現れる。
関節技の鬼、と異名をとる危険な男だ。
自分から投げを打つことはない。
相手の投げでもつれるとあっという間に関節を決めてしまう。
かけられた対戦相手は痛みに絶叫して失神する。
すべての試合で相手選手はタンカで運ばれる。
たぶん著しく危険であるとして関節技は禁止されるだろう。
格闘技とスポーツは相容れない。


…朝、8月初日の体重は70.70キロ。
ここから月末までに2キロから3キロ落とせば理想に近づく。
ポートウェーブ西宮で筋トレ40分、Bike20分。
午後イチでニュース班会に出て、そのままニュースデスク勤務。
甲子園の阪神ヤクルトのみだが、キー局が五輪中継を急きょ決めたためにスポーツニュースそのものが無くなる。


卓球でカスミンが3位決定戦を戦う。
相手はシンガポールの強敵。
うーむ、つけいるスキがない。
相手が石川の3倍くらいの大きさで覆い被さっている。
必死に打ち返しても倍以上の強打が返ってくるような。
あわれカスミンは両手をつかまれ床に組み敷かれ手も足も出ない。
中井の柔道ではないが、見ている者の心も折れるような圧倒的強さだった。
ストレート負け。


12時過ぎに帰宅。
男子体操の個人総合とサッカー男子のホンジュラス戦を交互に見る。
内村が参加選手中唯一6種目すべてに15点以上を出して金メダルを獲得。
さすがの世界王者もオリンピックという舞台では多少の緊張が見えた。


最初の種目があん馬、一番イヤな種目を体力があるうちに無難にこなした。
これが全てだったように思う。
跳馬では圧巻のシューフェルト、微動だにしない着地を決めた。
確実と言われた金メダルを期待通りに獲る。
内村はスーパースターだと思う。
ただ一点、画竜点睛を欠いた。
体操には王道がある。
“ゆあんつりちょうへいてつ” という言葉があるようにゆかに始まり鉄棒に終わる王道。
出来るなら内村は第1斑で演技して欲しかった。
       


日本勢としてロス五輪の具志堅以来28年ぶりのオリンピックチャンピオン誕生。
でもね、具志堅や森末には責任はないけどロス五輪は当時強豪だった東側諸国がボイコットした大会でした。
それ以前は1972年のミュンヘンの加藤沢男だから40年ぶりとなる。
東京は遠藤、メキシコとミュンヘンは加藤が連覇、一度失ったタイトルを取り戻すのは難しい。


国際信号制作は中国のCCTV
見ていてフラストレーションのたまる中継だった。
公平性、一貫性を欠くポリシーの欠如。
優勝争いの組み立てもいきあたりばったり。
致命的なスイッチングミス。
まともなのはあん馬平行棒のみ。
無意味なスイッチングの吊り輪、方向性を無視した鉄棒、一貫性のない床。
最も気になったのは跳馬だった。
トラックカムをベースカメラとして生テイクするのは賛成できない。
ショーではなく競技なのだ。
技の出来映えが確認できない映像は意味がない。
リーバ(アメリカ)の演技などは助走のスタート位置で顔を撮るカメラでそのまま後ろ姿で消えていく選手を生テイクした。
明らかにミスだろうけどあり得ない。
メダルが決定するクライマックスのカット割りは論外だった。
メダル決定の瞬間は金メダルの内村を誰より優先すべきなのに…。
確かに2斑から二人もメダリストが出るのは異例だったろう。
ボヤキもこれくらいにしておこう。