山に入ると五感が鋭くなる。
雨風や雷、暑さ寒さから自らの身体を守ろうと本能が目覚める。
おおげさではなく判断を誤ると死ぬかもしれないからだ。
多くの登山客で賑わう一般道でも同じことだ。
岩場で、やせた尾根で、急勾配の峠道で、崖に刻まれた歩道で、ひとつバランスを崩せば滑落する。
自分のペースを見誤って無理をすると体調が急変する。
悪天候で視界がさえぎられ道に迷っているうちに暗くなってしまうことだってある。
だから、眠っていた感覚が目覚める。
そういう自分の中の防衛本能、ときどきを刺激してやろうと思う。
コバイケイソウ咲く白山弥陀ヶ原。
彼方に見える秀麗な山は別山(2399m)です。
11年前、この長い尾根を歩いて頂上をピストン、さらに室堂まで登り返して岐阜県側の大白川へ下山した。
テント場に着いたときは疲労困憊、今までで最もハードなロングトレイルだった。
5年間咲かなかったコバイケイソウが今夏いっきに咲いたのだそうです。
何度もこの山に登ってますが確かにこの花の記憶はない。
圧巻でした。
白山の名を冠した高山の花はいくつもあります。
ハクサンフウロ、ハクサンチドリ、ハクサンコザクラ、ハクサンシャジン、ハクサンシャクナゲ。
これは僕の大好きな花 ハクサンイチゲです。
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