2011/7/17 BLOOD SWEAT + GEARS

九条シネ・ヌーヴォXで血と汗とギアの物語を見ました。

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朝イチでSOYSHを飲む。
豆乳苦手のヒロに飲ませたら、飲める、ていうかおいしい、とのこと。
夏バテ防止にしばらく愛飲しましょう。


…九条のシネ・ヌーヴォへ映画を観に行く。
阪神電車九条駅まで直通、便利になった。
西大阪線(現なんば線)の不思議な駅名がいい。
だいもつ、できしま、ふく、でんぽう、ちどりばし、にしくじょう。
大物、出来島、福、伝法、千鳥橋、西九条だ。
尼崎市西淀川区此花区福島区、下町の工場地帯にある駅。
一度、夏の暑い日に「ふく」で降りてみたい。
宮本輝の短編小説の舞台になりそうな町だ。(あくまでイメージ)
フォールディングバイクが欲しいな。


…『ブラッド・スエット&ギアーズ』@シネ・ヌーヴォ
阪神九条駅2番出口を出るとシネヌーヴォまで歩いてすぐだった。
去年の夏にも書いたが真昼の九条界隈は亜熱帯の雰囲気がある。
http://d.hatena.ne.jp/shioshiohida/20100817/1281971464


この夏、ロードレースのドキュメンタリー映画4作品がシリーズで上映されている。
大阪ではここシネ・ヌーヴォXで上映、屋根裏の秘密クラブのような映画館です。


『ブラッド・スエット&ギアーズ』は自転車ロードレースのドキュメンタリー映画。
題名は本編では何の説明もなかったが、おそらくブラッド・スエット&ティアーズだろう。
アル・クーパー率いるロックバンドの名前。
ヒット曲「スピニング・ホイール」を聞いたことがない人はいないだろう。
http://www.youtube.com/watch?v=u4iNw1Hvcu8
映画は血と汗と涙、ではなく、血と汗と、ギアの物語。
WEBページでこう紹介されている。


  世界最高峰の自転車ロードレース、ツール・ド・フランスに出場する
  無名のプロサイクリングチームの挑戦を追ったドキュメンタリー。
  次々と発覚するドーピング事件で失なわれた自転車ロードレースの信頼を取り戻すため、
  反ドーピングを掲げてレースに挑むアメリカのチーム、スリップストリームの奮闘を活写。  
  選手たちが日々直面する葛藤(かっとう)や試行錯誤、
  そして最終ゴールのパリ・シャンゼリゼを目指すレースの激闘に胸が熱くなる。
 

『ブラッド・スエット&ギアーズ』
冒頭から迫力満点のレース映像にぐいぐいとスクリーンに引き込まれます。
選手目線の目もくらむスピード感、ツール・ド・フランスの壮大な山岳風景に暑さも吹き飛ぶ。
ロードレース界に蔓延した薬物、。
プロレースの世界から去っていったのはクスリに手を出した選手だけではない。
全盛期に、薬物を拒否したトップ選手も、犠牲者だったことがわかる。
そうか、そうだよな、こういう思いは選手や関係者でなければ解らない視点。
ドーピングはドーピングにNoと言った人の栄光を奪った。
フェアに闘っていればつかめたはずのチャンスを理不尽にも奪われたのだ。
その犠牲者の一人がアンチ・ドーピングの自転車チームを作りツールに挑む。


チーム“スリップストリーム”にはかつてドーピングで逮捕された選手も加わる。
英国のスター、デビッド・ミラー。
この選手の名前は以前にツールの中継を追いかけているシーズンに聞いたことがある。
そして、かつてUSポスタルランス・アームストロングのサポート役だった男が加わる。
クリスチャン・ヴェンデベルデ。
ツール7連覇のアームストロングの食料や水を運び、登りを引っ張ってきた選手。
22歳のころ、チーム内で個人能力のデータでは明らかにランスを上回っていたが、
エースになれず、ランスを勝たせるために犠牲(サクリファイス)に甘んじた。
映画の中でそう告白する。
新チームでもエースの座がデビッド・ミラーからヴァンデベルデへと移る。
近藤史恵の小説と同じ人間模様をカメラがとらえる。
映画を見るとプロトンと呼ばれる大集団を形成する細胞のひとつひとつが鈍く輝く。
I've got a name(私にも名前がある)と。
また『茄子 アンダルシアの夏』が見たくなった。


映画を見て、あらためて思った。
世界で最も過酷なスポーツ競技会はツール・ド・フランスだと。
映画のラスト、パリへの凱旋ステージでかつて選手だったチーム監督が言う。
ツール・ド・フランスを完走することが出来るのは、並外れた素質を持ち、
      並外れた練習に耐えぬき、並外れた精神力を持った男だけなのだ」と。
車に激突されコースから弾き飛ばされても血まみれでレースに復帰する。
そんなシーンを見ていると、並外れた、という形容は不思議でも何でもないと思える。

自転車ロードレース特集。
8月公開のもう一作『チェイシング・レジェンド』も見たい。
この予告編も秀逸です。


映画を見終えて外へ出ると酷暑の街。
枯れ蔦のからまる廃ビルが水分を奪われた屍のようだ。


…帰宅後、海浜公園のプールへ行く。
今日も泳ぐレーンが混んでたので50分歩く。
夕食は自宅でトマトソースのスパゲッティ。