2012/1/27 どうでもいいと思ってるところがすでにダメ

今日も左肘を90度に曲げて速歩で一里歩く。
出がけに風呂場で頭を洗ってもらってたら診察に遅刻しそうになる。


Podcast小島慶子が『キラ☆キラ』を3月いっぱいで降板することを知る。
本人が去年の暮れからの降板のいきさつと理由を話す。
パートナーのピエール瀧が、なんだかよくわかいませんが、と愛想笑いしながら言う。
ピエール氏は口には出さないが、そんなことが理由なの? と思ってるみたい。
僕も同感、なんだかよくわからないぞ。
「ラジオに注目が集まっているので、まだラジオを聴いていない、40代、50代の男性の自営業の人を意識したしゃべりをしてください」
局側からこんなリクエストがあったらしい。
今聴いている人に話しかけながら、その肩越しに聴いていない人を呼び込むしゃべりをしろということ?
それは絶対できない、と彼女は思い、意見は対立した。
結果が降板に至ったのだそうだ。
ペギー・リーの歌ではないけれど『 Is that all there is (そんなことなの?)』だ。
小島慶子が聞いたら怒るかも知れない。
CMで夫役のリリー・フランキーが「どうでもいいことで喧嘩した」と言うと、
妻の深津絵里が「どうでもいいと思ってるとこがすでにダメ」と返すが、それに似ている。
琥珀色の戯言』というブログに小島降板についてのエントリーがあった。
医師であるブログ主は以前、小島慶子のラジオや彼女の著書を読んでこう書いている。


  「嫌われないための言葉というのは、誰からも愛されない」ということです。
  「お前なんか嫌いだ」という人に言い訳をするために時間を費やすのはなく、       
  「それでも好きだ」と言ってくれる人のことを、大切にしよう。


小島慶子はそういう人だ。
そうだ、そうだと深くうなづいて読んだ。
彼女は毅然した態度を貫いてきたのだろう。
だからこその降板劇なのかもしれない。
でも、昨日の降板についての今回のエントリーをこう結んでいる。


  ただ、僕自身としては、こういうときに「そんなの自分はイヤ!辞める!」
  と言うのと、「相手の言うことも聞きつつ、少しずつでも自分のやりたいことが
  できる場所を確保しながら進んでいく」のと、どちらが正しいのか、
  結論が出せないのです。


  いや、僕はおそらく後者を選ぶ人間なんだろうな、たぶん。


http://d.hatena.ne.jp/fujipon/20120127


広沢虎造浪曲『石松の代参』を思い出した。
次郎長が石松に讃岐の金比羅さんへ代参を頼む。
その際、おまえは酒が入ると人が変わるから道中は笹のつゆほども飲むなと言われる。
石松はそんなことは出来っこねえと代参を断る。
親のいうことが聞けねえのかと次郎長が激怒、石松を切り捨てると脅す。
親分に斬られて死ぬなら本望、さぁ斬ってくれと石松。
そこへ兄貴分の大政が仲介に入る。
石松を呼び寄せて言う。
「やめたってことにしときゃいいじゃねえか。親分も言いだした手前引けねえんだ。
 石や、お釈迦様がなんと言った、本当の事を言って人がとんだ災難に遭う。そう言う本当は役には立たない。
 そう言う時には嘘をつけ、嘘も方便、処によって宝になる、お釈迦様の付いた嘘は方便、宝になった。」


ちょうど時間となりま〜した。
小島慶子降板の一席、続きはのちほど。



続きです。
数年前、『ストリーム』が終わり『キラ☆キラ』が始まった。
初めて小島慶子というアナウンサーの声を聞いた。
トークも達者だし、女性には珍しく一人語りも上手い。
何よりも耳障りのいい声が僕のツボにはまった。
聡明な話し方をする女性とある種の声に弱いのだ。
秒殺でファンになった。
『ストリーム』同様、Podcastで愛聴することにした。


彼女のラジオに対する愛情もこびを売らない態度も好きだった。
でも、何だろう?
フリーになる1年くらい前からちょっとした違和感を覚えるようになった。
ファンだけど実際に会ったら苦手かも、という感覚。
それでも原発や自殺問題など社会問題への公平で謙虚な態度は好ましいものだった。
ラジオの中の小島慶子を僕は支持している。


話を戻そう。
降板理由=40代、50代の男性の自営業の人を意識したしゃべりをしてください。
こんなこと局と出演者の間ではよくあることじゃないの?
たぶんマーケティング担当の分析でそういうことになったんでしょう。
スポンサーがつきやすいとか、未開拓のゾーンなので、とか。
でも、ラジオを聞かないターゲット年齢のおじさんたちは“意識したしゃべり”をされても、
ラジオで“直接呼びかけ”られても、小島慶子いいねえ、ラジオいいねえ、とは思わない。
ファンになるってそういうもんじゃない。
40代、50代のおじさんって、そもそも僕らのことでしょ。
周りの40代、50代にはPodcastで『キラ☆キラ』聞いてる人多いですよ。
ま、たまたまでしょうけど。


番組で愛想笑いしてたピエール瀧が頷きながら、
「大人の事情なんでしょうかねえ、よくわかりませんが」と言ってた。
『石松代参』じゃないが、そういうことにしときゃいいじゃねえか、と僕も思う。
もっとしたたかに、取り引きしてもいいのに、とさえ思う。
「私としては不本意ですが わかりました」と飲んで交換条件として複数年契約するとか。
そんなプロスポーツのエージェントのようなことしないか。


降板の説明する前々日のオープニング(Podcast)で小島と堀井憲一郎が“バカの蓋”について話をしていた。
なまじ小利口にならずにバカのふりをした方が本当は賢くて幸せなのだという主旨。
わかってるじゃん。
この際しっかりと蓋を閉じてバカになればいいのに、と思う。
昔見たあるAVを思い出した。
気持いいことをされた男優が「ああ、バカになっちゃいそう」、女優がすかさず「バカになっちゃえば?」と返す。(笑)
すいません。
最近どうにかしてます。
ギプスされて手足が拘束されてるとフラストレーションが溜まるようです。
小島さんは自らの力で今のポジションを勝ちとった。
それは誰にでも出来ることじゃなく、かつラッキーでもあると思う。
とにかくやめないでって思うわけですよ。


小島慶子『キラ☆キラ』降板、そんなふうに思った次第。
実は見当ハズレで真相はまったく違うのかもしれませんが。
でも、思うんです。
「そんなの自分はイヤ!辞める!」と言う気持、わかります。
僕レベルでもそういうことは年イチくらいである。
でも、ここ数年は「相手の言うことも聞きつつ、自分の場所を確保しながら続ける」を選択。
そして、人生に対するそういう態度がこれまでの自分にとってプラスだったかと問われれば…No である。
自信持って言えることは少ないがそれだけは自信を持って言える。
どーでもいいと思ってるところがすでにダメ、の所以であります。



毎日通う甲子園界隈。
南側の公園から見た画。
センバツが始まる頃には桜も咲くだろう。

球春になったらまたここから写真を撮ろう。
思えば去年のセンバツも桜も格別だった。