ぷよねこ減量日記 2009/5-2016/1

旧ぷよねこ減量日記です。2016年1月に新旧交代してます。

2011/8/16 甲子園戦記

今日も緑のバトルフィールド、甲子園戦記。
朝イチからベスト16の激突、習志野(千葉)と金沢(石川)の試合を見に行く。
プレーボール間近の7時45分頃に行くと中央特別自由席(ネット裏)は完売、
1塁側内野自由席のキップ売り場には長い列が出来ていた。
アルプスは買えたが、試合はアルプスより外野席の方が見やすいことを学習済み。
習志野アルプスに近いレフトスタンド(無料)中段へ陣取る。
コンビニで買ってきた珈琲とサンドイッチで甲子園ブレックファスト。
外野席で見るとライトならライトを守る選手を、レフトならレフトを守る選手を、
“うちの子” という思いで見守ってしまう。
おーい、しっかり守りや、打つ方でもかっ飛ばすんやで、てな感じ。
タイムリーでも打って守備位置に戻ってきたら僕らもちょっと誇らしい。

内野と違って外野手は孤独だ。(孤独そうに見える)
ピンチにもぽつんと一人で立っている。
たぶん、独り言つぶやいてるんだろうな、と思う。
たとえば、金沢のレフト越田くん。
でっけえ音だよなあ、このブラバン、と習志野アルプスにちらちらと目をやる。


越田くんからも内野はこんな感じで見えるのだ。(実際にはもう少し近くて目線は低い)

相手打線の強打者の打球がうなりをあげて自分を襲ってくる。
うわあ、心臓がバクバクする。
突っ込んでキャッチ出来たらいいけど、トンネルでもしたらどうしよう。
ブラバンの爆音が胸に突き刺さるんだろうな。



壮観な習志野アルプス、重厚で美しい音が甲子園に轟く。
もちろん管楽器、打楽器も音も素晴らしいが、女子高生たちのコーラスにも鳥肌が立つ。
君がいた夏は 遠い夢の中 空に消えてった 打ち上げ花火 (夏祭り)
金沢高校のキャッチャーがマウンドへ駆け寄ると爆音がぴたりと止まった。


てんも開会式に続いてレフトスタンドに参上。
習志野ブラバンの噂を耳にして生で聞きたかったのだ。


金沢高校のアルプスもびっしりと埋まっている。
僕が金沢で暮らし始めた頃、小松辰夫投手擁する星陵高校が甲子園でブレークした。
その数年後、星陵は簑島との延長18回という名勝負を演じた。
僕は片町のデパートの前にあった街頭テレビでその中継を見ていた。
卒業する年には名古屋電気のサウスポー投手工藤がノーヒットノーランを達成した。
高校生離れした凄い落差のカーブを投げた。
優勝したのは金村投手擁する報徳学園だった。
勤労学生だった僕はそのニュースが載った新聞を香林坊や片町のお店に届けていたのだ。
金沢アルプスを見ながら30年以上も昔のことを思い出していた。
金沢高校のOBといえば、巨人の控えキャッチャーだった笠間、中日の堂上投手。
堂上と言っても親父の方ですよ。


さくらきちー!
聖光学院の歳内のスプリットをライトへ弾き返した金沢の一番バッターに声が飛ぶ。
1点を追う金沢9回の攻撃、ランナーを3塁まで進めるがプッシュバントが投手正面、
3塁ランナー憤死となったところで勝負あり、だった。
1−2塁間にヒット性の鋭い当たりが出たのだが深めに守っていたセカンドに抑えられた。
3塁にランナーがいて前進守備だったら明らかに抜けていた当たりだった。
習志野の美爆音に送られて金沢の速球右腕 釜田の夏が終わる。


奇跡の八幡商が第2試合に登場。
見たかったけど今日は仕事です。
ベスト8の組み合わせを見届けて甲子園を離れる。



甲子園からの帰り道、羽後交通のバスと遭遇。
車体になまはげクンのイラスト、必勝能代商業の文字。
座席ではブラバンの女子高生がぐったりとしている。
秋田から西宮、よくぞ来てくれました、という気持ちになる。
そして、今だから書けるが、彼女らは数時間後、歴史的な激戦を目の当たりにする。



自宅で早めの昼食を食べながら八幡商業作新学院の試合を見る。
八幡のトップバッターは高森君、ハダカデバネズミくんとヒロが名付けた選手だ。
前歯がチャームポイント、せめて 山ねずみロッキーチャックくん にしてあげようよ。

試合は逆転満塁ホームランのジミーちゃんこと遠藤くんにソロホームランが出るも惜敗。
うーむ、応援してるとこ、あるいは応援し始めると次々と消えていく今年の夏。
でも、さだまさしの「甲子園」という歌にこんな歌詞がある。


  3000幾つの参加チームの中で
   たったの一度も負けないチームはひとつだけ
  でも多分君は知ってる 
  敗れて消えたチームも
  負けた回数はたったの一度だけだって事をね



てんは高森くんのファンになりました。


第3試合以降はデスクで観戦。
応援バスの時に書いたように能代商業(秋田)と如水館(広島)の試合は圧巻だった。
1-1のまま延長戦突入、攻めまくられてなお本塁(本丸)を死守する能代商。
重量フォワードで押しまくられ、ゴールラインを必死で守る。
ラグビーの試合を見ているような気分だった。
果たして、応援していた能代はサヨナラ負け。
能代商業、この夏、初めての敗戦…。


阪神広島戦のダイジェストを広島に送り勤務終了。
タクシーで深夜帰宅となる。
甲子園戦記、長い一日となった。