ぷよねこ減量日記 2009/5-2016/1

旧ぷよねこ減量日記です。2016年1月に新旧交代してます。

2015/12/29 東京 Day6

メモ:毎日食べられるんだけど常に嘔吐感がある ストレス こうして人は体内にがん細胞をつくるのか?
   冬の青空 自分がこんな状況の年の暮れに天気が良すぎて泣ける 
   泣きごとを公開日記に書くのは癒しなのだ
   映画「恋人たち」の主人公が独白するのと似てる 人生を続けるための癒し 治療
   朝、目覚めたら4時50分 昨日より眠っていることに安堵す 二度寝で覚えている夢を見た
   半蔵門線 渋谷 すでに日常 編集室にこもる 異音を発するMac 部屋を変えてもらう
   編集 素材の取りこみ作業 神南カレー 並行してすすむもう一編の編集 
   午後遅く突然の編集チェックが入る  試写 手直し 自分で編集したいのだ 8時過ぎ終了
   眼鏡堂収録終わりで合流する予定が流れる 神保町サイゼリアでワイン飲みつつ眼鏡堂とメールトーク
   ホテルに戻りヒロとメールトーク もしかして明日の夜に帰れるかも?


渋谷の編集スタジオ、気分的には牢獄、あるいは取調室、のような部屋。
Final Cut Pro のオペレーターにも2日で慣れました。

   


上の編集ルーム「ヌーベル・アージュ」とこの「相鉄フレッサインお茶の水神保町」を単純往復する日々
   

2015/12/28 東京 Day5

あいつ出来ねえなって無能呼ばわりされても平気でぐっすり眠れる強い人になろう。
ぼくの無能のせいで誰も死なない。
プライドを捨てろ、その手のプライドはあまり価値はない 
一度切れちゃえば? って眼鏡堂が言った。
主戦場じゃないし関係ないじゃん、と。
そういうことを言ってくれる人がいることが今は本当に嬉しい。
安心して下さい。
死にそうになる前にはキレるつもりです。

   
メモ:明け方3時半に目覚める 時計を見るのが恐い きょうは何時間眠れただろうと計算する 
   睡眠時間の数字そのものに意味は無いのに
   さすがにきょうは走らない 起きたらすでにぐったり疲れている朝 構成の手直しを2時間ほど 
   おにぎり一個の朝食 米粒が咽を通らない
   渋谷 御用納めのビジネスマンといっしょに半蔵門線 トラスト事務所でプリントアウト 
   歩いて編集スタジオ アウェー感満載
   編集マンとパラレルで作業に入る  初めてのファイナルカット7 孤独に躓きながら編集に没頭する 
   Mac本体が異音を発し動きに極端に鈍くなる ストレスが倍加する 
   8時半に強制終了 集中力がもたない
   東京の営団地下鉄の販売機でもICOCAのチャージが出来るのにちょっと驚く
   サイゼリアへ行くか その近所の焼肉屋「空」 
   まだ肉が食えることに消化器系は大丈夫 食欲不振はメンタル
   神保町のホテルに帰ってヒロとメール 31日に帰って2日に上京することを伝える 
   ちょっとショック とのこと 
   彼女は両親ももういないしさみしい正月になる 申し訳ない
   2015年から2016年はとんでもない年越しになった なんじゃこりゃ、と声に出しそう 


生涯最悪の年越し ネットで拾ったキアヌ・リーブスの言葉を胸に眠ろう。


     あなたの人生の中で苦労したすべてのことのおかげで、今のあなたの存在があります。
     苦難の時はあなたを強くするだけなので、そんな時には感謝しましょう。


いま、一番の楽しみは家に帰ること。
兵隊として満州や南方に来てるわけじゃないけど…。


午前7時の神保町さくら通り。
  


下弦の月。
  


神保町「空」にて独肉。
  


焼肉に白飯。
  
 

2015/12/27 東京 Day4

♪ なんでも無いようなことがシアワセだったと思う なんて歌があったっけ。
アン・サリー トヌー・ナイソー シルビー・ギエム ラグビー観戦 
駅伝取材 ハーフマラソン 気心の知れた仲間との飲み会 

数日前までの日記を読み返しながら目頭をおさえる。
正直言えば仕事を受けたことが失敗だったと思う。
センサーが危険を察知できなかった。
自分の身体、脳力を過信していた?
今回でかなりの損傷を受けるだろう、というかすでに受けている。
でも、なんとか切り抜けて日記にあるような日々に生還したい。
ディレクターとしてとんでもないものを作ってしまうのは恐怖だけど今回ばかりは追いこまれている。
しかもこんなトシになって。
今後の判断材料として、あるいは スポーツの世界で頑張る覚悟ができたらラッキーだと思う。 
ホテルに帰って再チェックイン。 
当初の予定では今日帰れたはずなのに…。
新しい部屋で鏡に映った自分に言う。
やっちまったな


メモ:目が覚めたのは4時半、そこから眠れない
   肉体が疲れているのではない メンタルダメージ
   快晴 8時から走る 今月皇居9周目 日曜日 みんな楽しそうに走っている
   明日からはこんな走る余裕はないだろうな
  


  


メモ:朝、トラストの事務所が開いてない プロジェクトルームも入れない 困った
   昼に予定していた駒沢公園の下見を午前中にする ランナー多し 
   東洋の魔女が躍動した舞台 下見は収穫なし

  


メモ:渋谷に戻りもろもろの編集準備作業 まだ編集は始まらない
   トラストとプロジェクトルームを何度往復するのか 
   片道徒歩8分 700m 往復すると1400m 疲れる

  


メモ:昼食は渋谷更科でカツ丼、まだ食欲があれば大丈夫かと 美味しくない
   戻って検索 構成手直しなどなどで8時過ぎる
   夜は渋谷更科で独酌 センター街の喧騒のど真ん中なのにここには静けさがある
   ビール一杯で蕎麦は食べず

  


メモ:ホテルで4泊分延ばして再チェックイン 少しだけ広い部屋に変わる
   ヒロに頼んでおいた血圧の薬が届いていた せめてもの安心材料

  

2015/12/26 東京 Day3

メモ 今日も4時台に目が覚める まんじりともせず夜明けを迎える 
   6時過ぎにまた寝る 7時半起床 皇居8周目
   土曜日でランナーが多い 起き抜けは体調が良くないのだが走り終えると楽になっている 
   肉体的に疲労ではなく心の疲れは明確
   これが続くと肉体的にダメージを受けるのは必至 食欲がない 
   渋谷の富士そばでほうれん草そばの朝食 麺を半分残す
   渋谷のプロジェクトルームで作戦会議 とにかく5本同時進行がキツイ 
   明かな作戦ミス 愚痴は尽きない 
   昨夜気がついた編集ソフトの問題 帰れなくなる 結局、東京滞在を4日延長 
   31日朝に自宅へ帰り2日朝に戻る算段 
   新幹線便、ホテルを押さえる 同時進行でトラストで映像取りこみ作業 
   使える素材が少ないことに焦りをつのらす
   ラグビーの試合 近鉄がコムに勝って3位通過 
   サントリーは東芝に敗れグループリーグ敗退 フィギュア日本選手権は羽生が勝つ
   気晴らしに眼鏡堂氏と飲む 渋谷の焼き鳥名店 神山町の隠れ家BAR 涙が出るほど嬉しい
   ねこ八で美味しい純米酒を呑む 石巻の日高見 燗と冷 Xmasプレゼントという雲丹豆腐が旨
   帰りは渋谷を避けて代々木公園から新御茶ノ水経由で神保町の宿 セブンイレブンで買った宝焼酎を飲む


ジョグ前のストレッチ。
ホテルの前で自撮り。
  


  


2週間前はこんなに艶やかでした。
http://d.hatena.ne.jp/shioshiohida/20151216/1450194563
今は冬枯れ、淋しい。
  


いつもセンター街が通勤路なのでこのあたりに来るとほっとする。
  


「鳥竹」にて焼き鳥盛り合わせとサッポロラガー。
  


渋谷神山町、このあたりは「奥渋谷」とか「奥渋」とか呼ばれているらしい。
が、エイリアンには分からない。
眼鏡堂が連れて行ってくれた猫八という隠れ家バーです。
洋酒ではなく日本酒をいただく。
バーテンダーも洋装ではなく和装、しとやかな女性バーテンダーでした。
  


12月、この仕事のことが心配だったのでいろいろ入っていた
嫁とのライブコンサートやマラソンいくつかキャンセルしようかと思っていた。
でも、いま全部やっておいたよかったと思う。
やらずに今ここにいたら悲しくて泣ける。
眼鏡堂氏と熱燗を飲みながら、
嫁とラグビーを見に花園や西京極へ行ったことを思いだしたらシアワセだっんだなあ、
とマジで涙が出そうになった。

2015/12/25 東京 Day2

メモ:明け方に目覚めて眠れぬパターン それでも5時間寝てるから大丈夫か 
   曇り空 皇居ジョッグ 7周目 
   マーク・ノップラーの渋い歌声を聞きつつで走る さくら通りのガストで鮭朝食 
   午前中は相鉄フレッサインの狭いシングルにて何度目かの構成案手直し 
   3時間を要す 昼食はビフカツ一枚定食 渋谷 プロジェクトルーム 
   泥沼は深まっている気配 高まる健康不安 
   トラスト事務所で調整作業 何度目かの構成打合せ1時間半 
   激しく疲弊す またトラスト事務所に戻り素材取りこみ
   神南カレー ハートランド 戻って素材取りこみ 
   時間切れアウト 半蔵門線 クリスマス セブンイレブン
   編集作業に関して致命的な問題に気づく 
   Final Cut Pro のバージョンが違うので予定していた自宅編集が出来ないかも?
   長い一日 日ごとにつのる不安

   
  


  



その頃、西宮の自宅では…。
  

2015/12/24 西宮〜東京 Day1

メモ パッキング 朝食 のぞみ 指定を間違える 1時間早い自由席 富士 
  「ウイメンズ・マラソン」読了
   お茶の水 坂を下って神保町 フレッサイン ホワイトボード 蕎麦 
   5度目の渋谷 素材検索 デジタイズとか
   8時半チェックイン サイゼリア 外国で仕事してる気分 
   いい意味じゃなく 言語が違うって意味で
   おまけに年末年始は一日も休めないかも
   


東京仕事の長い一日が終わり午後9時過ぎ、
神保町で独りサイゼリア飲み。
200円のデカンタ赤を注文したが、
ふと思ってボトルにする。
スパークリングの赤、
飲み残しは持ち帰り出来るそうで。
店内に流れる誰かが歌うホワイトクリスマス。
静かな雨のXmasイブ。
宗教とは無縁のニッポンのウインターイベントXmasは
21世紀なって賞味期限が切れたのかなと思う。
思わず遠くを見る目になったりして。
マラソンの小説を読了。
主人公が好きになれなかったけど後半ちょっと泣いた。

2015/12/23 3年連続3回目

宝塚ハーフマラソン、走り終えました。
安心してください生きてます。
思えば2013年から3年連続で走ってます。
自宅からのアクセスが良くて、時期もいいのかも。
今年はかなりヤバイ状況でしたがここで焦ってもたいして好転しない。
そういう判断は経験からだいたいわかる。
無理することはないが約束(予定)は守る。


コースはほぼ武庫川の河川敷なので新鮮味はない。
毎年、10分ずつ遅くなってる。
衰えるにもほどがある。

  


舞鶴のタイムをターゲットに走った。
13キロくらいまではA藤と並走。
右足に小石が入って痛かったので先へ行ってもらう。
独りになったらやっぱりペースがつかめない。
それでもシーズンベストの⒉時間15分台。
3月末の豊橋ハーフは自己ベストを狙えるようになったらいいな。


スタート前のいつもの風景。
温泉街の山を背負う宝塚は好きです。
  


今回、わがチームから出場したのは僕を入れて4人。
安藤選手は受付時間に遅刻するし、山田選手は勝負靴を会社に置いたままで忘れるし、松本選手は前日に缶ビール13本も飲んで二日酔い。
タルンでますな。
  

3年目となればスタートは横入り。
列に入ったらすでに5分前、早!
宝塚市長の鉄腕アトムが高らかに鳴り響く。
♪ 鉄腕アトム、最初の1フレーズから音程が激しく外れた。
いっそ気持ちいいくらいの音痴。
ことしは絶好調!
素晴らしい。
https://www.facebook.com/matsumoto.takanori.54/videos/1082629041748172/



それでも山田選手が去年に続き自己ベスト更新。
ハーフ1時間34分台はチーム新記録です。

  


レース中、雨に降られず、無事に極楽にたどり着いた。
3年連続で「宝乃湯」& 宴会。
今年は二次会に参加する。
JR尼崎駅、略してジェイアマの「とり一番」
2年ぶりに地鶏の鉄板鍋を喰らう。
もちろん最後の雑炊が目当て。
  

2015/12/22 ボレロ・ザ・ファイナル

朝7時起床、自宅で仕事をする。
構成を手直ししてメールし、天気がいいのでジョギングを5キロほど。
今月、ここまで98キロ走った。
あすは3年連続3回目の出場となる宝塚ハーフ。


   ♪ てつわーん あとーむ


おばさん市長の歌う自由な音程の鉄腕アトムが今年も聞ける。
目標は特になし。
21キロちょっと走って、生きてフィニッシュ出来て、風呂入って、つめたいビールが一杯飲めたらそれでいい。
最近、なにか身体や精神に負荷がかかるようなことがあると、生還出来るだろうか、と考えてしまう。
加齢だからというわけじゃないだろう。
若くたって危険性はある。
臆病になってるだけだと思うけど…。


   


   


   


   




          




初めてシルヴィ・ギエムを見た日は7年前になる。
その日の日記はもうネット上に残っていない。

2009年1月18日…バレエを見に行く。
東京バレエ団がモーリス・ペジャールのガラをやる。
目玉は『ボレロ』、演じるのは客演のシルヴィ・ギエム
冬の雨、歩いて夙川駅まで行く。

西宮北口駅はものすごい人出だった。
雨でガーデンズへ家族連れが集中しているのだろうか。
バレエのあとで映画にでも、と思っていたが即座に諦める。

芸術文化ホールの大ホールは満席。
3つの演目はすべてペジャールの振付。
最初は群舞、『ギリシャの踊り』は前衛舞踏のような雰囲気。
男は上半身裸、女はレオタード。
なかなかどうして、魅せられるパフォーマンスだった。
休憩時間にバレエ通のヒロが、東京バレエ団って凄いね、今まで見ずに損した、と言う。
さすがペジャールにお墨付きをもらっただけにことはある。
(『ボレロ』を始めとするペジャール演目を許されているのは世界で二つだそうで、
 ペジャール自身のバレエ団以外にはこの東京バレエ団だけなのだ。)

二つ目は『中国の不思議な役人』というミュージカルっぽいバレエ。
音楽はバルトークで、これは意味がわからず見るのが苦行だった。
バルトークはサイトウ記念でも聞いたが僕にとって天敵のような音楽家だ。
ムンクの叫びのようなホーンが延々と続いたり精神がかき乱される。

最後に『ボレロ
踊るのはシルヴィ・ギエム、フランスのバレリーナ。
数人の男を従えて赤いちゃぶ台のようなポディウムで踊るシルヴィ。
ひとこと、圧巻でした。
ドキドキしました。
バレエで鳥肌は初めての経験でした。
あの音楽はズルいよなあと思う。
ピアニッシモから入ってじっくり20分かけてフォルテッシモまで登り詰める。
盛り上がらないはずがない。
シルヴィ・ギエムが美しい。
満場が本気の拍手。
1階席は全員がスタンディングオベイション。
天井桟敷の4階席にいた僕らも身を乗り出して拍手しました。

終わって出ると雨があがっていた。
ヒロが、シルヴィ・ギエムはいま世界ナンバーワンのプリンシパルやわ、と言う。
1965年生まれ、40歳を越えていると聞いて驚く。
実は今まではバレエにつきあっても正直言えば退屈だった。
でも、もういちど『ボレロ』見たい。

ペジャール版の『ボレロ』は映画『愛と哀しみのボレロ』ではじめて見た。
ジョルジュ・ドンが踊った。
だから、あれは男のものだと思っていた。
ヒロに、あれはもともとは女性に向けて作られた振り付けと聞いて驚く。
あの鞭のような肉体の動きは男性的なのに。

現代バレエは肉体を見るものだと思った。
シルヴィはまさに『完全なる身体(パーフェクトボディ)』
あの鋼のように研ぎすまされた肉体が、必ずしも人間の理想である、とは思わない。
が、芸術作品として人間を魅きつけるのは事実だ。
一度でいいから自分もあんな身体に、と思ってしまう。
現実は見たくない。


          


きょうは冬至、浴槽にゆずが浮いた。
   

2015/12/21 大阪駅11番線

6時起床、雨が降っている。
6時半から仕事をする。
映像素材の検索リストをざっと見て必要なものをオーダーする。
現状では使える素材が少ない。
この先のスケジュールを思うと暗澹たる思い。
だけど、落ちこむな。
体調を崩すな。
前に進めばいつか終わる。
ただいつもののんびりした年末年始にはならないと覚悟する。
のんびりした年末年始がいかに得がたいものだったかを知る。


10時前から筋トレ。
中2日と言いつつ出来なかった予定日には今日みたいに翌朝やっているので実質中3日ペースになる。
それでも続けていればいい。
風邪を引かぬ身体を維持しろ。


午後イチでニュース斑会議。
例によってJR神戸線が人身事故で遅れて10分遅刻する。
続いてミニ番組の会議。
そのまま東京仕事をMacBookで続ける。
雨も上がっている。
5時過ぎから中之島を走る。
気詰まりの時はあえて走って解消。


光のジョギングコース。
   


ジョグリスでシャワーを浴びてチェックアウトすると受付に山田敦子さんがいた。
きょうは大阪城公園インターバルトレーニングらしい。
来年の春は広島でアジア大会、横浜でワールドツアー、そのあたりでリオ代表が決まるのだとか。
   


ラン後はつつましくせんべろ立ち吞みで独酌して帰ろうと思ったがひょんなことから4人で飲む。
京橋のオープンしたばかりの土佐料理の居酒屋「わら焼き部」
オープニング特別価格でサッポロ赤星の中瓶がなんと100円!
他にもメイン料理の鰤のわら焼き、鶏のわら焼きもセットで680円。
なんかんかやで独酌くらいの値段で済む。


Y田(ダーヤマ)とエキナカで一杯だけ飲もうとするも大阪駅構内の店は満員。
ならば、とコンビニでウイスキーの水割りを買って11番線へ行く。
大阪駅11番線は北陸方面行きの在来線特急の発車するホームだ。

   


22時台、すでにサンダーバードの最終も出てしまった。
隣の10番線の喧騒を向かいに見て、誰もいない静かな11番線。
次にここに来る列車は東京行き寝台列車サンライズ出雲」で0時過ぎだ。
オアシスのような2時間、待合のベンチに座って缶を開ける。
   


思えば、懐かしの “11番線” だ。
二十代後半から三十代にかけてアル中のY田とよくこうして飲んだものだ。
1987年より前かもしれない。
とすれば国鉄大阪駅だ。
あるとき、そうだ、金沢行こう!と雷鳥(当時)の最終に飛び乗った。
今思えば非常識な時間に友人のSの家に転がりこんだ。
若かったなあ。
いまはとてもそんな体力も根性もない。

   


   


当時は今よりもっと狭くてごちゃごちゃしてたホームも国際空港のように小ぎれいになった。
でも、今は昔、あの場末感が懐かしい。
外国人のバックパッカーが数人、待合室に暖をとりにやってきた。
そんなんもまた空港みたい。

2015/12/20 冬の喝采

⒉年連続で高校駅伝のデジ撮影に行く。
早朝7時12分夙川発で烏丸まで阪急電車。
呆れるほどの冬の青空。
内容と関係なく黒木亮の小説の題名を思い出す。
「冬の喝采」
そうか、駅伝取材から連想したのか。

冬の喝采

冬の喝采


A木にタクシーで拉致され西大路の第1中継所へ。
こちらも去年と同じ⒉年連続です。
スタートまで⒉時間以上ある。
平野神社で朝食をとる。
保温ポットに入れた熱い豚汁が嬉しい。
こちらも去年と同じ。
コピーのような一日。


狙いは大阪薫英のムセンビ妹(1年)と西脇工業の高橋ひな(⒉年)です。
アマチュアカメラマンに罵倒されながら右往左往する。
高橋はトップを走り、ムセンビ智美が34秒差で追う。
撮影後、西京極へ移動し、フィニッシュを撮る。
こんなに間近でフィニッシュの瞬間に立ち会うのは初めてだ。
役得!
5区最終区間で勝負が決まったようだ。
トラックに入ったときは世羅高校がすでにトップに立っていた。
3位に薫英、西脇はトラックで須磨学園に抜かれ5位だった。


   



メモ:西京極から河原町 去年はずっと立って帰ったので作戦変更 
   新京極 三満寿 蕎麦まつもと 酒のほそ道新刊 帰宅してカーリング見ながら休む
   サッカーCWC 朝食のような夕食 少しの晩酌 嬉しい 
   世羅高校アベック優勝とサンフレッチェ広島が3位決定戦で広州に逆転勝ち ヒロシマの日


   

2015/12/19 冬の青

初冬の青空。
冬支度する六甲山。
海原を走る学生ヨット。
米沢から届いた霜降り肉。


仕事せなアカンのに午前中はやりたいことを先にやってしまった。
日々を慰安が吹き荒れる、とはこういうことを指すのか?
(違いますよね)
いやぁ、それにしても悲しいほど空が青い。


  


  


  


  



図書館へ行った。
老人たちが新聞や雑誌を読んでいた。
七十代が中間値(メディアン)だろうか。
僕もそんなに遠くない。
あと十年ちょっとで仲間入りだ。
リタイアしたら今よりもっと本を読みたい。
脳や目や体力がどこまでついていくかは問題だけど。
図書館の開架書棚に並んでいる本って何冊あるのだろう。
人は一生かけてもここにある本を全ては読み切れない。
その感覚って人生に似てると思った。
アレもやりたいコレもやりたいと望んでも、
たいていの人は一生かかってもわずかで限りがある。
開架書庫の本すべては読めない。


最近、この数年、よく考えることがある。
収入が先細りして、身体が衰退していくこの先のこと。
当然、贅沢は出来ない。
たとえば、と具体的に考える。
お酒を飲むこと。
外飲みは控えよう。
たまに銀座屋とか七津屋とか得一とかで友だちと飲もう。
月に二度くらい。
ときどきプチ贅沢して大安とか徳田酒店とか行けるかな。
よしむらとか赤垣屋には季節に一度行けたらいいな。
基本は家飲み。
そこそこ上等のウイスキーや日本酒を買っても、
外飲みに比べたら安いものだ。
苦しくなれば焼酎甲類の4Lペットボトルでもいい。
映画は今まで録りためたDVDが500作品ほどある。
月に二度くらいは夫婦50割引で映画館に行ける。
この先にある素敵なミニマム生活。
てなことをいつも頭に浮かべて今を楽しんでいる。



…午後から自宅で仕事。
構成案を手直ししてメーリングリストに送る。
スケジュールを確認してぞっとする。
12月半ばまで4度も東京へ行ったがその4週間でほとんど前に進んでいなかった。
この年末年始から⒉月半ばにかけて怒濤のような急流になる。
仕事は得てしてそういうものだが不案内で先が見えないアウェーだけに不安しかない。
今日のメインは映像素材をFinal cut pro Ⅹ で編集出来るように外付けハードディスクに取りこむ作業。
字幕付きの使えない素材も多く、先が思いやられる。


慣れない作業で肩が凝る。
1時間以上の素材をとりこむのに時間がかかる。
その時間を使って気分転換に買い物に出る。
「ゆげ焙煎所」でエチオピアを買う。
成城石井」で開運の無濾過原酒四合瓶を買う。
マックスバリュー」でヒロに頼まれていた牛肉の細切れとなめ茸を買う。
今日このあとは書き物はしないからと近所の「ツバメヤ」で立ち吞み。
ったく、しょうがないなあ。

   


夕食は開運の生原酒にあったまる牛肉ときのこ数種の鍋。
きのこは、椎茸、しめじ、えのき、舞茸、キクラゲ、なめ茸です。
他には牛肉、里芋、牛蒡、大根などの根菜類。
  


明日は高校駅伝のデジ撮影で早朝から京都へ行く。
⒉年連続2回目の都大路第1中継所。

再録 2005/12/18 15歳のオーラ

※10年前の今月今夜です。
 フィギュアスケートのグランプリファイナルで15歳の浅田真央が躍動した。
 トリプルアクセルを軽々と跳んで笑顔の着地。



晴れて寒い朝。
昨日、録画したフィギアのGPファイナルを観て遅くまで起きていたので10時起床。
ストーブをつけてもなお寒い。日本列島はこの冬一番の寒波に晒されている。
今、この部屋にいる実感としても、かなり寒い。手足が冷える。歳かな?
体重69.70キロ。


…録画して観たGPファイナル
最後に登場した浅田真央にはオーラがあった。
そして演技を観て、鳥肌が立ち、目頭が熱くなる。
まるで映画のラストシーンのようだった。
GPファイナル初出場の15歳。
女王スルツカヤがノーミスの演技をしたにもかかわらず、追いつかれるどころかフリーの檜舞台でさらに突き放した。
そして、ぶっちぎりの優勝。


しかし、この少女にはトリノ五輪に出場する資格がない。
この背景が物語にちょっとしたスパイスを添える。
悲劇のはずだが、浅田真央の天真爛漫さがそれを感じさせない。


     


いとも簡単にトリプルアクセルを決めた。
その気になれば3-3のトリプルアクセルのコンビネーション、さらに4回転も可能だという。
大舞台でもまったく動じない天性のスケーティング。
何の力も入れず、まさに滑るような滑り、である。
フランスの新聞「レキップ」に
「あのスルヤ・ボナリー(フランス)が嫉妬で顔色を変えるようなトリプルアクセル
 引退したボナリーはこのジャンプを跳ぶことが夢だった。
 この日本の少女は12歳のときに世界で初めて3×3×3のジャンプを成功させてしまったのだから。」
(ボナリーは瞬発力のある黒人のスケーター、ジャンプが得意な選手だった)


今朝の新聞にスルツカヤのコメント。
「私は負けていなかった」
ノーミスで演技したのに女王の負け惜しみだろうか。
認めたらトリノで金メダルをとっても価値が半減してしまう。


安藤美姫が霞んでしまった。
いつものことだけど演技前に緊張で顔がこわばっていた。
安藤は本番で普通に演技が出来れば上位は難しくはないのに…。
自分が一番年下なら気楽に滑れただろうけど、
年下の浅田真央の存在がプレッシャーになってはいないだろうか。
彼女がいつかインタビューで言っていた。
「いまトリノで頑張らないと、次はすぐに真央に抜かれちゃうから」
そんな焦りもあるのだろう。

…夕方、ものすごーく寒い中でJog&Walk。
でも、気持ちいいものだ。
ビーチウォークにて、腕立て伏せ20回。


…実家の母から送られてきた名古屋コーチンの味噌鍋。
水菜や葱が旨い。純米吟醸「勝駒」を飲む。


…今日はスポーツテレビ観戦三昧。
仕事をしながら延々とスポーツを見続ける。
実業団女子駅伝は凄まじい吹雪の中でゴール、
Vリーグ女子はNECが24-19から逆転負け、
ラリーポイントでは珍しい。
FIFAトヨタカップ決勝とフィギアのエキジビションを交互に観る。
やはり浅田真央がダントツだった。
特に美少女趣味はないが、フィギアというスポーツに鳥肌が立つ感覚は初めて。

2015/12/18 白熊ジャズ

寒くなる。
寒くなるが震え上がるほどではない。
折に触れ、去年や一昨年や5年前の同じ日の記述を読みかえすが例年はもっと寒い。
朝、走らず、プールで少しだけ歩く。


午後イチでナレーション録り立ち合い。
ナレーターが STARWARS のイベントに出演するのできょうは前倒しのスケジュール。
収録後、IMPのスターバックスで東京仕事のメールを書く。
年末年始のスケジュールがどうなるか?
とにもかくにも健康の確保は最優先だ。
そして、毎日一歩でも前に進むこと。


OBPのコーヒーショップ、窓にカラフルな木々が映りこむ。
  


12月半ば、この季節はまだ景色に色彩が残る。
  



トヌー・ナイソー トリオ@兵庫県立芸文センター小ホール
澤野工房プレゼンツの素敵なジャズコンサートでした。
バルト海の小国エストニアのピアニスト トヌー・ナイソー。
最初に聞いたのは2007年12月、次が2012年の同じ12月。
今回で3回目のリピーターとなりました。
   


御年64、かのニキータ・フルシチョフ似の風貌。
白熊がピアノを弾いている。
ステージでのユーモラスな愛想の良さは変わってません。
マンシーニの美しくも悲しい「ひまわり」に目頭が熱くなり、
「戦場のメリークリスマス」の音のきらめきに鳥肌が立った。
ジャズピアニストには音で遊びたい人、踊りたい人、
そして、歌いたい人がいると思うのですが、
トヌー・ナイソーはまさに歌いたいピアニストだと思う。
さすが “ 歌う革命 ” の国 エストニアです。

  


2回あったアンコールで STAR WARS のテーマをお茶目に弾いてくれた。
そうそう、今日は世界同時公開の日でした。


芸文ホールでは毎年暮れにジャズコンサートを何本か催す。
2005年あたりから10年、毎年平均すると2つくらい行く。
時節柄、ジャズを聴きながら一年を振り返ったりする。
トヌー・ナイソーのピアノを聴きながら今年登った山と、
走ったマラソンとそれに付随した小旅行を順に思い出していた。
登った山は5つ。
鈴鹿の藤原岳、奥越の取立山と赤兎山、白山、ピークハントじゃないけど白山チブリ尾根。
走ったレースは5つ。
琵琶湖レイクサイドハーフ、大阪長居公園ハーフ、安曇野ハーフ、
舞鶴赤れんがハーフ、富山マラソン(フル)、暮れの宝塚ハーフを入れたら6つになる。
叙情的なピアノの音が春夏秋冬の美しい風景を瞼に浮かび上がらせてくれる。
恒例の歓迎すべき体験。


      


自宅の机の引き出しにスモークオイルサーディンの缶詰を隠している。
エストニア産のオイルサーディン。
トヌー・ナイソーを聞いた夜に飲みながらこれを食べる算段だった。
   


でもアンコールで長引き帰宅したのが22時過ぎ。
さすがに今夜は自重した。
いつかスモーキーなウイスキーと合わせたい。
 


 


  

2015/12/17 日々を慰安が吹き荒れて

朝に筋トレ。
なんとか中二日ペースを守っている。
風邪は…いまのところは大丈夫だ。


津村屋の栗おこわ。
栗が多すぎ?
おこわとの比率、半々の贅沢。
おいしい栗。
はたはた煮つけ、ベーコンと白菜、エノキのソテー、
大根おろし満載の湯豆腐(雪鍋)、わかめと大根と麩の味噌汁。
ヒロは管理栄養士なので品数は必ず10種類以上ある。

  


京橋駅に声高にスペイン語を話す男たちがいた。
サッカー、リバープレートのサポーターと推測。
ジャケットのエンブレムに見覚えがある。
ヴェノスアイレスからはるばる20時間以上かけてやってきたのだ。
バルサとガチ勝負を見るために来たのだ。
そりゃ負けられないよなあ。
彼らはBOOMの島唄を歌えるのだろうな。
アルゼンチンで大流行したらしいから。


社長のテロップチェックを終え、ソフマップへハードディスクを買いに出る。
今回の東京仕事で使う素材を詰めこむためのHDDだが
、I・O DATAのアウトレット品で3TBのが10800円だった。
ポイントを使って8000円で購入。


中之島をA藤、T夢と3人で走る。
おりしも「OSAKA 光のルネサンス」というライトアップイベントを開催中。
中之島公会堂に3Dプロジェクションマッピングが投影されていた。
6キロ弱を走る。
今月は80キロ越え、宝塚ハーフを走れば月間130キロくらいにはなるか。
とにかく風邪はひかないこと。
そのために中2日30分の筋トレは欠かさないこと。


ラン終わりに有志で忘年会。
2号線沿いの「銀座いちご」という鶏とパスタの店。
ランメンバー以外に伏見工業のラグビー取材帰りのI田と
サッカーCWC取材でスパークしたA木と素材送りでランを見送ったダーヤマが合流。
“ ここにはいない ” 人の噂話で盛り上がる。

  


馬鹿話をしながらふと思う。
自分はここにいていいのかな、と。
彼らは最年長のA藤やA木でも僕とは18も違う。
10年後にはこの輪に自分はいないのだ。
単に さみしい とはちょっと違う感情。
この世から先に消えてしまうという悔しさだったりする。
そう思えるくらいに自分は幸福なのだと再確認する。
いまも…日々を慰安が吹き荒れる…のだ。


きのう岡本おさみの訃報が届く。
享年73、自分より15歳上。
ついこのあいだ「旅の宿」について日記に書いたばかりだった。
「襟裳岬」「おきざりにした悲しみは」「野の仏」「地下鉄にのって」
「落陽」「ルームライト」などなど、ふと口ずさむ歌が多々ある。
♪ 日々の暮らしはいやでも やってくるから 静かに笑ってしまおう
この詞と酒がどれほど慰さめになったか。


香櫨園浜(写真は文章と関係ありません)
  


詩人 吉野弘のフレーズを借用した「祭りのあと」が印象深い。


  日々を慰安が吹き荒れて 帰ってゆける場所がない
  日々を慰安が吹きぬけて 死んでしまうに早すぎる


慰安が吹き抜ける、とはどういうことだろう?
慰安=労をねぎらい、なぐさめ、安らぐこと
なんだかこれまでの、いまの、自分の暮らしのような気がしてきた。
吉野弘の原詩によると、慰安はさみしい人の言葉を枯らすそうな。
確かに、言葉は枯れつつある。


岡本おさみ、本人歌唱のアルバムがあった。
「襟裳岬」 https://www.youtube.com/watch?v=dCs8KwcqCxs
「祭りのあと」 https://www.youtube.com/watch?v=Xud0wFIR2ow
     

2015/12/16 黄金の御堂筋

憂鬱な東京出張から帰る。
皇居周辺でもイチョウを撮ったが大阪の街も落葉のシーズン。
黄金色(こがねいろ)の御堂筋を歩く。

   


淀屋橋のマルシェに吹田の津村屋さんが出店している。
オーナーご夫婦を3年前の大阪マラソンで取材させてもらった。
和菓子を作り、お店に出て、3人の娘さんを育てている中で
フルマラソンに初挑戦して美人の奥さんと夫婦揃って完走した。
最近は能勢の山でお菓子に使う栗の木を育てているので、
さすがに走る時間はないみたいだ。

   


   


栗おこわと銘菓くるみ餅を買う。
会社に持って行くとくるみ餅を食べたみなさんが大絶賛の嵐。
なにこれ?やわらかい。
上品な甘さやね。
どこで売ってんの?
ローストした胡桃の実をまぶしたやわらか〜い餅でつぶあんをくるんだやさしい和菓子です。


実は僕も久しぶりに食べて驚いた。
あれ、やわらかい、美味しくなってるかも、と。
伊勢の赤福や加賀のあんころ餅より数倍おいしい。
吹田の津村屋さん、水曜日の淀屋橋マルシェ、
大阪駅の伊勢丹の地下、大阪ハウスで売ってます。
僕は帰りに伊勢丹に寄ってまた買ってしまいました。


http://www.osakamon.jp/kurumimochi/index.html
   


   


仲間で読書マラソンというグループを作っている。
夏以降、誰も投稿しなくなって開店休業中。
メンバーのみなさんも、僕も、おそらく60冊くらい読んでいる
はずだがこういうのはいったん途切れると億劫になる。
最近は白石一文の小説を読んでいた。
「翼」「神秘」がよかったので「一瞬の光」を読み始めたけど…
長くて話が憂鬱なのと、一流企業のエリート社員とか、医師とか弁護士とか、
セレブ臭が強すぎて辟易してきたので途中棄権した。
現実が憂鬱だと憂鬱な話は読みたくない。
そのかわりに楽しく読んだのは村上春樹と生島淳の新刊。


   


村上春樹の紀行エッセイは大好物。
アイスランド、フィンランド、ラオスと辺境の地を訪ねてるけど
僕がぜひ行きたい!と思ったのは巻末にある熊本紀行だった。
特に万田坑の赤煉瓦建築や海の上の浮かぶ小学校(廃校)や、
阿蘇の山麓にある樹木を動物の形に刈り込んだ焼きトウモロコシ店(意味分かりませんよね)、
熊本市街の玉屋通りにある一杯200円のバーとか行ってみたいところ満載だった。
生島本は箱根駅伝の小品集。
明治大学編と中央大学編が心にしみた。



夜は阿部夫妻と十三で飲む。
わざわざ阪急電車で淀川を渡って飲みに行く。
得一という大箱の立ち吞み屋の超特大の液晶画面で
クラブワールドカップの広島vsリバープレートを見る。
0-1でサンフレが惜敗す。
僕はまた淀川を渡り、クリスマスモードの梅田へ戻るのでした。