09/12/18 ジブリ&ピクサー&澤野工房

冬将軍ご一行様3泊目、晴れるが寒い。
若い頃の冬はもっと寒かったんだろうけど今よりずっと薄着だった。
だいたい高校生の時なんて自慢じゃないが着るモノがなかった。
防寒はセーターに学生服、アディダスの3本線のウインドブレーカーくらい。
体感温度は年を追うごとに下がっていく。
ジョギングもスイミングもしていないので汗をかかない。
血行が悪くなってるのだ。


ラジオで片山右京が富士山で遭難という一報が入る。
レーサーを引退してからは登山家として頑張っていた。
詳細はわからない。
とにかく生きて帰って欲しい。


…今日は完全オフを決め込む。
ヒロと二人で美術展、映画、コンサートの3本立て。
午後イチで神戸の岩屋へ。
兵庫県立美術館で『ジブリの絵職人 男鹿和雄展』を見る。
http://www.ntv.co.jp/oga/index.html
西宮に戻り、TOHOシネマズ西宮で『カールじいさんと空飛ぶ家』を見る。
http://www.disney.co.jp/movies/carl-gsan/
映画が終わると歩いてすぐの兵庫県芸術文化センターへ移動。
冬の恒例 澤野工房のジャズコンサート『バオロ・ディ・サバティーノ トリオ』
http://www.jazz-sawano.com/concert_221-0-1.html


ジブリの絵職人 男鹿和雄展 〜トトロの森を描いた人〜』@兵庫県立美術館


阪神岩屋駅から海へ歩く。
冬の陽に光る海、けど寒い。
風(風速)があるだけで体感気温が何度くらい下がるんだっけ。
県立美術館、以前は王子公園の前にあった。
「セント・アイブス展」というのを見に行った記憶がある。
今は海辺に建つ美術館。


男鹿和雄展。
見応えがあった。
絵の技術のことは明るくないが、凄く達者な人であることはわかる。
70年代、小林プロというプロダクションで背景を描いていた。
侍ジャイアンツ」や「樫の木モック」など懐かしいアニメ。
退社して、日本を独りで放浪した。
復帰後は映画「幻魔大戦」などの大作の背景を描く。
ジブリには『となりのトトロ』から参加。
以後、ほとんど全てのジブリアニメの背景を描いている。
数多くの背景、美術ボード、鉛筆のデッサンなどを見ていると、
この人は何でも出来るまさに“職人さん”なのだと分かる。
監督、あるいは美術監督のニーズに応じて器用に描き分けることが出来る。
となりのトトロ』と『おもいでぽろぽろ』と『魔女の宅急便』はタッチが違う。
『おもいでぽろぽろ』でも回想編と山形編でははっきりと描き分けている。
プロの作曲家、たとえば筒美京平を彷彿とさせる。
思い通りに描いてみせます、黙々と任務に徹する。
美術に詳しいヒロが、この人むちゃくちゃ上手い、と言う。


ここに展示されているのはほんの一部だろう。
長編アニメには数え切れない量の背景が必要なのだ。
作品を見ていると春夏秋冬、昼夜問わず黙々と描き続けた職人の姿が目に浮かぶ。


ジブリのアニメの良さは男鹿氏の背景に負うところが大きい。
必要とされる人、なんだろうな。
ふと、自身の仕事のことを思ったりする。
もちろん男鹿氏と比べることは出来ない。
ただ同じように当たり前に必要とされる立場にならないといけんなあ、と思う。
必要とされる作業を丁寧に片付けていくこと。
生き残るための最低条件。
つまらぬ欲は無用かと。


平日だが客の入りは盛況。
かといって作品を見るのにストレスを感じるほどではない。
展覧会はじっくりと見るヒロにはもっと時間が足りなかった様子。


会場を出て外の風景を見ると不思議な感じがした。
目に映る景色が男鹿和雄の描くアニメの背景みたいに見える。
ジブリフィルターがかかってしまったようだ。
面白い。




『カールじいさんと空飛ぶ家』@TOHOシネマズ西宮


阪神岩屋から阪神西宮へ。
駅前に置いた自転車に乗り西宮北口のTOHOシネマズ西宮へ行く。
夫婦50割引で一人1000円。
キャンペーンであのノムさんが推薦する大ヒット上映中の映画です。
西宮では3つのスクリーンで上映している。
3Dの吹き替え版と字幕版、それと3Dではない吹き替え版。
眼鏡をかけて見なければいけない3Dは気持ち悪くなりそうなので避けた。
料金も高いし。
3Dではない吹き替え版。
16時45分の上映、客の入りは30〜40人くらいだろうか。

   http://www.youtube.com/watch?v=hUuM5IGWgoE
   


この映画を知ったのは6月。
例によってラジオ番組のPodcastだ。
聞いた日のぷよねこ日記。


 jog&Podcast
 町山氏の映画紹介はピクサーアニメの新作。
 原題は『UP』という。
 日本公開は12月らしい。
 邦題は『カールじいさんの空飛ぶ家』らしい。
 カールおじさんだったらスポンサーは明治製菓だもんな。
 イメージソングは三橋三智也だな。(亡くなってますね)


 舞台はアメリカ西海岸のオークランド。 
 (註:吹き替えでは確かニューハンプシャーと言ってたような気がしたが…)
 主人公は頑固者の爺さん、古い家で一人寂しく暮らしている。
 爺さんは60年住んだその家をエリーと名づけている。
 エリーは亡くなった妻の名前だ。
 立ち退きを迫られ爺さんは決意する。
 エリーに風船をつけて大空へ舞い上がる。


 町山氏曰く、ピクサーのスタッフは宮崎アニメに心酔している。
 この『UP』もいたるところにジブリが見え隠れする。
 家が空を飛ぶ=天空の城ラピュタハウルの動く城
 後半に繰り広げられる空中戦=紅の豚、もしくはラピュタ


 予告編をyou-tubeで見る。
 爺さんといっしょに旅するのは日系の少年。
 つまり、頑固じじいとアジア系少年、これは『グラン・トリノ』だ。
 一人さみしく暮らす描写はオスカー短編賞の『つみきのいえ』を思わせる。
 キャラクターの雰囲気はクレイアニメの『ウォレスとグルミット』にも似ている。
 グルミットみたいな犬も出てくるし。
 ヒットする要素は詰まっている。
 僕も見たいと思う。           (09/6/6 ぷよねこ減量日記)



見終わっての感想。
子供のいない夫婦もの、じーんとくるかな?と思ったが最初の回想シーンだけだった。
あとは派手な冒険スペクタクルで楽しませる仕掛け。
宮崎駿が推薦文をよせているように夫婦の回想シーンは良かった。
セルフもほとんど無いのにすべてが分かる。
上手いなあ。


ピクサーのCGの美しさに驚く。
動きの細やかさ、背景の美しさ。
イヤミだけど、それは美しいなあという感想で終わる。
基本的にピクサーの物語は子供向けだ。
もちろん大人も楽しめるけど、深さは感じられない。
そこがジブリとは決定的に違う。
技法は真似ても目指すところが違うのだろう。


吹き替えは良かった。
名前の売れたタレントや芸人にせず地味な声優(おそらく)をキャスティングした。
ピクサーじゃないけど吉本の芸人を使ったアニメがあった。
舶来アニメに関西弁はどうかと思う。


『バオロ・ディ・サバティーノ トリオ』@兵庫県芸術文化センター小ホール


インターバル15分、歩いて兵庫県芸術文化センターへ移動する。
忙しい忙しい。
小ホールは8割の入り、前から3番目の席に着くとすぐにトリオが登場。
イタリア人のピアノトリオ、オリジナルの曲を中心に流麗なタッチのピアノを聞かせる。
斜め前にやたら声をかけ、派手に拍手する老人がいた。
この人、ブレイクを挟んだ後半はずっと眠ってた。
けど、演奏が終わると弾けたように派手な拍手をする。


オリジナル曲は往年のデイブ・グルーシンを思わせた。
うーむ、悪くないのだけれど…ブロックコードが多くて好みではない。
シングルトーンのシンプルな演奏が好きです。
イタリア人らしく腰が軽い。
アンコールがかかるとすぐに戻ってくる。
あれ?もう出てきたぞ、てな感じ。
2回アンコールに応え、ラストは『あなたと夜と音楽を』。
澤野工房らしいナンバーでお開きとなる。


…寒風を突いて自転車で帰宅。
美術館、映画館、コンサートホールと鼻水が止まらない。
風邪を引いたか。
おそらくウイルスではなく温度変化による寒冒だと思う。
温かくして栄養をとって寝よう。
でも、今日は忙しく遊んだのでロクに食べていない。
ヒロに雑炊を作ってもらう。


片山右京は自力で下山、無事救出された。
テントを飛ばされ滑落した同行の二人はかなり危険な状態らしい。
情報が錯綜している。
昼にラジオのニュースで聞いた時は、一人は死亡した、と報じていた。
強風でテントが飛んだと聞いて思い出す。
96年の10月、剱沢でテント泊していた時のこと。
朝、テント場に強風が吹いた。
台風の前兆だった。
僕は一人用のテント、周りには大学の山岳部のテントが数張りあった。
小さくて低い僕のテントは無事だったが、5人か6人のテントが風に煽られた。
叫び声が聞こえたのでテントから外を覗く。
オレンジ色のダンロップのテントが転がっていく。
中には人が入ったままだ。
急な斜面ではなかったので事なきを得たが驚いた。
僕もテントを撤収するときに風でポールを折られた。
片山右京のパーティーが受けた風はもっと強烈なものだろう。
片山は一人用、他の二人は大きめのテントだったそうだ。


長谷川穂積、10度目の防衛戦。
中継は見られなかったがニュースで4ラウンドTKOを知る。
完璧なノックアウトパンチだ。
これがボクシング。
気持ちいい。
2009年の年間MVPはダントツで長谷川に決まりだろう。


女優のジェニファー・ジョーンズが死去。
享年90だという。
もうそんな歳だったのか、と不思議に思ってふと考える。
『おもいでの夏』のドロシー役の人ではなかった。
あれはジェニファー・オニールだ。
ジョーンズは『慕情』のチャイナドレスの人だった。
90というのも納得。
歌詞つきの動画を見つけた。
アンディ・ウイリアムスが歌う『慕情』、映画ではインストだけだったかな。
   http://www.youtube.com/watch?v=j0XClu_oqkE
   

ジェニファー・ジョーンズエリザベス・テイラーって似てません?
当時のメイクが似ているのか。