ぷよねこ減量日記 2009/5-2016/1

旧ぷよねこ減量日記です。2016年1月に新旧交代してます。

2015/5/21 Good Year for the Roses

空気がひんやりして清々しい。
きのう日付変更線を越えて帰宅したので今朝は8時過ぎに起きる。
9時に予約しておいたスポーツ整体のストレッチへ行く。
バランスボールを使った股関節のストレッチを教えてもらった。
バランスボール買わなきゃ。


午後イチで自分の編集と編集チェックの二本立て。
VTR伝票やキューシートの書きこみなどなど慣れないことをやる。
編集作業やコピー作業も5時までに終える。
晴れた五月の一日を屋内作業だけで終わってしまうのは何とももったいない。


    


数年前、5月の今頃に碓氷峠から霧積温泉への山道を歩いた。
信越本線の廃線跡が遊歩道になっていて新緑が本当にきれいだった。
こんなことを日記に書いた。


   五月、美しい季節 
   出来れば毎年この季節は仕事はしないようにしよう。
   そんなに人生は甘くない。
   甘いと錯覚するほど5月の風景は甘美だ。
   この美しい時間を永遠に自分の所有物にしてしまいたい。
   そんな欲求にとらわれる。
   で、ふと考える。
   違う、永遠ではないから 
   儚いから…美しいのだ、たぶん。
   そして、そんな使い古されたロマンチズムが似つかわしいほどの景色だということ。


                         (2005/5/17)


十年前の日記。
仕事はしないで5月まるごと休暇にしてしまいたい。
甘美なる31日間のサボタージュ。
こういうアイデアだって本気で実現しようと思え可能だったと今は思う。
本気になる、ということがどれほど大事か痛感している2015年の5月。


折しも酒友A部氏よりメールが入る。
老師も南森町のスタジオで一仕事終えてところ。
「明るいうちにビール?」
などと近況報告なのか誘ってるのかよくわからない文面。
夕方から映画に行こうと思ってたのだが「明るいうちにビール」というアイデアに首根っこをつかまれる。
オープンエアでビール、いいじゃん。
返信すると、北浜のリバーサイドで飲んでます、との復信。
京阪電車で北浜へ出る。


   


老師は中之島バラ園で飲んでいた。
そうか、五月はバラの季節か。
♪ 五月 この僕が帰る まばゆい五月 紅いバラは 思い出のバラは 君の庭に 咲くだろうか  (「五月のバラ」)
作曲は川口真、詞はなかにし礼、こういう60年代の都会的な歌をつくらせたら最強のコンビネーション。
オリジナルはブレンダ・リーの「思い出のバラ」、日本語で歌っている。
日本人が歌うとなぜか「五月のバラ」になる。
尾崎紀代彦、布施明らの素晴らしいカバーバージョンがある。


モルツ生は500円と観光地価格。
かわいた空気の中で飲む黄昏ビールは価値がある。
花園に初夏の日差しがふりそそいでいる。
バラの花見酒だ。
 
   



で、花見の一曲。
エルビス・コステロの『A Good Year for the Roses』
コステロがカントリーの名曲をカバーした『Almost Blue』収録曲。

関西に出てきたばかりの頃、このアルバム(もちろんLP)を買って擦り切れるほど聞いた。
その中でも一番好きな曲。
元々、ジョージ・ジョーンズという歌手のカントリーソング。
ジョーンズのLPも輸入盤の店で買ってしまった。
いささか俗っぽい歌詞なのだが、知らずと涙を誘う叙情に満ちている。


 I can hardly stand the sight of lipstick
 On the cigarettes there in the ashtray.
 Lying cold the way you left them,
 But at least your lips caressed them
 While you packed.
 Or the lip print o a half-filled cup
 Of coffee that you poured
 And didn't drink… 


灰皿に置かれた口紅のついたタバコ。
荷造りして男のもとを離れようとする女。
半分注がれた珈琲カップについたリッププリント。
通俗小説的な別れの風景。


ランディ・ヴァンウォーマーの『アメリカン・モーニング』と言い、
デンバーの『悲しみのジェットプレーン』といい、PPMの『朝の雨』といい、
別れの風景を歌った曲が好きなんだな。
ペドロ&カプリシャスの『別れの朝』も好きです。
困ったもんだ。
 

…話は黄昏ビアに戻る。
じゃあちょっと河岸を替えて飲みますか?
で、珍しく北浜吞み。
英国系のバーやボストンクラムチャウダーの専門店、スペイン料理、蕎麦酒などから選んだのはここ。
「あなごや」です。
http://tabelog.com/osaka/A2701/A270102/27071567/


  


穴子炙り刺、煮穴子、骨せんべい、天ぷらもいい。
穴子以外も旨い。
日本酒は夏の涼しげな辛口酒がずらり。
3杯ずつ吞む。


もう一軒、バーでもどうです?
老師は昨日も焼肉で吞んだらしく珍しく辞退される。
そのかわりに新大阪で吞みませんか? と誘われる。
ようわからへんわ。


新大阪駅で酒豪Nさんをお出迎え。
おっさん二人が改札口で待つ。
こっぱずかしいはずが酔ってるから臆面もない。
Nさんのおごりでワインを飲む。
珍しくファッションの話なんぞで盛り上がる。
酔ってるから。
ごちそうさまです。
帰りは尼崎駅をスルー、気づいたら塚口駅。
傷は浅いぞ。
されど23時過ぎの福知山線、本数が少ない。
半袖ポロでは寒い。
酔いが覚めた。
二日連続でほぼ最終電車。