時はわたしに めまいだけを残してゆく
だから ワイングラスの 角氷
(小椋佳「めまい」1976年)
失神してから記憶領域が過去へとシフトしているような気がする。
寝返りを打ったらめまいがする。
目をつむっていてもグルグル回ってる。
いや、360度回転してるって感覚じゃない。
90度右に回ってすぐに戻る感じ。
ねじを巻いているような、非回転性のめまい。
グルグル回り続けるより軽いのかな。
一晩中、アイスパックで冷やし続けたけど肩から首への痛みは引かず。
断続的に帯状ヘルペスのような激痛が走る。
外傷は全く無いのにこんな痛みは初めての経験。
日々の症状を記録しておくことは大切だと思う。
自分の身体や精神の貴重なデータベース。
いつか役に立つ。
記録は記録、めまいや頭痛はさすがにちょっと心配だ。
昨日は早退して早めに寝たのに痛みとめまいでちゃんと眠れなかった。
救急搬送先での検査を疑うわけではないがもう一度調べておこう。
朝から自転車で県立西宮病院へ行く。
でも、脳神経外科や耳鼻科の初診が出来ないとのこと。
今津の共立脳神経外科を紹介してもらう。
小一時間ほど待って頭部のCTを撮る。
しばらくして診察室(4診でした)に呼ばれる。
マジメそうな医師の前に坐る。
「大丈夫ですよ。特に骨に問題はないし、内出血してる部分も見受けられません。
後頭部、この頭蓋骨の外側の部分が少し腫れてるのはじきに引きます」
とのことでした。
安心する。
高齢者は数ヶ月後に頭痛がひどくなったりすることがありますから、そのときは病院に来て下さい、とのこと。
首や肩の痛みは?
肩上がりますか? はい。
首まわりますか? はい。
じゃあ問題ないです。
時間が経てば治りますから。
診察終了。
自転車で帰宅。
自転車に乗れるなら大丈夫なのだ。
朝ごはんを食べて午後イチで出勤する。
右目のまわりはさらに黒々としてきた。
左目の上もちょっと青い。
プロ野球選手がデイゲームで日光の反射どめに塗る墨のようでもある。
笑いはとれるな。
会う人ごとに驚かれ笑われ、そのたびに説明してたら5人目くらいで飽きた。
デスク業務、ミニ番組の編集チェック。
処理速度を落として、ひとつずつ、ゆっくり済ませる。
視線を速く移動させるとめまいが起こる。
脳梗塞の後遺症とか、パーキンソン氏病の患者のようにすべての動きが小さくスローモーになる。
大阪城を10キロ走ったり隔日ペースで筋トレをしていたのが遠い昔のようだ。
楽天 田中将大が開幕から負けなしの24連勝、0敗のままシーズンを終えた。
オリックス金子との直接対決はなかったそうだ。
見たかったな、田中 vs 金子の緊迫の投手戦。
…朝、病院で診察を待つ間に読んでしまった看護師のブログ。
頭痛いので爆笑しないように堪えた。
身体がかちかちになって死ぬ思いをした。
みなさん出来たら誰もいないトイレとかで読まれることをオススメします。
私の時代は終わった「昨日、うちの病棟でアリアドネの弾丸を見かけました」
http://d.hatena.ne.jp/ikkou2otosata0/touch/20110804/1347265734
ツカザキ病院の救命病棟に加藤がいなくて良かった。
いたら今頃、僕の下半身はつるっつるだ。
他人のブログを読んで笑わせてもらったり、ときに勇気が沸いたりする。
以前、ノンフィクション作家の中村安希さんが頸椎ねんざしたときのブログを読んだ。
「頚椎ねんざを記録する。」 http://akinakamura.net/?p=1887
壮絶の一言だった。
そして、申し訳ないけど笑ってしまった。
これにくらべたら今の僕の痛みなど蚊に刺された程度だ。