明け方、雨の音で目を覚ます。
蝉の声も車の音もすべて雨音に遮断されている。
ふたたび寝入った。
起きたら…あまちゃんが終わっていた。
どうせオフだ。
昼に見ればいい。
雨は上がったようだ。
…先日、文庫本と新書を段ボール10箱分を処分、宅配便の集荷サービスで翌日には消えた。
ネットオフの査定結果は538点で3247円だった。
集荷は無料だからこんなものかと思う。
生活減量プロジェクト2013、今日は午後から単行本にとりかかる。
ざっと計算すると700册を350册ほどに減らす。
おそらく生涯でもっとも大規模な粛正、いっそのこと気持ちいい。
10年以上、ページをめくらなかった本、いつか読むだろうと思っていた本も処分対象だ。
齢五十半ばにもなるとそれらの本にあまり未練がなくなる。
池澤夏樹が何かに書いていた。
「本を処分すると言うことは、実現しなかった企画を捨てることだ。
人生は実現しなかった企画の束である。それらを処分することは、淡い哀感を伴う情緒をゆさぶる作業だ。」
(たぶん、詳細は違ってる)
企画を諦める瞬間がいつかはやって来る。
恋愛にも似ている。
ある時、やさしく肩をたたかれて、もう、いいんだよ、と言われる。
突然、肩の荷が下りたような爽快さ。
年をとることの快感はこれなんだよなとも思う。
もういろんな野望に執着しないでいい。
極端に言えば、プロ野球選手になるとか、世界的な音楽家になるとかいう類の。
残り時間と体力と経験値で、無理! が明確につきつけられる。
そうして選択肢が加速度的に消滅していく瞬間がある。
実はこれが快感でもある。
もういいじゃないか、これで。
穏やかな初老が出来上がる。
…夕方、ヒロが買い忘れた特売の野菜を買いに関西スーパーへ走る。
ついでに一缶108円でセール中の本搾りチューハイ夏限定を10本購入。
途中にあるスターバックスで小一時間ほど読書。
夕食は海鮮焼きそば目玉焼きつき。
胴体をいかそうめんに使い、下足を天ぷらにし、残った部位を焼きそばにした。
夜、コイン精米でササキさんのヒトメボレを七分づきにする。
22時からプール、帰宅してオンデマンドでドラマを見る。
NHK「七つの会議」(全4話)の1を昼、2を深夜に見る。
2で顧客担当室長の佐野と営業一課長の原島がモツ焼きで飲むシーンがある。
濃密で緊迫感のあるシーンだが無性にそそられる。
http://www.nhk.or.jp/dodra/nanatsu/index.html
僕は会社組織に属していないけれど、このドラマにはハマる。
主人公の原島以外の面子のキャラが際だっている。
傍若無人な営業部長、その天敵のような製造部長。
営業の若きエースだった左遷された元一課長、その部下の係長「居眠りハッカク」。
(このハッカク、恐ろしい存在感があるのだ。最初はリリー・フランキーかと思った。)
偏執的な経理部員に、社内政治家と揶揄される中途入社のカスタマー室長。
誰もが会社という組織にしばられ、あえてそこから逃げようとしない。
土曜日が待ち遠しい。