朝、梅雨寒で涼しい。
6月も後半になれば掛け布団も冬用でなく薄手の夏用に替えているはずだが今年はまだ厚手の羽毛のままだ。
あったかく湿った空気とひんやりとした空気が短い周期で頻繁に入れ替わっているような気がする。
小雨の中、プールへ行く。
ぜいたくな朝ごはん。
ペンション前浜は特別メニュー、日本海からの贈り物。
日本酒と合わせるのもいいが炊きたてご飯と合わせるのも捨てがたい。
境港産白いかの素麺のせ白米、おろしたての土生姜をのせて、湯浅のたまり醤油をたらりとかけて、ゆっくりといただく。
いかが甘い。
午後からヒロと京都へおでかけする。
ぬいぐるみを2匹バックパックに入れる。
篠突く雨の中、阪急夙川まで歩く。
烏丸で下車、錦市場のぢんとらで唐辛子を買う。
錦、四条、祇園と外国人観光客でごった返す。
花見小路は音だけ聞いてると、ここは北京? と勘違いするほど。
中国人ツーリストたちに席巻されている。
彼ら彼女らは日本のこんな街場の風景に興味があるのだろうか。
自国に素晴らしい景勝地や歴史遺産が山ほどあるのでは?
でも、経済発展著しい時期の国民の興味は外へ向くのだろう。
かつての日本も、かつての若かった僕自身もそうだった。
それに彼らの主目的はショッピングなのかもしれない。
観光は、ついで、なのかも。
喧騒の花見小路を抜けて建仁寺へ。
お目当ての半夏生はんげしょう)の寺、両足院へ行く。
雨は断続的に降り続く。
僕自身、3年前の7月に来たことがある。
http://d.hatena.ne.jp/shioshiohida/20120704/1341377754
池の周りの白い葉が半夏生(はんげしょう)だ。
花が咲く、とは言い難い。
花は中心の穂であって白く見えるのは葉っぱでいずれ緑に変わる。
拝観受付が別の場所に変わっていた。
4時過ぎに入れば空いているだろうと期待したが庭の前は15人くらいの観光客がいた。
そこらの湿地に自生していても不思議じゃないのにね。
とヒロが言う。
この花が「半夏生」という風雅でなく、もし凡庸な名前だったらこれほど人を惹きつけただろうか。
ネーミングの勝利である。
紫陽花や山梔子のような派手さがないのは好感が持てる。
けんにとっては初めての京都でした。
あまり時間が無く建仁寺はスルーする。
ヒロとは現地解散、京阪電車で京橋へ向かう。
京橋駅前の串カツ屋「まるふじ」で二杯ほど飲む。
ここは昔、ナイターのニュース受けDをしてる頃によく抜け出して飲んだ。
試合はラジオで聞いていた。
おおらか?
当時は今よりニュースの尺も長く、分岐のビジョン映像もなかったから負担は大きかったと思う。
せちがらく非寛容でうすっぺらになっていく。
あえて言う。
あのころは良かった。
ナレーション2本録りに立ち合う。
やることは山ほどある。
昼間は梅雨寒で長袖のパーカーを着ていた。
夜、雨が上がり駅から歩いていると汗ばむほど。
また空気が入れ替わったのか。
全4巻の「エンジェルボール」も4巻の残り100ページ。